2019年08月06日

お誕生日なので京都 俵屋旅館 〜 招月の間 二日目

お誕生日なので京都の俵屋さん、主人から私へのいつもの誕生日プレゼント。
今年は新館のお二階、招月の間に宿泊致しました。

ここ数回は、母が一緒だったり私ひとりの宿泊だったりで変則的な俵屋さん宿泊が続きましたが、ようやく主人とふたり。
いつもの俵屋さんに戻った感に浸っております。
帰り際の玄関先での記念写真もいつも通り。

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可愛らしい『いちにのぉさんっ』の掛け声はもう聞けませんが、それも時の流れ。





少し時間を巻き戻して早朝の招月の間。
昨日は38℃越えだったと、興奮気味に仲居さんが朝刊を届けて下さいましたよ。
お昼寝マットから眺めるお庭では、早くもセミが本気の雄叫び。

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このマット、良いなぁ・・・と主人。
このガーゼケット、良いなぁ・・・私のつぶやき。






散々悩んだ結果、やはり主人が朝食に頼んだお魚はぐじ。
そして最後まで鮭にすべきだったと繰り返す彼。
まぁ往生際の悪さはいつものことですからね。

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揚げ出汁豆腐か湯豆腐かの選択は迷うことなく揚げ出汁豆腐を選ぶ彼。
ここで悩むのがいつも私。
私、揚げ出汁豆腐も湯豆腐も言うほど好きではないのよね。
いちばん好きなのは冷奴ですから。

冷奴にしようかしら、そう呟く私に仲居さんが嬉しいご提案。
出汁巻き卵も出来ますよ。

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へへっ、俵屋さんの出汁巻き卵。
そう、出汁巻き卵って大好き。
なんだかこう、大事に大事にされている感がしません?
ふわっふわでお出汁がしっかり効いた出汁巻き卵。

お魚を食べるのが実は苦手な主人と頭部分と尻尾部分を取り換えっこして、出汁巻き卵に意識を集中して。
2019年、恒例お誕生日の俵屋さん朝食のスタートです。

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私にとって、朝食って夕食より嬉しいものなのです。





今年の坪庭、夏の設えです。
いつもの蓮より涼し気で私は大好き。

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そして坪庭横での記念写真も恒例です。
私、めっちゃ笑っています。
だって今後お世話になるであろう仲居さんが楽しいのですもの。

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来年は松籟の間を予約して帰途に着きます。





帰宅してからのお楽しみは、お猪口片手の反省会。
着物のお片付けや洗濯物、目を吊り上げて狭いお家を右往左往する私を恐れ、主人は大人しくソファーに横たわってスマホ作業。
でもこれを乗り越えれば、のんびりゆったり反省会が待っています。






今年は主人から素敵な提案。
いつもお昼ご飯をどうするかで散々悩んだ結果、不本意な結果になることも多々ありました。
俵屋さんの折角の余韻を楽しみながら、どぅちゃん(私のことです)の負担を出来るだけ減らすにはどうしたら良いものか。
主人は考えました。

俵屋さんのすぐご近所、和久傳さんに寄って予約してあったお弁当を受け取っての帰宅。
そうか、こんな素敵な手があったのね。

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主人が選んでくれたお弁当。
箱を見ているだけでもワクワクするこの佇まい。
中身を見るともっとワクワク。

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手に平にすっぽり収まりそうな小さな小さな夏野菜の精進ちらし。
私がいかにも喜びそう、主人が選んでくれたお弁当です。

そして主人にはもう少しボリュームのある鯛ちらしの二段弁当。

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日本酒をチビチビ、お弁当を取り分け、反省会の始まりですよ。

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そして同日、主人からの誕生日プレゼントが届きました。
『イギリス菓子図鑑』
お弁当を取りにお邪魔した和久傳さんで衝動買いした本と合わせ、お菓子の本が本日2冊本棚に仲間入りです。

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そしてもうしばらくお誕生日の余韻を引きずる為のささやかなお菓子たち。

初日に寄った松屋藤兵衛さんのたまおりひめをお家用の簡略版で。
そして俵屋さん二日目のお決まりルーティン、福俵と蕎麦ぼうろ。


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2019年の京都俵屋旅館 お誕生日一泊旅行も無事終了。
旅のお片付けもすっかり済んだ今日、今日が本当の誕生日です。

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posted by しんさん at 13:49 | Comment(2) | 京都 俵屋さん | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019年08月05日

お誕生日なので京都 俵屋旅館 〜 招月の間 1日目

実家の母を騙して・・・いえいえ誘って宿泊した京都 俵屋旅館の鷹の間。
桜には少々早い今年の3月のことでした。

その後ふたりで宿泊する予定だった楓の間は、主人が急きょ入院することになり私ひとりで宿泊。
桜が満開の4月上旬のことでした。

そして8月。
初めて安八スマートインターチェンジを利用して名神高速に乗って京都へ。
主人の仕事の都合上少々日にちは前後しますが、お誕生日の京都俵屋さん宿泊。
ようやくいつもの俵屋さん、主人とふたりの俵屋さんです。

1年前の誕生日に宿泊した際、帰り際に予約した今年のお部屋は新館2階の招月の間。

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・・・ですがすぐには向かいません。
こちらも恒例になりました、岐阜の老舗和菓子屋さん“松花堂”さんでかき氷を頂いてから京都へ向かいます。

玄関先の蚊取り線香の香りをくぐると、土間の冷やりとした空気。
夏のお菓子が並びます。

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水が跳ねてきそうなお軸と滝のようなお花。

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なんて優雅なことも言っておられません。
暑いものは暑い、かき氷で涼をとらねば外はうだるような暑さ。

黒糖、お抹茶、和三盆のかき氷、どれにしようか家を出る前から悩みに悩んで主人はお抹茶、私は黒糖。
やはりかき氷はシンプルなのに限ります。

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気分もシャキッとしたところで一路京都へ。
はい、京都には向かいました、真っすぐ。
ですがまだ俵屋さんには向かいません、寄り道第2段です。

松風で有名な京都の老舗和菓子屋さんですが、私はこちらの“珠玉織姫(たまおりひめ)”というお菓子の大ファン。
いつもは取り寄せですので、お店にお邪魔するのは初めて。
思っていた通りの小さな雰囲気のある和菓子屋さん、松屋藤兵衛さんです。

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お店の奥には見覚えのある縞の紙箱。
そうそう、珠玉織姫もあの箱に入って送られてくるものね。

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後で聞くと38℃越えの京都で、主人決死の寄り道でした。
主人って汗をかかない分、暑さには極端に弱いのよね。





そんな暑さに弱い主人を励まし励まし、朝食時用のほうじ茶を買いに柳桜園さんへ。
お買物も済ませ、晴れて目的地の京都俵屋さんへ。
主人、心なしか顔が火照っております。

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今年は招月の間。
前回ひとりで宿泊した楓の間のお隣です。

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こじんまりとしたお部屋だと聞いておりましたが、いえいえふたりには十分過ぎるひろさ。
お昼寝ベッドの奥には、お隣の楓の間と通じる楓がじんわり微動だにせず茂っておりました。
さすが京都の夏、そよと吹く風すらありません。

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ですがお部屋の中はひんやり畳の香り。
お軸の朝顔が見るからに涼し気です。

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涼しい室内から眺める京都の夏。
陰と陽、光のコントラストが綺麗でした。

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おっ?
テーブルの上に目をやると、嬉しい誕生日のプレゼント。
わらび餅を頂きながら、夕食の時間まで程よく冷やして頂くことと致しました。

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わらび餅を頂いて主人も回復したようです。
俵屋さんではいつも私がいちばん風呂。
湯船からザバーっと溢れるお風呂に誕生日を実感致します。

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主人も湯船にゆっくり浸かったら、浴衣姿でカラコロ下駄をならして近所のバーへ。
軽く2杯ずつ頂いて、大慌てで俵屋さんへ戻ります。
いつも遅刻しちゃうんだな、ごめんなさい。





毎年この時期、夏野菜盛りだくさんの夕食が何より楽しみです。
早速お誕生日プレゼントに頂いたワインをグラスに注いで夕食スタート。

3色の滝川豆腐が目を引きます。
小さな椀の中にはひんやり冷たい冬瓜、鮑が下に潜んでおりました。

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穴子の千利造りはすっきりポン酢しょうゆで。
お醤油の色にすら見惚れてしまいます。

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パン粉をまぶしたコロッケ仕立てのカボチャ饅頭。

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香りで次のお料理が分かります。
いつもの鮎の笹焼き。
私の誕生日、夏の俵屋さんと言えばこれ。

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鰻の柳川焼きで夏に負けない体力づくり。
夏生まれですから夏には強いのですが。
そう言えば今年の土用の夏の日は鰻とは無縁でしたものね。

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黒川さんの手にかかると焼き茄子もお上品。
飯蛸の卵が添えてありました。

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器も涼し気な強肴。
小蕪の白が梅酢味噌に映えます。

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止椀とは言いながら、美しい水茄子の糠漬けでもうちょっと日本酒の余韻を楽しみます。
茄子紺が美しい糠漬け。
仲居さん曰く、あれよあれよという間に変色してしまうので大慌てでお持ちするんですよ、と。

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そう、今回の宿泊からお世話になる仲居さんはお初の方。
姿見はいつも用意しておいてくださるのですが、もしよければと衣装敷きまでご用意くださる心遣いの行き届いた方。

是非今後もお願いしますと主人とふたり頭を下げてご挨拶。
新しい仲居さんにすっかり打ち解けた夫婦の図。


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・・・ただの酔っ払いかしら。




受け皿も素敵な桃のゼリー寄せ。
今年初の葡萄ですが、主人は既に葡萄を近所の葡萄農園に予約してあるそうです。
今週の金曜日は葡萄祭りだそうですよ。

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パリッとした麻ケットとやわらかなパジャマ。
そう、麻ケットもパジャマも家で使っているものと全く同じものなのに、肌触りがそうとは思えない程異なるのは何故?

それを言い始めると、バスタオルだって同じはずなのに・・・

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折角の誕生日、折角の俵屋旅館 “招月” の間、細かなことは言わず贅沢に身をゆだねましょう。
翌日のお洗濯のことも考えずにね。

主人と私、今の悩みは明日の朝食をぐじにして本当に良かったのか、それだけです。
私はともかく、主人は最後の最後まで鮭かぐじかで悩んでいましたから。

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posted by しんさん at 15:37 | Comment(0) | 京都 俵屋さん | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019年04月09日

訳あってひとり京都 俵屋旅館 〜 楓の間 二日目の朝

ほんの数週間前の電話で、桜満開の土日に京都俵屋旅館に宿泊とは幸運でしかありませんでした。
いつも通り主人の運転でゆっくりと岐阜を発ち、ほんのちょっと寄り道をして知った和菓子屋さんでお抹茶を頂きながらお茶の先生を紹介して頂いた後、ゆったりと京都へ向かう予定でした、当初は。

ところがぎっちょん、急にわたしひとりだけの上洛と相成りまして心配気なのは私でなく主人。
名古屋まで出てひかりに乗るのは心配だからと、岐阜羽島駅から地味にこだま利用の上洛です。

新幹線に乗ったら連絡するんだよ、自分のことで精一杯な筈な主人が念押しします。
大丈夫。
早めに京都駅に着いた後、タクシーでちょっと寄り道してから無事京都俵屋さんに着きました。

チェックインまで近所をお散歩して迷子になるも、鳩居堂で道案内を乞い大事に至らず。
湯船と一体化するほどの長湯を楽しんだ後はカラカラ下駄をならしてバーに行き、夕食の時間に遅刻する程バーテンダーさんと話し込んだ後の夕食は2合の日本酒と共に美味しく完食。
心地良い俵屋さんのお布団でぐっすり就寝致しました。





そしてひとりの京都俵屋旅館、楓の間で迎えた二日目の朝。
昨日に引き続き今日も快晴です。
お庭の楓の木が大きく揺れているのは、丸っと太ったスズメらが賑やかに枝をしならせているから。

数週間前に宿泊したばかりだというのにまた今回お世話になったのは、お世話になった方にどうしても主人とふたりお礼を言いたかったから。
心機一転の道を選んだ彼女に、主人が選んだ贈り物はカリフォルニアのワイン。





2017年の秋。
カリフォルニアの大規模な山火事でワイナリーをなくしたオーナーから主人にメールが届きました。
全焼してしまったワイナリーを片付ける為に、全焼は免れたワインを安く買ってくれないか、と。
当時は地下の物置が彼のワインで埋まるほどだったのですが、時は流れそのオーナーも心機一転。
なんと新しいワイナリーを逞しく再開し、貪欲に今もワイナリーを続けていらっしゃいます。

主人が彼女のはなむけに選んだワインは、そんな心機一転が詰まったカリフォルニアワイン。
何があっても大丈夫、そんな主人からのメッセージなのでしょう。
えっちらおっちら岐阜から主人の思いの詰まった重いワインをバッグにからげ、京都の人混みの中を縫うように俵屋さんまで到着した私を主人はきっと誇りに思うことでしょう。





ちなみにね、今回宿泊した楓の間のお庭にひろがる楓。
ちょうど今の時期、よく見ると赤い小さなツプツプ・・・これね、楓の花なのです。
そして楓の花言葉は 『美しい変化』 『大切な思い出』
今の彼女にぴったりな花言葉なのではないかしら。





さて。
本当ならば主人とふたりでお礼を言うはずだったのですが、訳あってお礼は私ひとりで。
そしてどんな時でもお腹はすきます。
俵屋さんの宿泊で夕食と睡眠が終わった今、何が楽しみかってそれは朝食でしかありません。

前回の宿泊では、ちょっと冒険して鯵とハタハタをお願い致しました。
そしてまたぐじに戻り、これはもう変わることはないでしょう。

前回、主人と母 3人で鷹の間に宿泊した際。

まだ少々緊張気味の母を和ませるかのように、主人がおじゃこの小さな器を手にとったかと思うと・・・
『僕、じゃこご飯にしますよ』
それを見た母、それはまぁ嬉しそうに自分もおじゃこを全部ご飯にのせてかっ込んでおりました。
その後よほどそれが美味しかったのか、母はおじゃこ3種を10セット購入致しておりました。

そんな主人の優しさを思い出して今朝は私も。





そんなおじゃこご飯をお口に頬張っていると、主人から画像つきのメッセージが。

同じ時刻、岐阜と京都、夫と妻の朝食内容がこうも違って良いのでしょうか。
もちろんこの画像を見て大笑いしたのは言うまでもありません。
そして豪華な食事の画像を送信したのも、これまた言うまでもないことでしょう。





大笑いしたところで、そろそろ俵屋さんひとり旅も終盤です。
ひとり俵屋、これお勧め。
俵屋さんの旅を締めくくるのは、いつもの 『いちにのぉさんっ』 のかけ声も可愛らしい入口での記念写真。






ひとり楓の間での宿泊。
初日、京都駅に着いた後より道に向かったのは、何年も前O奥さまとその大おくさまにお連れ頂いた呉服のゑり善さんでした。
前々から欲しいと思っておりましたレースの塵除けの生地を見たくて、ひとり緊張しながら店内へ。

物腰柔らかな若社長が見せて下さったのは、モミジのレース生地。
当初は初夏らしい色に染めて頂くつもりでおりましたが、結局はボルドーレッドの塵除けを作って頂く運びと相成りました。





思えば、O奥さまにご同行頂いた時も初めての夏着物が欲しくて、だったものね。
初めての塵除け、ゑり善さんはどう仕立てて下さるのかしら。
楓の間に宿泊してモミジの塵除け、そして大切なあの方の今にぴったりな楓の花言葉 『美しい変化』

塵除けのことは、主人にはしばらく内緒にするつもりでおりました。
事が落ち着いたら折を見て話そう、と。





ひとり旅の報告をする私に、主人が尋ねました。
『で、ゑり善に寄って何を買ったの?』
ストレート過ぎて秘密にすることなどとてもとても・・・





すると主人からも白状することがある、と。
京都土産の小さな鯖寿司、多過ぎて食べられずに捨てたのかしら、と思いきや。

『ちょうどその日の夕食がさぁ、メンチカツだったんだ。
どぅちゃん (私のことです) も見てないし、ソースたっぷりかけて食べたらさぁ、辛いんだよ。
ご飯食べるじゃん。
かろうじて1/4残したよ、ヤバかったよ、鯖寿司全部平らげたあとにさぁ・・・』





夏に行く俵屋さんはふたり一緒です。

posted by しんさん at 16:45 | Comment(0) | 京都 俵屋さん | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019年04月08日

訳あってまた京都、訳あってひとり俵屋旅館 〜 楓の間

京都に行って参りました。
先週は熱海の名旅館 『蓬莱』 とその別館 ヴィラ・デル・ソルの大千秋楽を主人とふたり心にしかと焼き付けた (☆彡 ☆彡) ばかりですが、今度は京都です。

いえ、実は京都も3週間ほど前に行ったばかり ⇒ 2019年03月16日☆彡 ☆彡
ですが訳あってまた京都です。
高瀬川の桜が満開でした。

画像からこぼれてきそうなソメイヨシノ。
もちろん桜が満開のこの時期、京都はいつも以上の大賑わいです。





早々に人で賑わう繁華街を後にし、タクシーで向かったのは俵屋さん。
坪庭はもちろん桜の誂え。

吸い込まれそうな俵屋さんの桜。

正面から見て裏側、図書室の側から見る桜はまた力強くてつい長居してしまいます。
もぉ行こうよ、いつもはそう言って着物の袖を引っ張る主人が今日は隣におりませんのでつい長居。

そう、今回の京都は私ひとり。
訳あって京都再び、訳あってひとり俵屋さん、桜満開の京都一人旅ですよ。











今回のお部屋は楓の間。
先日の鷹の間とは打って変わったこじんまり可愛らしいお部屋です。

廊下を渡って新館へ。
エレベーターを降りてすぐ右の小さなお部屋。

もちろん主人と泊まる予定でおりましたが、訳あってひとりで頂くいつものわらび餅。
前回、母と主人3人で宿泊した後で主人が予約の電話をしてくれました。
偶然この日、このお部屋ならおとり出来るというお返事で即予約した次第です。

窓のお外にはもちろん楓。
この時期の楓を飽きることなく眺められるのも、この間ならではの贅沢です。

今回のこのひとり俵屋さんの旅、楓がとてもよい立役者となった旅でした。
そのお話はまた後ほど。

先ずはのびのびしげしげとお部屋を眺めましょう。
大きな雪見障子。
いつも朝、雪見障子を上げる際に粗相があってはとハラハラするのですがこの間の障子は滑らか。
見ると小さなストッパー、雪見障子のストッパーって初めて見ました。
これ良いなぁ、欲しい。

私、このお部屋気に入りましたよ。
お風呂もこじんまり、ですが見事な設計です。
風呂桶の一部が片側の壁側に食い込んだような形にはなっておりますが、それが反って効果的。
ひろいお風呂も良いけれど、深さがある俵屋さんのお風呂にひろさは必要ないのかも。

これ、お風呂から見た外の景色ですよ。
すだれ越しに見る湯船からの景色。
満開のソメイヨシノも良いけれど、お風呂から見る可憐な黄梅に見とれました。

いくら一人だからと言って2時間近く入っていてはいけませんけどね。










主人といつも行くように、浴衣姿で近所のバーにも行きました。
ひとりで頂くマンハッタン、つい主人の作るマンハッタンと比べてしまいます。
バーテンダーさんがひとりだと気を遣って下さるので、つい話し込んでしまいました。
そして夕食の時間に遅刻致しました。
ごめんなさいから始まるひとりの夕食です。

4月の先付は木の芽、筍と春満載。
稚鮎はほのかな木の芽焼き。
桜餅、と思いきや中にはお行儀良く並んだ塩気もふくよかな白魚。
この時期の小さな細いさよりを筆さよりと呼ぶのですって。

左手にちらりと見えるのは薯蕷蒸し。



向付けの桜の小さな蓋を開けると・・・

中にはホタルイカ。
むっちりとした鯛、むっちりねっちりのグジ、主人喜ぶだろうな。

フワフワの卵と木の芽で菜の花を演出した椀。

息を吞むほどフワフワの穴子、黒と白2色の胡麻の利休焼き。
エビのウニ焼き、香りが日本酒を誘います。
もちろんひとりでも飲みますよ。

筍の土佐煮。
鯛の子がふわふわでほろりと口の中でほどけます。
それでいて中までしっかりとお出汁を含んだお見事としか言いようのない温物。
わらびが俵にまとめてありました。

畑のそら豆、こんな風に色鮮やかに育ってくれないかしら。



焼物に添えてあったきゃらぶきが気に入って、お酒のお供に固守致しました。
ふくよかでご飯の要らないきゃらぶきです。
温物の器、背がまた素敵。

強肴は鱒。
丁寧にほぐした鱒が綺麗に束になっていました。

止椀とは言いつつ、お漬物で残りのお酒をちびちびちびちび。

前回鷹の間の黒豆事件に続き、今度は小豆事件。
黒川さんのぜんざい、これを食べるか否かでは人生が変わります。
餅麩黒川ぜんざい、恐るべし。

前回のようにどうやって煮るのかなんて愚問は口にしません。
どうせ何の参考にもなりゃしませんから。
どうせこう言うのでしょ、 『普通に煮れば良いのです』
美味し過ぎて憎らしい、黒川修功。

・・・なんて、ね。
甘いいちごの香りにも負けない本当に美味しいぜんざいでした。





いつもより少々早い6時半に夕食をお願いしたというのに、サヤさんがお布団を敷いて下さったのは11時も近いころ。
主人が隣に居なくても、私の食べる速度は変わりませんでした。

11時、いつもならばとうに夢の中。
ひとり京都、ひとり俵屋楓の間、ようやく就寝と参ります。





ひとりこだまでやって参りました桜満開の京都。
この後、明日は楓にじんと感銘を受けることにはまだ気づいておりません。
パジャマに着替え、肌に吸い付くような掛け布団にくるまれ眠りに就きます。
このパジャマ、主人とお揃いで買ったやつだわ。

posted by しんさん at 19:38 | Comment(0) | 京都 俵屋さん | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019年03月19日

早春の京都 〜 鷹の間 二日目

早春の京都俵屋旅館、鷹の間ふつかめの朝は生憎のしとしと雨模様。
土砂降りでもなくしとしと、止む気もなさそうな雨がしっとりとお庭の松を濡らしてこれはこれで綺麗。

そんな春の雨をしっとり含む松の枝など無視して、お待ちかねの朝食です。
さやさんがヨーグルトを持ってお布団を上げにきて下さいましたよ。





今回、私は大きな冒険を致しました。
俵屋さんに宿泊の際は必ず朝食のお魚をぐじにしておりましたが、悩みに悩んだ結果今回はアジ。
おまけに添えられるハタハタに惹かれたという気も致しますが、兎に角今回はアジです。

そう、アジに湯豆腐。
主人も母もお魚はぐじ、お豆腐は揚げ出汁豆腐を迷うことなく選びましたが、私はアジ。

向かいに座る主人のぐじが心なしか霞んで見えました。

・・・なんてね。
次回はやっぱり私もぐじにしようかしら。

主人がちりめんじゃこを大胆にご飯にかけたのを見て、母も早速真似っこ。
母、何でもご飯にかけて食べるのが好きなのよね。
私が嫌がるから控えていたのでしょうけど、主人を味方につけて勝ち誇ったかのような母の横顔。

この後、俵屋旅館のオリジナルグッズが並ぶギャラリー遊形さんで、母は俵屋さんのちりめんじゃこを10個大人買いしておりました。
注文を聞いてからの後日クロネコさんお届だそうで、それまで母の俵屋さん旅行は続くのでしょう。





俵屋さんの茶室に招かれ、俄然お茶に興味を示し始めた主人。
お茶の席で亭主が面白いと言っておられた映画、故樹木希林さんも出演されている “日日是好日” のDVDを帰宅後早速予約購入したそうですよ。
そして今、その文庫本が届きました。

茶人になると妄想しております主人。
鷹の間のお軸の良さもいずれは理解するようになるのかしら。
そんな時の為に画像を残しておきましょう。

江戸後期の画家、張月樵 (ちょう げっしょう) の嵐山観桜図、と。





俵屋さんの最後はいつもさやさんの写真で幕を閉じます。
今回もさやさんの 『いちにのぉさんっ』 、可愛らしいかけ声で俵屋さんを後にしました。
しとしと雨が続いておりますので、雨ゴートをしっかり着込んで車に乗り込みます。

さやさんに教えて頂いたお正月の俵屋旅館。

お正月三が日は何十年も前から宿泊客が決まっているそうで、予約は受け付けていないそうです。
三日頃になるとたまにキャンセルもあって予約も出来ることがあるそうですが、基本的には常連さんのみ。
私たちが踏み入れてはいけない聖域のような俵屋さんのお話を聞いて、ささやかな感動を覚えました。





俵屋さんを後にして、向かった先は東山の大黒山 金剛寺 庚申堂。
八坂庚申堂の愛称で人気の小さなお寺です。
庚申のお使いとされるおサルさんが境内のいたるところに見られます。

そしてカラフルなくくり猿。

お願いごとを書いたくくり猿が三猿の上にも脇にも沢山奉納されていましたよ。

もちろん私たちも。
着物姿の若いお嬢さんたちに交じって、主人とふたり願い事を書いたくくり猿を結びます。

この時だけは雨が上がってくれました。

もちろん八坂の塔を背景に一枚。
ガラケーを手に、八坂の塔を激写する母を後ろから眺めておりました。
母、たくましい。






そして今、自宅に飾ってあるおサルさんのお守り。
こちらは芸事が上達するように。
主人がお茶を習い始めるのならば是非と購入した2体のおサルさんです。

コロコロと音色も優しいおサルさんの土鈴は厄除けに。
何かにイラっとすることがあっても、この土鈴の音が和ませてくれるハズ。
そんな気もする素朴で穏やかな音がします。

京都俵屋旅館 鷹の間宿泊の一泊旅行はこれにて終了。
後は母のガラケーに今回の旅の画像を送るだけ。
これがまた結構な手間なのよね、母は写りが悪いとスネるし・・・





さ、明日からはいつも通りのお弁当備忘録へと戻りましょう。

posted by しんさん at 14:46 | Comment(0) | 京都 俵屋さん | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする