主人も私も初めての大阪。
初日のベンジャミン・シルバー氏との再会は、ワインもお料理もお喋りも、そして会場でお会いした方々も全てが素敵な記憶として私たちの心に宿りました。
大阪2泊のお宿は『三井ガーデンホテル大阪プレミア』
当初の予定では、朝食は軽いウォーキングを兼ねて朝粥を考えておりましたが、主人が『九州郷土料理』に心惹かれたのかあっさり変更。
逸る気持ちをなだめ、ビュッフェスタイルの朝食会場に向かいましたよ。
『僕、朝は軽くお粥か何かで』
そう言っておりました主人が、後姿でも分かるほど気分の高揚を隠せない様子。
目を輝かせ、我を忘れて彼がよそっていたのはカレー。
白いご飯に濃厚なチキンベースのカレー、そしてタルタルソースたっぷりのチキン南蛮。
主人の嬉しそうな頬張りっぷりが今でも焼き付いております。
生憎の小雨模様ではありますが、カレーをたっぷりお腹に収めてご機嫌な主人は天気など気にもなりません。
菊正宗酒造記念館へと向かいます。
駐車場はどこかしらとウロウロしておりましたら、ちょうど居合わせた運転手らしき方が『ここにお停めなさいな』、そう入口正面のエリアを促して下さいましたよ。
お言葉にあまえ、車を停めて入館。
北野恒富氏による菊正宗のポスター原画。
可惜夜(あたらよ)のお顔ですね。
朝食にカレーを沢山食べた主人は元気が漲っております。
せっかく大阪に来たんだからと、高速を使って明石まで。
お目当てはもちろん明石焼き。
事前にしっかりと調査を済ませておいた主人は、迷うことなく『たこ磯(別館)』さんに。
雨が止んだのは嬉しいけれど、数日前の暖かさからは想像できない寒さ。
上下ジャージのふたりには厳しい寒さの中、少々待って入ったお店の温かさに涙が浮かびます。
熱々のたまご焼き、先ずはスタンダードなタコから。
あまり熱くはないけれど、それでも美味しい。
時間差でいらした『特上あなご』
これです、この熱さです。
主人、ヒフヒフ言いながらも最高に嬉しそう。
明石焼きをいただいたらもう明石に用はない、とばかりに少々混雑も見受けられた高速を戻ります。
ジャージを着替えて主人はジャケット、私は訪問着に。
大阪2日目の夜はセンタラグランドホテル大阪へ。
大好きなバンコクのレストラン、Baan Khanitha & Galleryのお料理がクルーズと共に楽しめるBaan Khanitha by the River
そこで料理長を務めていらっしゃったポンさん ☆彡 の監修で、タイ料理と日本酒のマリアージュを楽しむという斬新なイベントに参加致します。
大きな会場、良いお席をご用意いただきイベントの開始を待ちます。
挨拶が終わり、いよいよ料理長、ポンさんのご登場です。
・・・あれ?
ポンさん、若くなった?小柄におなりに?あれ?
主人がひとこと、『違う人じゃん』
ポンさんじゃない方のご挨拶が終わり、お料理が始まりました。
これだけ何も言うことが見つからないお料理は今まで初めてです。
本来メインであるはずのロブスターのレッドカレー。
立派なロブスターです、とても立派。
だったら、せめて食べられるように切り込みを入れるなどのご配慮をしていただきたかった。
ライムの風味もハーブの香りもなく、更にはアーティフィシャルな香りを放つタイ料理。
宿泊代よりも高額なイベントだったはずなのに。
可哀そうに。
ピュレとなったマンゴー、もしくはもともとマンゴーのピュレを使ったのやも、アイスとなったカオニャオマムアン。
メニューにはカオニャオマムアンのココナッツアイス添えとありましたが、ものすごくダイナミックな端折り方ですこと。
ポンさんに会える、そう思って花束等用意しなくて良かった。
こうして、タイ国旗の帯留めも、タイの雰囲気に合うかなと選んだ帯も訪問着も全て無駄な努力と相成りました。
食事が終わり、弟君とバーに行く主人と別れて私はひとりタクシーで三井ガーデンホテルへと戻ります。
そしてやっぱり翌朝の朝食は九州郷土料理のビュッフェ『博多廊 』さんへ。
カレーと唐揚げを前に、主人のタガが外れました。
そう言いながら、私もお茶碗にカレー、そして味のついていない温泉卵はその後カレーに添えられるのでした。
タイ料理では悲しい思いをいたしましたが、それでも翌朝の朝食はふたりでコロコロ笑いながらの穏やかな時。
そして帰途につく準備にとりかかります。
ホテルからジャージ姿で堂島ロールを買いに行き、余興でホテルスタッフさんには中国人に間違えられ、主人には大笑いされ、京都に寄って予約しておいた菱岩さんでお弁当を受け取り、無事帰宅。
洗濯機を回しながら旅の反省会、もちろん菊正宗を片手に。
たったひとつを除いては大変すばらしい大阪2泊の旅でした。
ですがそのひとつですら、主人とふたりならば笑ってやり過ごせることにも気付いた有意義な旅でした。
ベンジャミン氏の思い出の品とロエベの可愛らしいお財布がそう語っています。
そんな物わかりの良い人間になるにはもう少し時間が必要なようです。
思い出せば出すほどひどい、センタラグランドホテル大阪のタイ料理。
明日からはいつものお弁当備忘録へ戻ります。
2024年02月27日
2024年02月26日
初めての大阪 2泊旅◆前編 〜 ベンジャミン・シルバー氏に会いに行く
マスクなしで出歩くことにも抵抗がなくなった2024年の2月も半ば過ぎ、主人が面白そうなイベント情報を手に入れました。
主人も私も初めての大阪、2泊の旅に出発です。
今からほぼ1年前は東京でこの方にお会いしました、ワイン醸造家のベンジャミン・シルバー氏です。
あらまあ、3人ともすっかり打ち解けて。
Benjamin Silver氏に前回日本でお会いしたのは、東京で開かれたワインイベント ☆彡(2023年03月03日)
今回は他にも気になるイベントが大阪であること、私のお財布を新調するのにお店の立地条件が良かったこと、主人溺愛の弟君が大阪在住なこと、等々好条件が様々良い具合に重なり、初めての大阪と相成りました。
会場は大阪谷町の小さなうどん屋さん。
え?うどん屋さんですって?
軽快なご主人がご提供くださるお料理の数々。
主人も私も大好きなタイプ。
また主人、後からこれら画像を見てニヤニヤ楽しむのでしょうね。
カウンターで私はベンジャミン氏のお隣。
楽しかったぁ。
白いんげんが抜群に美味しい。
マスのお料理、お料理を心底楽しんでいらっしゃると思われるご主人のお話がまた楽しくてね。
鴨が出てくると一気に気分が上昇します。
鹿もそう、益々気分が上昇するのです。
要は何を出されても美味しいワインがあれば気分が上昇するのです。
ご主人とベンジャミン氏。
ワインを愛する殿方のお話は、型にはまっていなくて本当に楽しい。
ワインの知識のない私は、そんな方々のお話に魅力を感じるのです。
家ではなかなか出来ないワインのお話が出来て、主人も大変ご満悦なご様子でした。
今回のこのワインはどのタイミングでいただくのかしらね。
今回の大阪旅行で、初めて購入したジャージの上下。
ホテルの朝食はあまり気乗りしないから、ちょっと歩いて朝粥でも食べに行こうか、と。
ならばとしっかりウォーキングが出来るようにと、私はアイボリーのナイキの上下、主人はグレーの素敵なナイキ。
初めてのジャージに心躍らせ、そして少々の緊張。
止んでいた雨が思い出したかのように激しく降り始めた12時も少し回った頃。
タクシーに乗り込みホテルに到着、気分よく眠りについた大阪初日の備忘録でした。
主人も私も初めての大阪、2泊の旅に出発です。
今からほぼ1年前は東京でこの方にお会いしました、ワイン醸造家のベンジャミン・シルバー氏です。
あらまあ、3人ともすっかり打ち解けて。
Benjamin Silver氏に前回日本でお会いしたのは、東京で開かれたワインイベント ☆彡(2023年03月03日)
今回は他にも気になるイベントが大阪であること、私のお財布を新調するのにお店の立地条件が良かったこと、主人溺愛の弟君が大阪在住なこと、等々好条件が様々良い具合に重なり、初めての大阪と相成りました。
会場は大阪谷町の小さなうどん屋さん。
え?うどん屋さんですって?
軽快なご主人がご提供くださるお料理の数々。
主人も私も大好きなタイプ。
また主人、後からこれら画像を見てニヤニヤ楽しむのでしょうね。
カウンターで私はベンジャミン氏のお隣。
楽しかったぁ。
白いんげんが抜群に美味しい。
マスのお料理、お料理を心底楽しんでいらっしゃると思われるご主人のお話がまた楽しくてね。
鴨が出てくると一気に気分が上昇します。
鹿もそう、益々気分が上昇するのです。
要は何を出されても美味しいワインがあれば気分が上昇するのです。
ご主人とベンジャミン氏。
ワインを愛する殿方のお話は、型にはまっていなくて本当に楽しい。
ワインの知識のない私は、そんな方々のお話に魅力を感じるのです。
家ではなかなか出来ないワインのお話が出来て、主人も大変ご満悦なご様子でした。
今回のこのワインはどのタイミングでいただくのかしらね。
今回の大阪旅行で、初めて購入したジャージの上下。
ホテルの朝食はあまり気乗りしないから、ちょっと歩いて朝粥でも食べに行こうか、と。
ならばとしっかりウォーキングが出来るようにと、私はアイボリーのナイキの上下、主人はグレーの素敵なナイキ。
初めてのジャージに心躍らせ、そして少々の緊張。
止んでいた雨が思い出したかのように激しく降り始めた12時も少し回った頃。
タクシーに乗り込みホテルに到着、気分よく眠りについた大阪初日の備忘録でした。
2024年02月19日
山居さんのあんこう鍋〜2024
金曜日、以前より主人が望んでおりました『あんこう鍋』をいただいて参りました。
場所は自宅から車でほんの15分ほど、『山居(さんきょ)』さんです。
鰻が有名なお店ですが、流石主人、季節限定であんこう鍋が食べられると知り早速の訪問です。
結婚前、私が初めて主人にご馳走した思い出のお店でもある『山居』さん、ほぼ30年ぶりにお邪魔致しました。
鰻の薄造り。
独特な刺激が後を引きますが、お家では決して食べられないお品がいただけるのが外食の醍醐味だと思っております。
あん肝、はい、美味です、とても美味しい。
胡麻豆腐、大好き。
小さいのに存在感あるごりに気分が盛り上がりますよ。
このわたの茶わん蒸しなんて本当に久しぶり。
にこやかな女将のご対応が本当に心地よい。
お人柄が表れる接客、仲の良いご夫婦なのでしょうね。
あんこう鍋のご登場ですよ。
主人がぴしゃりと言います。
『あん肝は食べてはいけない、おつゆに溶かし込むのだ』
はい、了解いたしました。
食べやすい部位は主人、骨の際の際が私。
我が家のルールです。
熱々のから揚げ。
鶏肉のものより私は好きです、ずっと好き。
あん肝に手をつけなかったからこうしていただける濃厚なおじや。
ぽってりとしたおつゆにサラリとしたご飯、もちろん綺麗さっぱりお鍋だけが残りました。
デザートの酒粕ムース。
滑らかなムースの後をおう微かな酒粕フレイバー、まあ!これ美味しい。
『どぅちゃん(私のことです)が作ると酒粕感が前面にでるからね』
分かってます、そんなん。
微かな酒粕フレイバーを生姜のジュレが包み込みます。
こうしてあんこう鍋だけでなく、女将さんの接客にも魅了されて帰宅致しました。
山居さんのあんこう鍋、主人はすっかりお気に入り。
年にいちど、我が家の風物詩になりそうです。
そして週明け、月曜日。
今週最初のお弁当は稲荷寿司と相成りました。
先日の『しじみの紹興酒漬け ☆彡』、その漬け汁を使って油揚げを煮ました。
昨年拵えた梅干しの残り梅、要は瓶に入り切らなかった分を使った『さしす梅』に生砂糖と昆布を足した寿司酢で酢飯。
アンコウと同じく無駄を極力控えた今週最初のお昼ご飯。
朝食のお魚は鯵の干物です。
この鯵が実に美味しい。
赤酒を使って焼いた皮面はパリパリ、身はふっくら、もちろん中骨のある側が私です。
今日は一日雨のようです。
夕方になったら雨見酒ですね。
2023年11月27日
銀杏ご飯 2023 ◆ 週末の備忘録
今年も銀杏をいただきました。
そして早速の銀杏ご飯。
金曜日に頂いた銀杏は、これであと粉吹き銀杏をいちど拵えたらおしまい。
収穫して綺麗にして下さったばかり、瑞々しいもちもちの状態のまま銀杏の箱は空っぽになりそうです。
折角の銀杏ご飯ですもの。
今日は黒米は雑穀ミックスにはご遠慮していただいて、押し麦・もち麦だけをお米に混ぜて炊きましょう。
にんにくを絞ったことのない我が家のにんにく絞り。
銀杏を縦に入れて殻を割るのがコツです。
殻を除いた銀杏を、お塩・少量のお水と一緒に火にかけて、コロコロ転がしながら薄皮を剥きましょう。
殻を除いた銀杏を、お塩・少量のお水と一緒に火にかけて、コロコロ転がしながら薄皮を剥きましょう。
立派な藤九郎銀杏ですもの、割れてしまった銀杏は別のお料理に使いましょう。
洗って吸水したお米の水切りをしたら、赤酒とお醤油、お塩を少量合わせて水加減。
薄皮を剥いた銀杏をたっぷり散らして火にかけます。
薄皮を剥いた銀杏をたっぷり散らして火にかけます。
銀杏ご飯の香りに、主人も私もうっとり目を閉じます。
お昼用には、軽く握ってお結びさんに。
大きめの海苔をふわりと巻きます。
ストウブに入れてもらえなかった割れ銀杏は、アボカド・ひじき・セロリの葉っぱ、皮つき人参と一緒にかき揚げになりました。
お塩を程よく効かせ、米粉と冷凍卵白の衣を薄く絡め、太白胡麻油で揚げます。
かき揚げに使った人参はGOLDEN GREENさんのもの。
なので皮ごと安心していただきます。
安心人参でもう一品、白和えも拵えましょう。
皮つきのまま細切りにした人参を胡麻油で炒め、軽く味付けをしてしっかり水気が飛ぶまで炒りつけます。
火を止める直前に細切りにしたセロリを加え、和山椒をミルで挽いて、後はお豆腐と胡麻の和え衣で和えるだけ。
皮つきのまま細切りにした人参を胡麻油で炒め、軽く味付けをしてしっかり水気が飛ぶまで炒りつけます。
火を止める直前に細切りにしたセロリを加え、和山椒をミルで挽いて、後はお豆腐と胡麻の和え衣で和えるだけ。
抜群に美味しい。
お弁当箱を開けると黒々とした海苔のお結びさん。
拵える側も何故か心が躍ります。
銀杏ご飯になぜかイワシを合わせたくなりました。
イワシの干物は水曜日のメンバーなのですが、今日は特別、イレギュラーな月曜日に。
週末、実妹の招待で近場の温泉旅館に家族で宿泊しました。
寄り道はやはりいつもの松花堂さん。
ちょうど良いタイミングでぎんな餅をいただけました。
しみじみ美味しい。
母と妹、兄とその子ら(姪っ子甥っ子)、そして主人と私、義姉だけはオーストラリア旅行のため欠席。
計7名のご近所宿泊の備忘録です。
岐阜では誰もが知る老舗の温泉旅館が『いとう旅館』を引き継ぎ、大規模なリノベーションを経て『お宿いとう』と言う名で一棟貸しの離れのお宿をオープンしたか。
勤続何年かやらのご褒美金を使って妹が招待してくれました。
火打ち梁(ひうちばり)を従えた立派な梁の迫力に圧倒され見惚れるばかり。
見事な調度品より何よりこの梁にうっとり。
若い柱に支えられた年配者の梁。
至る所に見られる以前の建築物の名残りが誇らし気です。
ふるい釘までどこか自信ありげ。
お宿自慢の無双窓(むそうまど)より、梁の迫力に魅了された私です。
わたし、そんなに梁好きだったかしら。
愛おしさすら感じるこの名残り。
早朝、主人とふたり車で本館に朝風呂を頂戴しに行きました。
帰ったらチャイムを押してね、と母に言われ。
お宿に戻ると、皆がお宿の露天風呂に輪になり足湯に浸っておりました。
チャイムの音をかき消すほどの盛り上がりのなか、我々は扉の外で湯上りの火照った気分も消沈。
甥っ子だけが気付いてカギを開けてくれました。
前夜まではだれにも浸かってもらえなかったお宿自慢の露天風呂。
チェックアウト時には、何故だか湯船の底に浅くお湯を残す状態。
お掃除の方はさぞや不思議に思われたことでしょう。
2023年11月20日
季節料理日比野さん〜晩秋の鱧づくし 2023
ベランダに閉めだされたり、特定健診の予約があったりと、私としては小忙しかった昨今。
気付けば1週間以上経っておりましたが、11月の10日、金曜日にお邪魔した春日井の『季節料理日比野さん』
晩秋の鱧懐石、遅ればせながらの備忘録。
前菜に添えられた柿紅葉に気分も盛り上がります。
『鱧寿司、目をつぶって食べると林さんの鱧の味がする』
主人、うっとり瞳を閉じて頬張ります。
意外にも二品目で鱧しゃぶ。
鱧と松茸。
お酒を飲まない食事も時には良いものです、味に集中出来ますものね。
もっちりとしたクエのお刺身が興味をひきます。
そっと添えられた可愛らしいツルムラサキの小さなお花。
慣れ親しんだ姿とは違えど、味はツルムラサキ。
源平焼。
ああは言いましたが、ちょっとぬる燗があると嬉しいお料理。
天然のマイタケに高揚します。
本当にね、美味しいのよね。
繊細な椀。
鱧のお茶漬けと悩んだ結果、海苔の香りをまとったおじやにいたしました。
お漬物や昆布の佃煮まで美味しい。
淡い柚子の風味が鼻腔をくすぐります。
2023年晩秋の鱧懐石、以上備忘録でした。
主人、またこの画像を見て妄想を膨らますのでしょう。