2019年03月18日

京都、早春の俵屋さんへ 〜 鷹の間

先日、ふと思い立って京都の俵屋旅館に予約をしました。
満開の桜には少し早いこの時期。
お部屋の選択も多少は可能かと思いきや、空きがあるのは特別室の “鷹の間” のみとのこと。

これもご縁と、エイやっとお出掛けしましたよ、俵屋旅館 鷹の間の京都早春一泊旅行。

北野天満宮の満開の梅を楽しみにしておりましたが、時間の都合でそれも叶わず。
がっくり (いえ、むっつり・・・かしら) しておりました私の目に飛び込んだのが、この坪庭の源平桃。

三月も中旬とは言え、俵屋さんではまだまだ桃のお節句の誂えが楽しめます。
満開の源平桃の足元にはさり気なく有職貝合わせ。

そしてもちろん主人と記念写真。
お部屋に案内して頂く途中だというのに、忙しないことでお恥ずかしい限りです。

玄関には可愛らしい立ち雛。

源平桃の坪庭を越えた小さなロビーには、江戸末期のお内裏雛がしっとりと飾られていましたよ。







そんなこんなでお部屋に到着するまでのほんの極々短い道のりを有意義に使い、ようやく鷹の間に到着です。

元々は二つのお部屋だったのをひとつにした大きなお部屋。
俵屋さんの中ではいちばん大きなお部屋だそうです。
二部屋だった名残の “桐” の表札がまだ残されているのが俵屋さんらしくて気持ちが和みます。

鷹の名にぴったりな迫力のあるお庭。

そして鷹の羽をうんとひろげたような横にひろいひろいお部屋。
この奥行、伝わるかしら。

お部屋各所の画像を。

この鷹の間、シャワーブースがあるのでも知られたお部屋です。

シャワーは宿泊中に使うとも思っておりませんでしたけどね。
実際、お風呂には2度ほど浸かりましたがシャワーブースには足を踏み入れませんでした。





お風呂の横には明るいちょっと洋風なこんなスペースも。

壁にかかったこのオブジェは?

牧谿さんのおサルさんを想わせる2匹のおサル。
今回の京都旅行はおサルさんとご縁があるようです。






俵屋さんに行ったら、先ずはお風呂を頂かないとダメよ。
そう教えられた私は、その後もその教えをしっかりと守っております。

この日も一番風呂をちゃっかり頂き、例のおサルさんのお部屋でダラーっと寛いでおりましたところに一本の電話。

『今からお茶を点てますので是非いかがですか?
浴衣姿?えぇえぇ、構いませんとも、どうぞお気楽にいらして下さい、皆さま胡坐でお楽しみです』

欲張って一番風呂を頂いた結果。
主人はジャケット着用、私は浴衣のすっぴんという情けないお茶会が始まりました。

自慢じゃありませんが、お茶の心得など皆無です。
ですが物腰柔らかなお美しい亭主 (若女将とのお噂も) との気さくな会話にすっかり打ち解け、浴衣姿ということもあって随分と和んだお茶の席となりました。

お懐紙の扱いも初めてな主人。
ですがお優しい亭主のおかげで、お茶に興味深々の様子。
知人に頼んで習いに行くそうですよ。
・・・ということは私も、ですね。

主人はこの日から茶人になりました。
(・・・少なくとも、私にはそう呼べと命じたのでそうなのでしょう)





そんな和やかなお茶を頂き、カラカラと下駄の音を鳴らして近所のバーに行けども設備のメンテナンスとかでやんわり断わられてスゴスゴと俵屋さんに戻り、書斎で時間をつぶし等しておりましたら夕食の時間です。

やはりお食事も桃の節句の佇まい。
貝合わせの器で早生ミカンのお酒を頂き、海老の雛寿司に目を細めます。
画像にはほんの端っこしか写っておりませんが、蓮根のすり流しに温まります。

河豚の切り方が特徴的。
河豚のお刺身を美味しいと思ったのはこれが初めてです。

器もしんじょうもどこかお雛様を想わせます、立派な蛤の椀。

鯛の鳴門焼きに、山椒がうっすら香る子持ちのもろこ。
子持ちのもろこを初めて頂きました。
これは美味しい、抜群に美味しい。
ちょっぴりの蕗味噌、春の味です。

そしてこの時事件が勃発。
何気に添えられたこの黒豆、主人が言います。
『僕、どぅみぃ (私のことです) が作った黒豆がいちばんだと思っていたけど、今2番に落ちたよ。』

悔しいけれど言い返すことは出来ません。
この5粒の黒豆で私の自慢の黒豆は格下げと相成りました。
恐るべし、黒川板長。
お部屋係のさやさんに黒豆の秘訣を尋ねると、素直なさやさん、ちゃんと聞いてきてくれたようです。

『普通に煮れば良いのです、小豆を炊くように普通に』

・・・なんの参考にもなりません。
恐るべし、黒川修功。





機嫌を直して温物は鱒。

強肴には珍しいスタイルの穴子。
穴子の下にはホタルイカ、そして脇にはお多福豆。

そして止椀の前の記念写真。
そう、今回の俵屋さん一泊旅行は母も一緒。
主人はこの頃になっても黒川さんの黒豆をうっとりした口調で語っておりました。

赤だしが美味しい。

ついついフルフルと器を揺すってしまう八朔のゼリー。
俵屋さん鷹の間の夜も更けました。
後は寝るだけです。






ですが、食べた後にすぐ寝るのも味気ない。
京都へ向かう途中、ちょっと遠回りをして三重県の津に寄るのが私たちの恒例です。
恒例の東洋軒に母も連れ出したこの日のお昼、東洋軒でのランチを振り返りましょう。

あれこれ食べたい欲張りさんは母は、この日のランチ。
うっとりするほどやわらかなトンカツに母は大喜びでした。

そして東洋軒と言えばブラックカレー、ハーフサイズを頼んで母ご満悦。

随分と悩んでおりましたが、主人はタンシチューに落ち着きました。

私は迷わずオックステール。

そして3人で記念写真。
俵屋さんの夕食を数時間後に控えたこの余裕の笑顔。

シャッターを押してくれたフロア係のお嬢さん。
ショートボブがハッとするほどお似合いの感じの良い美人さんでした。





明日は京都の二日目を備忘録。

posted by しんさん at 15:13 | Comment(0) | 京都 俵屋さん | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年08月07日

お誕生日なので京都 俵屋旅館 〜 榮の間 二日目

恒例となりました主人からのお誕生日プレゼント、京都 俵屋旅館さん宿泊の京都旅。
昨年の富士の間に続き、2018年の榮の間も二日目の朝を迎えました。

やっぱりお魚はぐじを選んでしまいます。
当然ながら主人の前には、身の詰まった頭側が配膳されます。
・・・でもね、ふふふ、主人は尻尾側が好きなの。

そして良くしたもので、私はお魚の頭側が大好き。
お部屋係のサヤさんが退室された後、こっそりお皿を取り換えっこ。

今年のぐじはいつも以上に肉厚な気が致しました。

ほうれん草のお浸しや白ずいき、家庭的な食材が俵屋さん仕様に。
家庭では食べられない家庭の味、旅先の朝食がいちばん好き、特に俵屋さんの朝食がね。

ぐじの下になって目立たないのですが、俵屋さんの赤紫蘇巻きらっきょうが特にお気に入りです。
ちょっと甘めの甘酢漬けらっきょうにしっとりとした赤紫蘇。
これが作りたくて今年初めてらっきょうを漬けた、そう言っても過言ではない程好きです。
・・・もちろん自作の赤紫蘇巻きらっきょうは、俵屋さんのそれの足元にも及びませんけどね。





また来年の予約をして俵屋さんを後にします。
いつもの場所で今年も記念写真。

『いち にの さんっ』 サヤさんの可愛らしいかけ声、いつか真似したいと密かに企んでおります。
サヤさんに撮っていただく写真は、毎年お気に入りの1枚に。
これをスマホの待ち受けにするのも恒例です。

サヤさんが勧めてくださった来年のお部屋は新館お二階の招月。
美しい名の間に期待はふくらむばかりです。










小さなお土産を買いに、京あめのCrochet 〜 クロッシェさんに立ち寄りました。

とんぼ玉みたいな京飴についお財布の紐も緩んでしまいます。
・・・あら、主人のカードがいち早く定員さんの手に。
ここはお言葉に甘えて。





実は主人も私も鰻が大好き。
ただし好みが同じでも考え方は千差万別。

鰻が大好きだからスーパーの鰻でも食べたい、それが主人。
鰻が大好きだから本当に美味しい鰻でないと食べたくない、それが私。
最後に鰻を食べたのは嵐山のお店だったかしら。

そんな私に主人が選んでくれたランチはうな丼。
京都から自宅方面をすっ飛ばし、愛知県の春日井に寄ってうな丼ランチです。
よくお邪魔する京都のお店にいらした方が、実家に戻ってお料理を任されているとか。

鰻、美味し。
二日間に渡った主人からの誕生日プレセント、思い出しても顔が綻びます。
今年も良い誕生日でした。










楽しい京都一泊旅行の後に待ち構えているのは、暑い京都の和装を涼やかに演出する必須アイテム 麻の長襦袢、化繊の長襦袢など着ていたらそれこそ熱中症で運ばれます。

真っ白な麻紋紗と少し青がかかった麻衣美上布の長襦袢。
真夏に切るものなので、洗濯が家でできなければ和装の頻度も下がるというもの。
そこは大雑把な性格の勝利で、襟も付けたままネットに放り込んで洗濯機へ。

脱水をゆるく済ませたら襦袢たたみにし、バスタオル用のハンガーにつるしてベランダへ。
ポタポタとお水が滴らない程度に乾いたところでお家の中に入れ、着物ハンガーで乾かします。
しっかり乾いたところで綺麗にたたみ直し、寝押しをしてお手入れ終了、はい、お片付け。

ずぼらな性分、夏の和装はこれくらい大雑把でないと楽しめません。





長襦袢を乾かしている間に、お土産のお片付けを済ませます。
旅の思い出は柳櫻園の手炒り焙煎焙じ茶、土曜日だけの限定焙じ茶です。
毎朝のお茶を担当してくれる主人がどうしても欲しいと譲らなかった焙じ茶、味が楽しみです。

夏なので麦茶も。
麦茶は一保堂さんのもの。
柳櫻園さんでは今年のお茶を挽いた抹茶もひとつ。
お茶をゆっくりと楽しむ、そんな朝がとても贅沢に感じられます。

俵屋さん宿泊の際は “福俵” を買って帰るのも忘れません。
朝食の最初、主人が淹れてくれた濃いめの焙じ茶と楽しむのがお気に入り。
夏だけの限定カラー、涼やかな福俵が可愛らしい。

2018年のお誕生日、備忘録はこれでおしまい。
今年も良いお誕生日でした。
主人にお礼を言います、また来年も期待してますよ、と。





ナンチャッテ。

posted by しんさん at 15:09 | Comment(0) | 京都 俵屋さん | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年08月06日

今年の誕生日は榮の間 〜 京都 俵屋さん

毎年恒例となりました、主人からのお誕生日プレゼントは俵屋さん宿泊の京都旅。
つぼ庭の蓮がちょうど今朝咲き始めたそうで、とても幸先よくご機嫌の記念写真など1枚。

昨年の富士の間 (☆彡) に続き、今年は富士の間とお庭がつながった形で隣接する榮の間です。
チェックアウトの際に来年の予約をするのも恒例となりました。
1年間待った栄の間にいそいそと足を踏み入れます。






ベッドの間は初めて。

夏の今、我が家では俵屋さんの麻ケットを寝具として愛用致しております。
しっかりクーラーの冷気から体温を守ってくれながら、サラっとして涼しい最高の夏寝具。
麻ケットの次は、この寝具一式を購入するつもりで主人はいるようです。
ちょっとかためでよい質感でした。

キチジョウソウが茂るお庭。
夕方近くでもするどい夏の日差しですが、楓の影をおとす木漏れ日がお庭を立体的に浮き上がらせています。
涼しいお部屋からぼーっとお庭を眺める時間、さ、贅沢なお誕生日が始まりますよ。

床の間のお隣には小さな小さな書斎。
主人、頭をぶつけないように気をつけてね。

・・・夫婦共々アイタっ!

ぴったりと体が納まる湯船の外には室町期の灯篭。

わらび餅を頂きながらお風呂の支度を始めます。
俵屋さんでは私がいつもいちばん風呂。
ちょっと熱めのお湯が好きな私にはぴったりです。











俵屋さんに到着するまでには、毎年恒例の道草場所があります。
それが岐阜の老舗和菓子屋さん 松花堂さんのかき氷。
ワイン仲間でもある若女将とちょっとお喋りしてから京都に向かうのが常。
主人は抹茶、私は黒蜜で涼をとります。

さ、自撮りしてないで早く向かいましょう。











いえ、まだ道草が続きます。
岐阜を出て、今年は三重県を通って京都に向かいます。
主人が大学時代を過ごした津に立ち寄ってお昼ご飯。
昭和3年、この地にお店を設けたこちらも老舗洋食屋さん 東洋軒で大好きなタンシチューを頂きます。

懐かしい佇まいのポタージュ。

主人はほほ肉の煮込み。

私は迷うことなくタンシチュー。

東洋軒と言えばブラックカレー。
主人、ハーフサイズのブラックカレーを前にご機嫌です。
俵屋さんの夕食が食べられなくなっても知りませんよ。











そんな道草を経て到着した京都、そして俵屋さん。
ひと息ついたら先ずはお風呂でゆっくり汗を流します。
お部屋のビールをいっぱい飲んで浴衣に着替えたら、近所のバーまでお散歩。
これも恒例です。

主人はマンハッタン、私はサイドカーをアペリティフに。
さ、俵屋さんに戻りましょう、夕食の時間ですよ。










3度目の食前酒はパッションフルーツ。
お誕生日プレゼントに頂いた白ワインも程よく冷えております。
小さな器に入った “鮑素麺” なるもの、針のように細切りにした鮑とは初めての対面です。

冷やしカボチャに枝豆、黒胡麻、華やかな色合いが目を引きます。

お造りはぐじ、湯葉、カレイ。

穴子とあられ豆腐の椀。






お待ちかねの鮎、笹焼きの登場です。

卵豆腐に焼き茄子、万願寺唐辛子。
お馴染みの夏野菜を俵屋さん仕様で食べられるのが飛び切りの贅沢です。

冬瓜と鰻。

鱧と白ずいき。

俵屋さんのご飯が大好きです。
主張しない小粒なお米、あくまでも僕はご飯、そんなひたむきなご飯。

主人からの誕生日プレゼントはまだまだ続くのです。

しっかりお腹には収めましたが、嫌な感じは残りません。
お酒も程よく酔う程度に止めましたしね、ま、当然ですけど。





明日の朝食を楽しみにしながらベッドにもぐり込みます。

posted by しんさん at 14:48 | Comment(2) | 京都 俵屋さん | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年10月16日

母と京都、母と俵屋さん

先週の木曜日、母親と京都へ行って参りました。
季節も季節、京都で松茸が食べてみたいという母を連れて俵屋さんへ。

もちろん母にとっては初めての俵屋さん宿泊の旅です。
母とふたりで旅行に行くだなんて、成人してからは初めてのことなのではないかしら。

贅沢な今回の京都旅を提案したのは、やはり母への恩返しの気持ち。
主人とそれカリフォルニアだ、フランスだ、バンコクだと、好き勝手躊躇なく国外旅行を楽しんでいられるのも、思えば学生の頃、母が短期語学研修に放り出してくれたから。





そして何より大きな理由は、母がまめにくれるお小遣い。
大きな額ではないのです。
お年玉代わりにと2千円、旅行に行くと言えばポチ袋に入れたお小遣い。
そんな母からのお小遣いを無駄にも出来ず、かといって銀行に預けるのも気が引けて今日まで。
大事に引き出しに入れておいたお小遣いは、とうとう俵屋さんに宿泊出来る額に・・・という訳。

俵屋さんでの宿泊費や新幹線代だけでなく、母が形見分けに引き取った祖母の着物の仕立て直し代までも賄えてしまったのですから、正に “塵も積もれば” でございます。

そう、私が着ております長羽織は、祖母の古い着物を仕立て直したもの。
高価なものではありませんが、生前祖母が気に入ってよく着ていたものとか。
小柄な祖母でしたので、遺影では着物として着ているものを長羽織に仕立て直してもらいました。
袷の羽織には季節がら少々早くもありましたが、これもささやかな親孝行と羽織ってみました。





さて。
初めての俵屋さんに、最初は少々緊張気味だった母もお部屋に通される頃には大はしゃぎ。
相当楽しみにしていたのでしょう、大好きなわらび餅ですものね。

私の分まで食べたそうな様子でしたが、そこはぴしゃりと拒否しておきました。
お部屋はこじんまりとしたお二階の “常盤” を選びました。
小さなお風呂、夕方窓を開けて湯船に使っていると、階下から夕食の支度のよい香り。





お風呂に入ってすっきりしたところで、書斎でお茶を頂きながら母とお喋り。
ベアチェアの座り心地にも母ご満悦、楽しそうです。

天気予報は雨とのことでしたが、しばらくは持ち応えてくれそう。
近所のバーへ。
お酒の苦手な母ですが、巨峰のノンアルコールカクテルを手にご機嫌です。
私はホワイトレディを手に乾杯。

母の大冒険は続きます。





夕食の時間も近づいたことですし、俵屋さんに戻りましょうね。
帰り道、慣れない下駄でコケかけた母、。
しっかと掴まれた左腕が少々痛うございます。

俵屋さんの坪庭はお月見の設い。
小雨でしっとり光るウサギが目を引きます。
屋上で綺麗に見えていた月も、近頃は高いビルに遮られがちなのだそう。
さ、ご飯ですよ。










食前酒の酒器も秋のお月さま。
飛竜頭に子持ち鮎、柿の器には辛子酢和え。
秋はぬる燗が似合います。

京都では湯葉のことを東寺(とうじ)とも呼ぶのですって。
東寺蒸しの鼈甲餡。

クエのへぎ造り。
お刺身のクエなんて初めてです。
主人が羨ましがるのは間違いなし。

土瓶蒸しの登場。
母の願いが届いたかと思いきや、松茸ではなくぐじの土瓶蒸し。
あれだけ松茸が食べたいと言っておりました母をも満足させるその美味しさったら。

笹鰈の脇に添えられたさつま芋の器量の良いこと。
取肴に鯵の小袖寿司。

ホクホクの焼き栗に母も私もうっとり。
肉厚の鯵がなじんだ小袖寿司を前に、心の中で主人に詫びておきました。
ごめん、主人、美味しい。

射込み蕪に上品な鶏のそぼろ。
蓋を開けた瞬間お出汁の香りに悩殺されます。

お部屋係のさやさんの表現がとにかく可愛らしい。
しっかり者のさやさんがふと見せるこの可愛らしい表現につい和みます。

強肴はその響きが楽しい “あちゃら漬け”。
語源はポルトガル語からとの説もあるとか。

楽しい食事も終盤です。
寛いで食事を楽しむ母にホッと致しました。

母は元気です。
大好きなイチジクが出されると、またふりだしに戻ったかのようなはしゃぎぶり。

どれくらい母がはしゃいでおりましたかと申しますと、寝ながら笑う程に・・・です。
ちょっと怖かった。
いかに俵屋さんのお布団の寝心地が快適であったかを、ずっと帰りの新幹線で語っておりました。
帰宅した翌朝は腰が痛くて眠れなかったとも。










そんな快適な眠りの後、更なるお楽しみが朝食。
もちろん干物はぐじ。
お魚を食べるのが少々苦手な母から、恩着せがましく部位の交換を言い渡されました。
普段は湯豆腐を選ぶことはあまりないのですが、やはり良いものですね、湯豆腐。






翌日は朝からの小雨模様。
祖母の着物で拵えた長羽織の下は、母が作ってくれた紬。
地味な地味なコーディネートではありますが、普段着っぽくてお昼の京都に合うのではないかしら。

いつも通り行灯の前でさやさんに記念写真をお願いして、市場や大通り散策へと参ります。
ギャラリーで買い物をした後は、そのお隣のカフェへ。
ハーブディーに添えられた砂時計が可愛らしい。

主人がほうじ茶を淹れてくれる時に便利よね、これ。
フランスのお土産とお聞きしましたが、ちょっと探してみようかしら。
朝のキッチンタイマー争奪戦の防止にもなるしね。





主人へのお土産は点邑さんの天巻き寿司。
そして主人の大好きな鯖寿司。

八坂神社前のいづ重さんの鯖寿司を予定していたのですが、さやさんに教えて頂いた “いづう”さんに急きょ変更致しました。
祇園の本店まで行きたかったのですが、今回はダイマルの地下で済ませてまた次回のお楽しみに。
主人と一緒にお邪魔することに致しましょう。





自己満足の親孝行、母は満足してくれたのでしょうか。
錦市場であれこれ貪欲に買い物する母を見ている分には、相当な満足度だったと自負致しておりますが。
少々草臥れた親孝行でありました。

posted by しんさん at 15:31 | Comment(2) | 京都 俵屋さん | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年08月08日

お誕生日なので俵屋さん 〜 富士の間 其の弐

8月6日の私の誕生日に合わせ、主人が計画してくれた京都 俵屋旅館さんの一泊旅行。
昨年の誕生日に宿泊した “竹泉” の間に続き、今回は “富士” の間でくつろいでおります。

台風5号の影響で時折ざっと激しい雨に見舞われます。
それでも雨が止むと途端に蝉しぐれ。
こうしてお部屋の中からお庭をぼんやり眺めていられるのも俵屋さんならでは。

夕方、お部屋からちょっと外へ出た時にすれ違った中居さんが教えて下さいました。

庭座のすぐ横、蓮の花が綺麗に咲いていたんですけどね、夕方になってしぼんでしまいました。
明日の朝にはまた咲くかもしれませんね。

明日の朝のお楽しみですね。










浴衣に二枚下駄で近所のバーに繰り出した後、お部屋に戻ると夕食の時間。
京都の夏の味覚、存分に楽しみましょう。

涼し気な先附と小茶碗。
ここにトウモロコシの摺り流しが置かれると、ふんわりとした色合いになって好き。

向附の器もすっきり涼し気。
お醤油の色まで美しく見えるのですから、やっぱりお料理に雰囲気は大切ですね。

可愛らしい千鳥のお椀。
ふんわりとした鱧と可愛らしいあられの椀。

お待ちかね、俵屋さんの夏と言えば鮎笹焼。
思えば今シーズン初めての鮎が俵屋だなんて光栄です。

穴子の下に潜んでいる牛蒡の笹掻き、地味だけど美味しい、大好きな味。

野菜の炊き合わせ。
身近な野菜が黒川氏のお手にかかれば美しい冷し鉢に。

強肴でやっぱりお酒をもう一杯。

止椀には魚素麺。
ホテルの食事も楽しいけれど、今日だけは俵屋さんのこのくつろいだ食事に軍配うちわ。
主人、抑えきれずにご飯をお代わり。
自宅で主人にご飯のお代わりをよそうことなんてありませんもの、ちょっとときめいてしまいます。

デザートは大好きな桃。






食事が終わる頃には隣の間に寝床が設えられています。
夏の寝具、俵屋自慢の “麻ケット” 。
夜中に目覚めることなどいちどもなく、ぐっすり寝入ってしまいました。











翌朝、京都は今日も暑そうです。
朝からセミが元気。

ちょっと気になって、朝食の前に昨日の蓮を見に行きました。
お花はもう終わってしまったのかしら。

さやさんがお布団を上げて下さっている間、梅干しとお茶で食欲増進。
困ったものです、昨晩あれだけお腹を満たしたというのにお腹が空いて参りました。

主人は異論を唱えますが、旅館の醍醐味は朝食だと思うのです。

私はやはりぐじ、主人は大いに悩んだ結果の鮭。

今度は私も鮭にしてみようかしら。

俵屋さんからの誕生日プレゼントは、可愛らしい真っ赤なポーチ。
さやさんが可愛らしく包んで下さいました。












お名残惜しいけれどチェックアウトの時間です。
来年の誕生日は “栄” の間。
車を待つ間、ラウンジでひと休み。

図書室の方が冷房が効いていますからと、冷たいお茶を持ってきてくださいました。
車を待つその間も快適です。

お別れにいつもさやさんにお願いする記念写真。
今シーズンも待ち受け画像はこれにしましょう。

移動させて下さった自家用車がひんやり冷えておりました。










こうして今年もひとつまた歳をとりました。
京都をさらりと後にし、岐阜についてから顔なじみのレストランにお邪魔してランチを頂きます。
最後にシェフからメッセージ入りのデザート。

そして帰宅後のお楽しみは、俵屋さんの夏パジャマと麻ケット。
もちろん主人とお揃いです。
ダブルガーゼのパジャマと麻100%の上掛け、今年の夏はこれで快適に眠れそう。

俵屋さんで過ごした誕生日、備忘録はこれでおしまい。
明日からはまたカリフォルニア旅行に戻ります。

お弁当、ちゃんと作っていますよ、うんとささやかではありますけれど。
お盆が過ぎるまではこんな調子です。

posted by しんさん at 15:44 | Comment(0) | 京都 俵屋さん | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする