2023年09月21日

2023年の京都俵屋旅館〜寿の間・お暇乞いと反省会

私の誕生日前後にお邪魔するのが恒例行事だった京都俵屋旅館ですが、以降はイベント重視で宿泊すると主人。

坪庭の菊の被綿(きせわた)の誂えが見たい、と私。
屋上のお月見の誂えが見てみたい、と主人。
昨年のお暇乞いの際、そのふたつを条件に今年の宿泊日を決めました。

2023年の俵屋さんは9月の17日、単衣に薄羽織ではあまりに過酷な京都ではありましたが例年と異なる雰囲気を存分に楽しんで帰途につきます。

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無理を言って予約をしたJTB扱いの寿の間。
夜中のうちに随分と雨が降ったようで、早朝のお庭がしっとり雨を含んでおりました。
お部屋係のなつさんがご出勤される未明の頃には、随分とまとまった雨が降っていたとか。

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少々の雨など気にしません。
観光はもとより致しませんし、車は言わずと知れたドアtoドア。
近所の遊形さんや蕎麦ぼうろのお店に行く時は、ご安心下さい、傘をお貸ししますからね、となつさん。

お待ちかねの朝食に集中します。

出汁巻き卵もしじみのお味噌汁も、いつも以上に美味しく感じられたのは、昨晩同様気のせいなのでしょうか。
ぐじも素晴らしい焼き加減。

『あれ?らっきょうの赤紫蘇巻きがない』
微かな落胆を表す主人でしたが、昨晩に引き続きご飯のおかわりも進みます。

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次回の予約は1月。
坪庭の誂えが楽しみです。

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高速に乗る前に、ちょっと寄り道。
昨年はご近所の紫野和久傳さんに予約をしたお弁当、今年は新しくなった菱岩さんにお願いしました。
この為だけに購入した高品質なクーラーバックを抱えて、予約時間ぴったりにお邪魔します。

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お家に到着したら、先ずはお風呂でひと息。
洗濯機をゴンゴン回しながら、反省会の始まりですよ。

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お弁当の奥にちらりと移るのが、行きの寄り道で購入した日永うちわ。
改めて眺めてもよい柄です。

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2023年の京都俵屋旅館、備忘録はこれでおしまい。
主人は今から、来年のお弁当をどこに頼もうかで頭を悩ませております。






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2023年09月20日

2023年の京都俵屋旅館〜寿の間・夕餉

誕生日(ではないけれど)特典のいちばん風呂をいただき、主人がお風呂から上がるのを待って、よく冷えたキリンの大瓶を抜栓します。

お風呂に浸かっている時に聞こえた聞き馴染みあるお声。
昨年はお会い出来なかったお部屋係のなつさんが、お怪我から復帰されていつものようにキビキビお料理を運んできてくださいましたよ。
例年大文字焼きが描かれていた食前酒の器は秋の佇まい。

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菊の花弁を浮かべた菊酒、俵屋さんの秋のお料理開幕です。
鱧のすり流し、美味しかったぁ。

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もっちりとした鯛のへぎ造り、鰆の炙り、そして湯葉。

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桔梗に女郎花の素敵なお椀。

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中にはお豆腐のお月さま。
小さなお餅にはスッポン、え?月とスッポン?

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鱧の白焼きには、ポン酢と柚子が効いた赤味噌。
蓮根の梅のまとい方がお見事。

どうもついつい悪者扱いしてしまう赤味噌ですが、鱧に合わせるよりも日本酒のお供としてチビチビ舐めるこの美味しさ、楽しさ。

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湯葉寿司。

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白焼きに添えられていたもみじ。
同じお庭から摘まれたのでしょうに、こんなに指の数が違うのね。

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お料理も終盤。
熱々の冬瓜とたっぷりのきのこ。
エビが差し色になって綺麗。

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そろそろお酒もおしまいですね。
穴子の土佐酢掛け。

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焼き麩のお味噌汁がぽってりとして美味しい。
そして俵屋さんの糠漬け、今年は特に美味しい気がしてならないのです。

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赤ワインでコンポートにした葡萄。
我々には珍しく、少し焦ってデザートをお口に放り込んだには訳があるのです。

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この時期を選んだもうひとつの理由、新館屋上のお月見。
少々時間は過ぎてしまっておりましたが、仲居さん方のお心遣いでのんびりお月を愛でることが・・・

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俵屋さんのぎりぎりお隣まで建ったマンションがお月さんを見事に妨げておりました。




これも時間の経過と、お月見の雰囲気だけを楽しみます。
新館の階段手前のこの誂え、秋の俵屋さんを満喫致しました。

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寿の間の網代天井も夜の佇まい。
いつもより随分と遅い就寝です。

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2023年09月19日

2023年の京都俵屋旅館〜寿の間に到着

2023年、今年の俵屋さんは9月の半ば、敬老の日を含んだ3連休の後半にお邪魔致しました。

長らく主人からの誕生日プレゼントとして、8月の盛夏に宿泊しておりましたが今年は9月。
秋単衣にはまだまだ暑い京都ですが、いつものように入口での記念写真からスタートです。

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例年、お家を出て先ずは進行方向をほんの数キロ逆走し、老舗和菓子屋『松花堂』さんのかき氷を頂きながら涼をとるのですが、この日は生憎の日曜日、松花堂さんの定休日です。

それでも何処かしら寄り道をしたがる主人が今年選んだ先は、三重県の伝統工芸品『日永うちわ』を製作販売する稲藤さん。
前々から主人が欲しがっていた松坂木綿の団扇を購入します。
『どぅちゃんにも買ってあげるよ、どぅちゃんが好きな伊勢型紙の団扇もあるよ』
値段を見て目を背ける主人、白地の伊勢木綿に素敵な柄を合わせた伊勢うちわを買ってもらいました。





三重県から京都はすぐそこ。
混雑皆無の新名神を使って余裕の到着、余裕の俵屋旅館さんチェックイン。






9月9日の重陽の節句に伴い、坪庭は菊の被綿(きせわた)の誂え。
染色家さんの手によって染められた綿を毎年使用しているとか。
9月のこの時期を選んだ理由のひとつが、この誂えでした。

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そして今年のお部屋は寿の間。
坪庭を右に折れて本館へ向かい、お茶室の更に奥のこじんまりとしたお部屋。
2部屋だったか3部屋だったかのJTB枠のお部屋ですが、無理を言ってこの部屋にして頂きました。

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お彼岸も近いというのに外はうだるような暑さ。
ですがお部屋の中はひんやり、畳に移る木漏れ日すら涼しげです。

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寿の間の特徴は、この網代天井なのですって。
風が通るとミシっともギジっとも異なる独特な音を放ちます。
何だか安心する音。

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いつものセミの声も今年は聞こえません。

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お部屋をウロウロするのにも飽きた頃、抜群のタイミングでわらび餅が運ばれてきましたよ。
外資系ホテルの進出も進み、益々様変わりする京都を憂いながらも京都愛に溢れる中居さん、いつもこのほんのちょっとのお喋りが心地よいのです。

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近所の白山神社のお神輿が間もなく通るとのことでしばらくお待ちしていたのですが、避けては通れぬ予定時間の大幅な遅れ。
お神輿も俵屋さんのいちばん風呂には敵わず、先ずはザバリといちばん風呂をいただきます。

初めて見るレトロなタイプの蛇口は、JTB扱いのこのお部屋ならではなのかしら。

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お神輿は音だけ楽しみ、お風呂上りに届けて頂いたキリンの大瓶で先ずは乾杯。
今年は鮎の笹焼きではなく、俵屋さんの秋のお料理を楽しみます。




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2022年08月10日

2022年の京都俵屋旅館〜翠の間・お暇乞いと反省会

恒例となって久しい主人からのお誕生日プレゼント、2022年の京都俵屋旅館一泊の旅も終わりを迎えました。
今年は翠の間。

帰り支度も整いました。
これもまたいつものルーティーンに従い、ギャラリー遊形さんの開店時刻を待つ間に入り口で記念写真。

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目と鼻の先にあるギャラリー遊形さんで、主人のシャンプーを買い、おやつの福俵を買い、自宅のお風呂でも俵屋さん気分を味わえるよう石鹸を買います。
そして真正面にある大好きな蕎麦ぼうろのお店で、おめざ用の蕎麦ぼうろ(『つぼみ』に限るのです)を買い、俵屋さんに戻りいよいよチェックアウトと相成ります。





2022年の俵屋さんも幕引き。
まだまだお名残り惜しいので朝食の画像も。


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最近のお気に入りが、湯豆腐とだし巻き卵をひとつずつお願いして主人と半分こ。
朝からふたりとも食欲全開です。

可愛らしい雀の箸置きが、水面を想わせる涼し気な箸置きに代わっておりました。

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本館の1階奥というのは何故だか居心地が良いものです。
右手に折れた暁翠庵は6年後のお誕生日プレゼントですね。
そう思うと短いものです。

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坪庭でも記念写真。
俵屋さんのスタッフさんに見送られて帰途につきます。

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が、真っ直ぐ自宅には戻りません。

いくら美味しい食事を俵屋さんで提供されたとは言え、やがてはお腹もすきます。
だからと言って納得できない食事をお座なりで済ませたくはないし、折角の旅の余韻を大切にしたいもの。

なのでいつからだったかしら、俵屋さんを後にしたその足で、予め予約しておいたお弁当を受け取る寄り道が始まりました。

今年は、俵屋さんのある麩屋町通を3本西に行った堺町通。
紫野和久傳の堺町店で、予約しておいた鯖寿司・ローストビーフ散らし寿司・2段になった鯛ちらしを受け取ります。

そうそう、和久傳さんと言えばれんこん菓子の『西湖』、おやつにふたつ。
ふと、この和久傳さんの西湖、俵屋さんのわらび餅によく似ていることに今更ながら気付きました。

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自宅についてそこそこに洗濯機を回す間、日本酒片手に反省会。

主人がずっとボヤいておりました。
『僕は本当は『菱岩』のお弁当が良かったんだよな』
日曜定休ですからね、菱岩さんは。

それでも和久傳さんのお弁当、美味しそうにお口いっぱいに頬張っておりましたけどね。

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もともとは鯖寿司は予約していなかったのですが、先日急に逝ってしまった伯母の大好物でしたからね。
2022年、今年はもう一か所寄り道をして、お世話になった伯母の御仏前に京都土産をお供えし手を合わせて参りました。





来年は、JTBが予約を受けている数室のうちのひとつ、『寿の間』ですよ。

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2022年08月09日

2022年の京都俵屋旅館〜翠の間・夕餉

2022年の8月6日は土曜日でした。

私の還暦の誕生日は京都俵屋旅館の特別室『暁翠庵(ぎょうすいあん)』で過ごす、これが主人のささやかな目標となり早10年近く経つのでしょうか。
目標に向け、一歩ずつ地道に俵屋旅館さんに相応しい人格を築こうと日々を過ごしております。

今年は土日を利用しての上洛、お部屋はお庭の設えが特に印象的な翠の間。
昨日は到着直後のお部屋探検を備忘録致しましたので、今日は夕餉と参りましょう。

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先づけは鱧づくし。
糸鮑と蓮根のすり流しが脇に慎ましやかな佇まい。

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鯛、えび、アコウダイは『茂魚』というのが和名なのですって。
しかもお魚あるある、アコウダイと言いながらタイでない、と。

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鰻豆腐。
最近は大好物でもあった鰻を食べることもなくなりましたもの、嬉しい。

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毎年の味、鮎の笹焼き。

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小ぶりでアスリート気質の鮎でした。

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夏野菜の冷やし鉢。
最近はずいきをお料理することもなくなっちゃったな。

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夏が旬の鱸。

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俵屋さんの小粒なお米が大好き。
もちろん契約農家さんのお米なのだそうですが、品種をお伺いしてびっくり『コシヒカリ』なのだそう。
我が家のお米も丹後産ミルキークイーンから、俵屋さんと同じ品種 丹後産コシヒカリに変更予定。

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食事の余韻を主人とふたり楽しんでいる間に、隣の間では寝具の用意が済んでおりました。

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我が家と同じはずの『麻ケット』
麻ケットだけでなく、バスタオルだってパジャマだって俵屋さんと同じはずなのに、何故こう肌触りも何もかもが異なるのでしょうか。

お出掛けだからと張り切って、いつも左腕に装着しておりますスマートウォッチがないのだけが心残りのまま、心地よい寝具に包まれ眠りについたのでした。

睡眠スコア、さぞかし最高得点をたたき出したであろうに。


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posted by しんさん at 11:29 | Comment(0) | TrackBack(0) | 京都 俵屋さん | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする