3ヶ月弱の間だけ年上さんね。ささやかですが、あなたがずっと欲していたコレを焼いてみましたよ。
円筒形の型を持ち合わせておりませんので、エンゼル型仕上げとなりました。
昨年訪れた神楽坂のリヨン料理屋さん “ルグドゥノム・ブション・リヨネ”
主人がその衝撃的なデザート “ババ・オ・ラム” と出会ったのは、こちらのお店でありました。
大人も子供も同じスィーツに満ち足りた昨今、リキュールはほんの隠し味程度。
でもこちらのババ・オ・ラムは違いました。子供は大人になってからお食べなさい!とでも言わんばかりにラムを効かせた大人のデザート。たまに食べるデザートは、やっぱこぉでなくっちゃね!
主人が望むババ・オ・ラムが手に入らないのならば、妻が作ってみせましょう。がっつりラムを効かせたババ・オ・ラムにとろりクリーム・シャンテを添えて。主人、どぉぞお好きなだけ召し上がれ。
【ラムシロップを作ります】
- オレンジとレモンは粗塩で表皮をしっかり洗い、それぞれ1/2個分の皮をむきます。
オレンジとレモンの皮・グラニュー糖 200g・お水 300CC・バニラビーンズ 1/2本を弱火にかけ、ゆっくりひと煮立ちさせます。これを漉して粗熱をとり、ラム酒 80CCを加えましょう。
【仕上げ用アプリコットジャムの準備もしておきましょう】
- 杏ジャムを裏ごしし、弱火にかけながら少量のお水でのばして冷ましておきましょう。ラムシロップをしみ込ませたババにぬって仕上げる際、ラム酒でのばして使います。
【さぁ、張り切ってババ焼きますよ!】
- お好みのドライフルーツ 140gをザルにひろげ、たっぷり熱湯をまわしかけてしっかりと水切りをしてボールに移します。今回は、レーズンとミックスフルーツを合わせて140g使用。
ラム酒 大さじ3をふりかけてなじませておきます。長時間漬け込めば更に美味しくなります。 - 発酵バター 65gを室温に戻し、クリーム状に練っておきます。
- Lサイズの卵 1個は室温に戻しておきます。
- 型にバターをぬり、強力粉をはたいておきます。今回は15センチのクグロフ型・15センチのエンゼル型ふたつを使用しました。
- 牛乳 120〜130gをいったん沸騰させ、ある程度冷ましてから100g計量します。(最初に計量すると減ってしまいますから。残った牛乳は、発酵待ち時間のココア用にどうぞ)
ときほぐした卵に牛乳を少量ずつ加えながら混ぜ合わせ、人肌程度に調整します。
牛乳が熱すぎると卵に火が入ってしまいます。ある程度冷ましてから加えてくださいね。 - 強力粉 150g・薄力粉 100gを大きめのボールに合わせてふるい入れます。ここにインスタントドライイースト 小さじ2・シナモンパウダー (お好み量)・お砂糖
20g・お塩 小さじ1を順に加えていき、丁寧に混ぜ合わせましょう。
- 2の粉類に、1の卵液を少量ずつ加えながら手で混ぜ合わせます。ボールに生地がくっつかなくなってひとつにまとまったら台の上に移し、頑張ってなめらかになるまで捏ねましょう。
更に、用意しておいたバターを少量ずつ加えて混ぜ込みます。最初は生地とバターがなじまずつるんっとした状態が続きますが、根気良く混ぜ込んでいくとなめらかな美しい生地に捏ね上がりますよ。最後に用意しておいたドライフルーツを加えて軽くもみ込みます。 - 3の生地をまとめ、薄くバターをぬった大きめのボールに移します。生地に密着するようオーブンシートで生地を覆い、キッチンペーパー2枚をこの上に重ねます。霧吹きで全体がしっとりするまでたっぷりとお水を噴きかけ、更にラップをかけて乾燥を防ぎましょう。
オーブン発酵機能 35度で40〜50分、生地が倍になるまで発酵させます。 - 1次発酵が完了した生地を手の平で押さえるようにしてガス抜きをし、2等分してそれぞれの型に詰めます。キッチンペーパーを2枚重ねて湿らせ、生地を覆ってオーブン発酵
35度で更に30〜40分2次発酵させます。
生地が型の2/3程にふくらんだらオーブン庫内から出し、オーブンを190度に予熱します。 - オーブンの設定温度を180度にし、焼くこと20〜30分。
焼きあがったらすぐに型から出して大きめのボールに移し、たっぷりとラムシロップをまわしかけます。ボールの底に溜まったシロップが半量程度になるまでおき、ババの上下を返して更にシロップをたっぷりと吸収させましょう。 - ラムシロップをたっぷり吸収したババをお皿に移し、残ったシロップをそっとまわしかけます。用意しておいた仕上げ用杏ジャムをラムで少しのばして刷毛でぬり、表面が乾燥しないよう大きめのボール等をかぶせて冷蔵庫へ。ひと晩程度おけば、艶々ババの出来上がり!
- ここでちょっと・・・いぇ、大いに反省点を。
当初はクグロフ型の方に重きを置き、エンゼル型はあくまで残った生地用としていたのですが・・・シロップをしみ込ませた時点で、悲しいかなクグロフの方は崩れてしまったのです。
焼きが甘かったこと、シロップのラム含有量が多すぎた故シロップが重かったこと、高さがあり過ぎたこと・・・失敗の原因は多々思い当たります。何はともあれ、しっかり焼き色が付き過ぎるくらいに焼かないと重いラムシロップに生地が負けてしまうことを学びました。よっしゃ!
少々の失敗はありましたが、ちゃんと主人への誕生日プレゼントは渡すことが出来ましたよ。
がっつりとラムを効かせたババ・オ・ラム、もちろん生クリームにもラムを使ってあります。
はぁ、もっともっとバターを使ってこってりと仕上げてほしい、と?ラムシロップは合格である、と。
彼の要望通りに作るには、かなりの勇気が必要なようであります。
なにはともあれ、ひとつ加齢おめでとう。
『貞子をやっつけたぞー』 などと寝言で叫ぶ44歳。誰もこんなモンよね、多かれ少なかれ。