盛り沢山な週末が明け、本日月曜日。
美味しいものをいっぱい食べ、いっぱいお料理し、そして存分に楽しんだ金・土・日でした。
先ずはこちらの立派なコシアブラ。

ご縁があって我が家にやってきたこの子たち。
そうか、コシアブラの香りってこうなのか、これがコシアブラの味なのか。
いつもはタラの芽だかコシアブラだか分からない、なんて言っているのですが、袋いっぱいのコシアブラで鼻腔が刺激された意義ある週末を過ごしたのです。

金曜日に向かった先は、もちろん三重県は桑名市、多度にあります季節料理の大和さん。
晩春の山菜尽くしをいただきにお邪魔致しました。
ですが、その前にいつもの寄り道。
大和さんとは逆方向ではありますが、和菓子の松花堂さんでお抹茶と和菓子をいただきます。
この季節ですもの、主人も私も柏餅を選びます。
おかあさん曰く、『谷川製』と『道明寺粉』とどちらにします?
え?『谷川製』?ナニソレ?
和菓子の皮、ツルっとしてモチっとして・・・おかあさんの説明が美味しそうで、とにかくひとつずつ食べ比べることとなりました。

設えも鯉のぼり。

谷川製谷川、調べると色々と分かりましたよ。
和菓子ってつくづく面白いな、そう思います。
さ、それほどゆっくりともしていられませんものね。
大和さんへと向かいましょう。


タケノコに木の芽味噌、ウルイにフキ味噌。
大和さん、ウルイのことをなんて言っていたっけ。
『瓜菜(うりな)』でも『オオバギボウシ』でもない呼び方だったと思ったのだけど。
山菜や野菜の地方の呼び名、なんだか惹かれるのです。

手前から、ヤブカンゾウにフキ、山わさび。

トロリ半熟卵とわらびの福袋。
山人参・・・じゃ、ないですよね、これ。
いつも、大和さんが説明してくださるのをササっと箸袋の裏にメモするのですが、何分食欲優先で。
あと、走り書きの自分の字が解読不可能な場合も多々。
・・・なんて書いてあるのかしら。
『たきい』???『やまにんじん』・・・違うよなぁ。これ。
奥の淡い山菜が『あまどころ』かしら。
大和さんのお庭の玄関近くで、小さなスズランのような可愛らしいお花を携えていました。
立派な斑入りが自慢のあまどころだそうですよ。
立派な斑入りが自慢のあまどころだそうですよ。

風のつよい日でした。
早めに田植えを終えた水田を遠くに眺めていると、大和さんのお庭を小柄な女の子が探検していましたよ。
私たちの方を一瞬じっと観察してから、どうやら害なしと判断したのか、足を進めて強風を楽しんでいました。

手前はイタドリ。
梅肉で和えてあるのかと思いきや、イタドリは酸味の強い山菜だそうです。
鰹節で和えてあるだけで、梅肉は使っていないとのこと。
酸味が苦手な人は長時間水に晒すことで酸味を抜くのだそう。
奥のちょっと紫がかった山菜は・・・はて?
私のメモには、『おにぎり』だの『新芽』だの不思議なワードが並んでおります。

サクサクの天ぷら。
タラの芽にゆり根、そして・・・あ、これが何かの新芽かしら。
分かりました!思い出しました!
『おにぎり』ではなく『おにゆり』です。
ゆり根って、鬼百合のゆり根なんですって。

そしてお待ちかねのコシアブラご飯。
土鍋の蓋を大和さんが持ち上げると、同時にふわり蒸気と香り。
真っ白なご飯に細かく刻まれたコシアブラ。

もう無言です。

大和さんでお吸い物仕立ての汁物をいただくのは初めてなのではないかしら。
『モミジガサ』とのメモがありました。
具沢山のお吸い物にコシアブラご飯、体が浄化されていきます。
後になって気づいたのですが、『モミジガサ』というのはキノコの類ではないようです。
『葉が開く前は傘のように折りたたまれていること、葉が開くとモミジ葉の形に似ていることから「モミジガサ」と名付けられた。秋田ではシドケと呼ばれ、最も人気が高い。』
山菜のようですね。『イタドリ』と同じお皿の子がそうかもしれません。
山菜のようですね。『イタドリ』と同じお皿の子がそうかもしれません。

そしてわらび餅。
きな粉の香ばしい香り。


そして翌日。
湿らせた新聞紙にふわりと包まれ、更にお野菜保存袋に入れられ、野菜室でひと晩過ごしたコシアブラたち。
青々とした麗しい佇まいに再びうっとり見惚れます。

『タコス』の予定でいたのをあっさり変更し、コシアブラ尽くしのお昼ご飯。
いつもよりこめ油を多めにストウブに注ぎ、たっぷりの揚げ油で天ぷらにします。
今まででいちばん、もちろん私が揚げた中で、ですが、最高の天ぷらに仕上がりましたよ。

やはり油の量だったのね、天ぷらって。

そしてもちろんコシアブラご飯。

熱湯にお塩、さっと湯がいたコシアブラを冷水に軽く晒し、醤油洗いをして刻みます。
炊き立てのご飯に『日比野さんの山椒ちりめん』、そしてコシアブラ。

ふふふ、コシアブラの香りが鼻から抜けます。

そして本日月曜日。
少し残しておいたコシアブラ、そして炊き立てのご飯。

刻んだコシアブラに白胡麻、少々のお塩。
胡麻油なんて要りません、炒めるなんて不要です。

甘辛く煮た油揚げに、小さく握ったコシアブラご飯を詰めます。
いくつか破れてしまった子は私の分。

お弁当用には日比野さんの昆布を添えて。

もちろん朝食もコシアブラご飯。
お魚はハマチの西京焼き。
イオンさんが届けて下さったタイ産マンゴーが飛び切り甘くておいしいのです。

ついでなので、大和さんにお邪魔した金曜日の朝食も。
久しぶりにイオン産イワシでなく、私が煮た生姜煮イワシ登場。

明日はお休み。
本当に主人は今日お酒を控えられるのかしら。
