2017年09月04日

主人のサラダ

昨日、9月3日の日曜日、母が楽しみにしておりました松竹大歌舞伎が開催されました。

母を含め姉妹4人、初めての歌舞伎見物に盛り上がってはいたのですが、最長者の伯母が2週間前に発症した軽い脳梗塞の為やむなく参加を断念、その欠員補充に私が呼れる運びと相成りました。

さぁ、急きょ決まった歌舞伎見物。
小さな岐阜の市民会館での開催ではありますが、成駒屋の名跡 『芝翫』 の八代目襲名披露を筆頭に、四代目中村橋之助・三代目中村福之助の親子襲名披露公演に心は踊ります。

開演は12時からということで、おそらく帰宅は5時前後。
『ふわふわの卵サンドを作っておくよ、帰ったら一緒にビール飲も 』 主人がそう見送ってくれました。
そう、久しぶりに主人がお買い物からお料理までをこなします。

ね、素敵なサラダだと思いませんか?

帰宅すると主人のご機嫌がどうも芳しくない。
どうやら、卵サンドに加えてニース風サラダを用意したかったのだとか。
出来上がったサラダがあまりに不本意でご機嫌斜めだったらしいのだけど・・・
いえいえ、私、こうゆうサラダが食べたかったの。

あまりにセンスがないからと、写真を撮ることすら拒んだ主人。
なぜだ?
こんなに嬉しいのに、画像も残さず食べてしまうなんて嫌ですよ、絶対に嫌。





そんな言葉も受け入れられない程に凹んでおりました主人。
じゃ、早々とシャワーを浴びでパジャマに着替えてしまいましょうね。
その間に主人が作りたかったドレッシングと卵サンドを作っておきますからね。

ドレッシングは 『オリーブオイル・アンチョビ・白ワインビネガー・ニンニクを合わせて上手く乳化させる』 と、はい、了解。
ちょっと酸味を和らげる為に蜂蜜を隠し味にしましょうね。

ふわふわの卵サンド、食パンはトーストしない、と。
はい、了解。
卵は3つから4つ、生クリームを多めに入れて半熟のふわふわに。
パンにはバターでなくてマヨネーズとディジョンマスタード、はい、了解。






主人の愛が溢れるサラダが主役。
こっそりと見てしまった主人のお買い物メモ、ちょっとウルっときてしまいました。
ま、私の為にという訳ではなく自身が食べたかっただけなんでしょうけどね。
お肉類はリストに入っていないのに、これだと相当高くついたわね。
常備していなマヨネーズもいちばん小さなサイズを選んで買ってきた主人、よく頑張りました。
肝心のパンを買い忘れて2件のスーパーを梯子したという苦労話も。

・・・君が志半ばで断念したコーンビーフのサンドウィッチ、近々私が作ってあげるからね。






そうそう、肝心の歌舞伎の感想を申しますと・・・
母曰く、 『やっぱりねぇ、皆で笑ってお喋りするのは楽しいねぇ』

はい、母を含めた美人姉妹のお三方は演目 『熊谷陣屋』 でうとうと。
ですが公演終了後のこの笑顔ですもの、まぁ良しと致しましょう。

3人とも飛び切り良い笑顔です。










母たちの笑顔にくすんでしまいますが、今週も常備菜でスタートです。
オカワカメ、シシトウ、ツルムラサキ、オクラはお行儀良く煮浸しに。






  • ヘタやガクを落とし、全体を爪楊枝等で軽く突いて下処理したシシトウとオクラ。
    圧力鍋で合わせ調味料を煮立てた中に移して蓋をし、圧がかかって錘が揺れ始めたらひと呼吸おいて火を止めます。
    後は圧が自然に抜けるのを待って蓋を開け、そっと保存容器に移しましょう。

    オカワカメとツルムラサキはそれぞれおお塩を加えた熱湯でさっと茹でて冷水にとり、醤油洗いをした後、オクラ・シシトウの煮汁を冷まして容器に加えます。






小ぶりながら冬瓜を丸っと一個購入致しましたので、半分はシンプルな煮物に。
前日拵えたので今朝はしっかりと味がなじんでおります。






  • 白だし醤油ベースの合わせ調味料を煮立て、干しむき海老・ひと口サイズに切った後面取りをした冬瓜を加えます。
    キッチンペーパーで落し蓋をし、ことこと弱火で20分煮含めたらそのまま冷ましましょう。
    保存容器に移し替え、冷蔵庫でうんと冷やして召し上がれ。

    さっと塩茹でにしてから醤油洗いをした金時草も一緒に浸しておきます。
    今年の金時草は色合いがあまりよろしくないのが残念です。






冬瓜の残り半分は酢の物に。
  1. 米酢 大さじ6
    てんさい糖 大さじ2
    みりん 大さじ1
    お塩 小さじ1/2

    以上を琺瑯容器に合わせて火にかけましょう。
    てんさい糖が溶けたら火を止め、細切りにした昆布を散らしましょう。
  2. 冬瓜は皮をむいて5ミリ厚さのいちょう切りにし、お塩を加えた熱湯でさっと茹でてザルにあけます。
    粗熱をとって1に加え、完全に冷めたら冷蔵庫へ。
    時々上下を返し、1日以上おいて味をなじませて出来上がり。






週末、ワインのお供を拵える片手間イワシのお酢煮も拵えておきました。
常備菜って本当に便利。
盛り付けるだけでそれらしい朝食になってしまうのですもの。

お浸しにしたオカワカメをフードプロセッサーでピュレ状に。
素麺の上にたっぷりと盛って胡麻をひねれば、つるっとのど越しも良い主食に。
秋めいたとは言え、素麺はもうしばらく登場しそうです。






・・・だらだらの備忘録でありました。

posted by しんさん at 15:03 | Comment(4) | ビストロ OTTO | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2013年08月13日

ビストロ OTTO、半年ぶりの開店です

昨年末、誰に惜しまれることもなく閉店した “ビストロ OTTO”
主人のわがままな料理に振り回されることもなく、平和に過ごしていた我が家ですが・・・

“ビストロ OTTO” 、半年ぶりに更なる進化を遂げ帰ってまいりました。

残酷な方です、D氏。
とある方のとある料理をブログで見た主人。どうやら主人のお料理魂が蘇ってしまったようです。
真鯛のグリエ、主人が頂点を達するまでにどれ程の未完成品を食べさせられるのでしょうか。

・・・あら、でもこれは意外と上出来だわ。
まだまだ主人の夏休みは続くのです。

ちなみに、今彼は “じゃが芋のピュレ” に挑んでおります。
posted by しんさん at 18:01 | Comment(0) | ビストロ OTTO | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年12月16日

主人のシュークルート・ガルニ 第二弾

有意義な土曜日でありました。
まぁ見ても良いかなと思っていた映画・見なくちゃ見なくちゃと思っていたDVD・・・以上 二作品を素面で見た後、主人のシュークルート・ガルニ 第二弾にお付き合い。第一弾はこちら
シュークルート・ガルニ完成時には二人ともほろ酔い以上でしたが、うん、良い土曜日でした。

まぁ見ても良いかな・・・と思っていた映画は、お気楽に見られる邦画。
“ツレがうつになりまして” 、通称 “ツレうつ” ですね。うん、見終わった後の感じがとてもよろしい。
前方のソファで見ていた主人の後頭部に、何かちょっかい出したくなりました。消しゴム投げたりね。

そして見なくちゃ見なくちゃと思っていたDVD、これが良かった!
以前梅*さんが紹介されていた “The Way”。

・・・この邦名に不満は大アリですけどね。

当時日本ではDVD化されていなかったのですが、少し前に “星の旅人たち” という名前で販売されているのを主人が発見。そして即購入。
エミリオ・エステベス監督で、お父さんのマーティン・シーンがその主役。
とても後味の良い作品。きっと何度見てもそれは変わらないでしょうし、今後何度か見ることでしょう。
素直に、人って良いな大人って良いな、と思わせてくれる作品でした。










そして主人のシュークルート・ガルニ。

前回、ベーコン・ソーセージ・豚バラブロックをお鍋にぶち込んだ彼。
普段、さほどお肉に慣れ親しんでいない私にはちょっと重すぎたのね。
食後感が最悪だったのを教訓に、今回は豚バラブロックだけで挑戦。うん、上出来上出来。

  • そして今回は、以前彼が使ったクミンをキャラウェイシードに変更するよう助言してみました。
    やっぱりキャベツには、クミンよりキャラウェイシードの方が相性良いのではないかしら。
    似ているようでも、やっぱり違うのです。


そして前回はアルザスのリースリングを使用しましたが、今回はシャプティエを使用。
そして今回から、落し蓋を使うことも憶えました。偉いわよ、主人。

残ったシャプティエをお供に。
デジョンマスタードをたっぷり添えて、主人のシュークルート・ガルニ 第2弾ですよ。いただきます!



・・・そして翌朝。
夫婦ふたり胃もたれ気味。
えー、何故かしら。美味しかったのに。もぉそぉゆうお年頃なのかしら。

今日は良いお天気です。白菜漬けの準備でもしようかしらね。

posted by しんさん at 09:10 | Comment(0) | ビストロ OTTO | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年12月02日

主人、念願のシュークルート・ガルニ

昨日の日記でもふれたように、主人が念願のシュークルート・ガルニを拵えました。
昨日の夕食は、主人お手製シュークルート・ガルニ & お料理に使ったアルザスの安リースリング。


  • シュークルート・・・ドイツ語ではザワークラウト。
    “すっぱいキャベツ” を意味する保存食で、ドイツの伝統料理として有名ですね。
    要は乳酸発酵させたキャベツのお漬物。

    これをソーセージやら豚肉やらと蒸し焼きにしたものが、フランスではシュークルート・ガルニとして親しまれております。
    アルザス地方のお料理なので、アルザスのリースリングと抜群の相性なわけですね。










主人は何故だかザワークラウトが大好き。
春キャベツの季節には、我が家でも何度かザワークラウトを仕込んだっけね → こんな感じ。

  • もちろん自家製のザワークラウトは完食してしまっておりますので、主人お気に入りのザワークラウトをお取り寄せして。
    主人、鼻歌まじりでご機嫌なり。

    じゃが芋は大きなまま、豚肉は豚バラ肉を使うようです。
    あらあら、お料理の途中で手順確認はいただけませんわね。
    事前にレシピは頭の中に叩き込んでおかないと。あぁイライラする・・・いえ、ハラハラする。

    で、主人が参考にしたのはこちらのレシピ。

    土井善晴さんを選ぶとは・・・うーん、意外だった。
    主人、これで良いのよ。
    普段みたく “どこどこのなんちゃらってシェフの・・・” よりずっとよろしい。

    はい、主人念願のシュークルート・ガルニ完成です!











近頃は盛り付けも主人が自分でします。
どぅみぃ (私のこと) いっぱい食べてね、ともりもり盛り付けてくれました。

あら、主人!美味しいわ!

主人が言います。

『大鍋にいっぱい作ったんだよ。明日のお昼も食べるんだ。そして明日の夕食はカルボナーラだよ』

・・・いえ、多分この言葉を聞いたからってワケではないと思うのですが・・・多分、安リースリングで嫌な酔っ払い方をしただけだと思うのですが・・・もしくはシュークルート・ガルニの量が多すぎたとか。

食事の後、胃がむかむかして寝込んだのは・・・はい、ワタクシです。
主人は只今カルボナーラの製作にとりかかっております。メゲナイ君が好きだよ・・・好きだけど・・・

posted by しんさん at 16:53 | Comment(0) | ビストロ OTTO | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年12月01日

ビストロ OTTO 〜 ちょっと振り返ってみましょうか

あれは私の空耳だったのでしょうか・・・

『僕、もぅ料理はしない。どぅみぃ(私のこと)に作ってもらうことに決めたんだ。
僕が何時間もかけて作るのと同じクォリティでどぅみぃはちゃちゃっと作っちゃうんだもん。凹むよ。
お肉でも調味料でも食材調達は僕に任せて、どぅみぃに作ってもらうことに決めた。』

それなのに・・・主人は言いました。

『今週末はシュークルートを作るよ!翌日はカルボナーラを作るよ!』

・・・おいおいおいおい、以前より意欲的になっているではありませんか。どーゆーことだ。
そんなワケで、“主人曰く私の為にリフォームした快適なキッチン” は只今主人が占領しております。
リースリングやら缶詰ザワークラウトやらを並べ、主人は嬉しそー。料理に取りかかっております。

世界一不味いトムヤムクン世界一不味いチキンソテー塩より辛いチキンソテー
・・・記憶に新しいこれら料理、これらを上回るK点越え料理が出来ないことをただ祈るのみ。





  • 主人の料理風景を見ていると喧嘩になるので、私は別室へ。
    本日は、今までの主人の料理でもUPしようかしらね。

    これはいつの写真かしら。
    多分、主人の “チキンソテー向上計画 初回 2回目” の最終日だったんじゃぁないかしら。

    『付け合せ野菜も主食も僕が全部やるから、どぅみぃ(私のこと)は見てて』・・・と。
    カウンター越しの私に、ブロッコリーの軸をおつまみによこす余裕っぷり。

    ただ、せっかく2週に渡って塩胡椒のみでチャレンジしてきたチキンソテー・・・急きょバルサミコ酢ソテーにしちゃったのよね。ここが主人の特徴でもあり残念なところ。
    大人しく塩胡椒にしておけば大成功だったのに。

ワインはジュヴレィ・シャンベルタンだけど・・・詳しいことは忘れました。
ただ、チキンソテーの出来に主人が凹んでいたことだけは鮮明に憶えております。











で、これで “チキンソテー向上計画月間” が終了したはずだったのに・・・
確かこの翌週もチキンソテーだったのよね。

あ、これ美味しかった。憶えてる。じゃが芋のグラタンを付け合せにしたんだっけ。
ほほほ、これ私が作ったんだったっけ。










この翌週、主人は 『もぉチキンソテーは飽きた!』 と宣言したんだっけ。
『チキンはもぉいい、これからはボークだ!』 と。

  • ポークソテー + バルサミコ酢ソースにチャレンジした主人。
    この時、生焼けの豚肉を食べさせられた記憶が消えません。悲しい記憶が消えません。










そして翌週。
  • 『僕はバルサミコ酢ソースなんて本当は好きじゃないんだ!』 と主人。
    『どぅみぃ、喜んで。今週はマスタードソースだよ。ポークソテー マスタードソースだよ』 と。

この時の記憶も鮮明です。
恐ろしく不味かった69のバローロ、そして恐ろしくくどかったマスタードソース・・・
この辺りから、週末になると私が腹痛を訴えるようになりました。











そしてこの日の料理が “僕は料理を諦めました宣言” を主人にさせるきっかけに。
この料理を境に、主人は自分に料理の才能がないことを痛感したのだとか。
  • いいえ、私は決してそんなむごいこと口にはしませんよ。

    だって、料理をする主人をカウンター越しに見るのは好きだもの。嬉しそうに料理をする主人は愛らしいもの。キャベツとキャラウェイでちゃちゃっとおつまみも作ってくれるしね。

ほらほら主人、あなたのチキンソテーはやっぱり塩胡椒がいちばんよ。
見てごらんなさいな、このぱりっとした皮!

Louis Jadot・チキンソテー・主人の大好きなポテトのピューレ・・・
これで良いじゃない。 君のスペシャリテはこれで良いじゃない、これ以上に何を望むの?

・・・え?何々。この時のじゃが芋のピューレは失敗作だったと。

主人は今、シュークルートの製作にとりかかっております。
豚バラ肉やらベーコンやらじゃが芋やらが散らかっております。
・・・あ、またお腹が痛くなってきた。

posted by しんさん at 17:35 | Comment(0) | ビストロ OTTO | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする