2023年04月05日

大和さんへ〜春たけなわ、仲春の山菜づくし

三重県は桑名市、多度にあります季節料理の大和さん。
つい先々月には実母・実妹を連れて、冬のお楽しみでもありますしし鍋をいただいたばかりだと思っておりましたら、早くも山菜づくし季節。

まだ地上に頭を出していないやわらかな筍を楽しむ早春の筍ご飯か、はたまた春の息吹を存分に蓄えた力強い晩春の筍ご飯か、随分と悩んだ結果、主人が辿り着いた答えは仲春の筍。
袷の着物に合わせの羽織では少し暑いくらいの昨日、4月7日、春たけなわの山菜づくしを楽しんで参りました。

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小さな愛らしい器には、甘めの油揚げと相性の良いわらび、ヤブカンゾウ、フキ。
原木シイタケにはお醤油味のノビル、そして太めの茎もやわらかなハマダイコン。

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人さまが拵えてくれる卵焼きって、何故にこうワクワクするのでしょう。
トマトとギョウジャニンニクの卵焼きと、筍のから揚げ。

コゴミが登場すると盛り上がります。
ノビルとのコラボレーション。

昨年の筍を干して、存在感ある山三つ葉との組み合わせ。
大和さんのお料理は真似したくなるものばかり。

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小さなお鍋からはみ出しそうな緑鮮やかなクレソン。

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そしてお待ちかね、仲春の筍ご飯。

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毎年、早春・晩春かを真剣に悩むこの大和さんの春の山菜づくし。
ですが、今年は一気に暖かくなったりと気候が気まぐれで、晩春の山菜が早春を追い越してしまったとか。

10年にいちどくらいあるんです、コロコロ笑う大和さん。
季節の見込み外れを直に受けるであろうのに、何処か肝が据わっていらっしゃる、余裕さえ感じられる、素敵な女性です。

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最後の天ぷらは、タラの芽、ゆり根、そして私が大好きな蓬とお餅のサクサク天ぷら。
蓬の風味が格別なのです。

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最後はいつものカボスゼリーですっきり。





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クレソンと豚肉のお鍋でお部屋が一気に暖まり、窓を開けたその香りに誘われたのでしょうか。
お庭に艶やかなクロねこさんが。
大和さんのお庭をネコが通ると、何か良いことがあると信じでおります。

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そしてそのネコと目が合えばなおさら良いことがある、と。

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そして翌日、本日は水曜日です。
大和さんに持たせて頂いた筍ご飯は、随分とカサ増しをされてお弁当箱に詰められました。

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そしてもちろん、朝食は筍ご飯。
レンジでチンでは風情がないと、きちんと蒸して温めました。

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筍ご飯のお供は、木の芽味噌で漬けた鮭の西京漬け。
ぴったりな選択だと悦に入ってのいただきますでした。



そして朝の小さなおやつはバクラヴァ。
そう、大きな川を挟んで右に行けば大和さん、左に行けばトルコのお菓子バクラヴァのお店。
どうやら主人、大和さんにお邪魔するのにまた胸躍る付加価値を見つけてしまったようです。


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2023年02月22日

大和さんのぼたん鍋〜令和4年度・変則2度目

先ほど、お昼を食べながら何となく見ていたNHKのニュースで、まじめな風体のアナウンサーが大変まじめな顔で、『ニン・ニン・ニン』で今日は忍者の日、伊賀上野の西念寺が期間限定の忍者をあしらった御朱印を・・・と。
住職の奥さまお手製の消しゴムスタンプの忍者デザインの御朱印とアナウンサー気質のギャップにニヤリ。

さ、昨日は三重県多度にあります『大和』さんにお邪魔しましたよ。
そろそろ早春の山菜料理が頭を過る頃合いですが、今回は令和4年度2度目のぼたん鍋。
先ずはいつも通り鹿肉のローストから。

脇に添えらた葉野菜は『アレッタ』
ブロッコリーとケールを掛け合わせた野菜で、只今三重県イチオシの野菜だそうです。

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ひと口食べた主人がひと言、『芽キャベツの味がする!』
私が前世アオムシならば、主人、あなたも随分とそれに近づいてきましたね。



今回の大和さん。
主人がいつになく猪肉を欲したのも確かですが、大筋は実家の母親と妹をご招待。
年末、お正月にと母が持たせてくれる昔ながらのお餅と、すき焼きでもなさいと飛騨牛、そのお礼です。
そして一緒に住んでいる妹がいるからこその今の生活、もちろん母と妹はシカもイノシシも初体験。

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いつもの倍量の猪肉は迫力満点。
母親が鰹節と見誤るほどの量のゴボウ。

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タモギダケもハナビラダケもこんもり。
鍋を埋め尽くす菜花にアオムシ大興奮。

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声をかけた時は躊躇しておりました母親ですが、最初の鹿肉からペロリ、猪肉もなんどおかわりしたことでしょう。
くつくつと煮詰まったお味噌味をまとった葛切りにご機嫌でした。

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煮詰まったお味噌に別れを告げ、満場一致で鰻茶漬け。

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たまには4人での食事も良いものです。
次回は是非義母も誘って。

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そして翌日、ニンニンニンで忍者の日の本日。
500g増加した体重を修正するため、今日のお昼はスープだけ。

・・・にしようとも思いましたが、ちょうど賞味期限間近のレトルトカレーがありましたので、小さなカレーセットと致しました。

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非常時用にストックしてあるカレー。
賞味期限が近付いたカルディのビーガンカレーを使って今日のお昼ご飯。

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さっと人参をオリーブオイルで炒めたら、後は在庫食材、ヒラタケや蒸しひよこ豆、冷凍枝豆等々。
アーモンドミルクを注いで、いつぞや拵えた小豆のアンチョビオイルマリネも。
これで塩気も補えることでしょう。

ガラムマサラを少し足し、最後はすりおろした山芋でとろみを添えてスープジャーに注ぎます。
バスマティライスを少しだけ添えて出来上がり。


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昨晩あれだけお腹いっぱい食べたのに、今朝はお腹が空いておりました。
それでもこの段階で体重はもとに戻すのが基本、今朝は炊き粥に粕漬けを添えてシンプルな主食と致しましょう。

お魚は小ぶりな金太郎イワシ。
今週はお味噌汁のネギの在庫がありませんので彩りは地味。

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これで今宵の日本酒がどう体重に変化するか。
兎にも角にも、母と妹の嬉しそうな顔が嬉しかった変則な大和さん、しし鍋でした。

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2022年12月21日

大和さんのぼたん鍋 2022

大雪で立ち往生するトラックをニュースで目にした昨日火曜日。
雪こそ降りませんでしたが、岐阜市でも冷えは顕著で、我が家でも朝からリビングのアラジンにブルーの炎が灯りました。

寒さ対策にと、紬の洒落袋帯を銀座結びにして出かけた先は、岐阜県の最南端を抜けた三重県の最北端、桑名の多度。

そう、今の時期主人がいちばん楽しみにしております大和さんのぼたん鍋を頂きに参りました。
しっとりやわらかな鹿肉に迎えられます。

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ご家族で育てるカラフルな冬野菜。
そして若女将の鹿肉談がまた楽しい。

いつもは季節の味を多種多様楽しむ大和さん。
冬の大和さんは速やかに事が運びます。
鹿肉に続き、主役のイノシシも登場。

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主役は確かにイノシシですが、脇を固める野菜たちにも注目してほしい。
山盛りのゴボウに山盛りの白菜、ネギ、キノコの類。

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お部屋が温まると同時にお味噌の甘い香りが立ちあがります。
さ、どうぞと若女将がお部屋を後にしましたよ。

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主人、お行儀よく美味しそうに頬張っております。

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卵をお手に、若女将再登場。
こってりと煮詰まった熱々のお味噌に軽く溶きほぐした卵、主人、我を忘れかけます。

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ぐつぐつと音までの濃厚に煮詰まったお味噌に、最後のお楽しみ、上質な脂をまとったロース部分。

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味変の卵に加えて一味も添えて。
主人、もはや私のことなどどうでも良いといった食べっぷりです。

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最後はいつもの鰻茶漬け。
お部屋に満ちたお味噌の香り、寒々としたお庭を子猫の尻尾がちらり横切るのが見えました。

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そして主人は、何日も前から宣言していたように、鰻茶漬けではなく白いご飯を選びました。
更に煮詰めたお味噌に卵を落とし、お味噌を回しかけながら白身にだけ火を通し、ご飯の上にお味噌と共にとろり。

・・・と、私が差し出した〆の卵ご飯を目を細めて頬張る主人。
美味しそうでなにより。

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カボスゼリーを頂きながら、次回の予約日を決める主人。

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今シーズンはもういちどぼたん鍋を頂くようですよ。





外食する回数は昔に比べてぐっと減りましたが、その分内容が比べ物にならないほど充実しております。
そして爽快な食後感、翌朝の空腹感にまた納得するのです。
寒さはまだまだ続くとの予報。
今宵はノンアルコールビールではなく熱燗ですね。

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2022年10月19日

大和さんの自然薯コース 2022

10月も半ば。
流石にクーラーこそ稼動しておりませんが、羽毛布団を半分めくり上げて暑さ回避する昨今の気温高低差には甚だ呆れております。

それでも食材界では秋の味覚にあふれているようで。
三重県は多度、四季の味を堪能すべく今年も自然薯コースを頂きに秋の大和さんへ。
駐車場には満開の金木犀。

百合根の味噌和え、ツルムラサキのお浸し、そしてノンアルコールビールで自然薯コース開幕です。

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カリカリとろりのむかごの天ぷら。
そしてやまかけ。
嬉しいいつもの味。

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カリカリでふわふわで甘辛だれ、自然薯の蒲焼き。
菊正宗が傍らにいてくれれば最高に幸せな甘辛具合。

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地味な自然薯コースを彩る朴葉焼き。
そっと寄り添う葛切りの酢の物。
この葛切りが私は大好き。

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そして朴葉焼きに苦戦する主人を眺めているのもまた大好き。

数年前お料理を始めたのは、誰にも分け与えず自分だけで全部食べたいからだ、と。
そして『誰にも惜しまれずにフライパンを置いた』と自負する男。
惨敗ってことね。

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今年の朴葉焼きは火の当たりが少々あまかったのかしら、なかなかとお味噌がふつふつ煮立ってきません。

・・・ただし主人の分だけは。
引っ掻きまわし過ぎでしょう。
そうこうしているうちに、今年はまだ朴葉焼きに手をつけられないうちにご飯が運ばれてきましたよ。
若女将が気を利かせ主人の火をつけ直してくれました。

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もう少し主人の朴葉焼きは時間がかかりそうですが、私の方は良い感じ。
甘いお味噌に香ばしい香り。

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お味噌の脇には麦ごはん。

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ようやく食べ頃になった朴葉焼きを前に、主人がにやり笑みを浮かべます。
そして徐にご飯を朴葉焼きの上に。

・・・そうそう思い出しました。
昨年、そう、少しだけ残った朴葉焼きに私がご飯を少し加えて焼き味噌ご飯にしたんだっけ。
あっという間に朴葉焼きを平らげてしまった主人にはそれが叶わず、1年越しの焼き味噌ご飯にご満悦。

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もちろん半分は正当な自然薯ご飯でいただきます。

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・・・主人。

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我を忘れておりました主人も戻ったところでデザートタイム。
初めましての焼きイチジク。
程よいカラメリゼにマスカルポーネ、主人がまた我を忘れます。

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2022年の自然薯コースは、真っ青な秋空と満開の金木犀で幕を引きました。
次回はしし鍋、12月の予約をして帰途につきます。

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今年は例年になく金木犀がたくさんお花をつけたそうですよ。



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2022年08月17日

夏休みの思い出

主人の長い長い夏休みが終わりました。
どこかに出かけようとか、互いに口にすることもなく、それでも楽しい夏休みでした。

今年は夏休み前、特に7月はギュッと密な夏を過ごしましたので、これくらいダラダラと過ごすのが私たちには適当だったのではないかと振り返っております。
主人の夏休みに入るほんの少し前、京都から帰ってすぐの8月9日。
三重県桑名の『大和さん』にお邪魔しました。

6月の若いはまぐり(☆彡)、そして8月半ばになり成長してぎゅっと身が詰まったはまぐり、食べ比べのための備忘録。

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夏の暑さも増し、並ぶ野菜は前回とほぼ同じでも微妙にお味噌の生姜風味が濃かったり、手作りならではの味の変化が楽しい大和さん。
そうは言っても野菜も入れ替わっております。
大和さんのところで金時草は初めてなのではないかしら。

大好きなトウモロコシの天ぷら。
素朴な、それでいて抜群な塩加減。

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二度目してしまうほどさっぱり刈られたお庭をバックに、身の詰まった盛夏のはまぐり。

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ふるんっとした身がこぼれそうな盛夏のはまぐり。

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はまぐりを楽しんだ後は、一旦お鍋とお別れ。
お豆腐で心を落ち着かせましょう。
私はポン酢と三つ葉でビールの幕引き。

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はまぐりの旨味を全て閉じ込めたおじや。

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食後の大和さんトークがまた楽しみなのです。
身をもって宿したであろう、博識な大和さんの食材に関するお話に時間を忘れることしばしば。
デザートのわらび餅が嘆きます。

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年にいちど、主人も浴衣姿でお出掛けしてくれる昨今。
ふたり自撮りも上手になりましたよ。

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一歩も外に出ない夏休みを経て、今日は連休明け初のお弁当。
彩りなど気にしている場合ではない我が家の食材事情。
まぁこんなものでしょう。

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本日は水曜日ですので、本来ならば金太郎イワシの日。
ですが、イオンネットスーパーさんに届けて頂いた立派なアボカドがありましたので、今日はしめ鯖・アボカド・スライス玉ねぎの組み合わせ。

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なぜだか、突如『お米』の美味しさに目覚めてしまった我が家です。
2022年の俵屋さんで頂いたご飯のせいでしょう。
今から新米を楽しみにしているのです。


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posted by しんさん at 13:39 | Comment(0) | TrackBack(0) | 鯉自然薯山菜はまぐり 大和さん | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする