三重県は桑名市、多度にあります季節料理の大和さん。
つい先々月には実母・実妹を連れて、冬のお楽しみでもありますしし鍋をいただいたばかりだと思っておりましたら、早くも山菜づくし季節。
まだ地上に頭を出していないやわらかな筍を楽しむ早春の筍ご飯か、はたまた春の息吹を存分に蓄えた力強い晩春の筍ご飯か、随分と悩んだ結果、主人が辿り着いた答えは仲春の筍。
袷の着物に合わせの羽織では少し暑いくらいの昨日、4月7日、春たけなわの山菜づくしを楽しんで参りました。
小さな愛らしい器には、甘めの油揚げと相性の良いわらび、ヤブカンゾウ、フキ。
原木シイタケにはお醤油味のノビル、そして太めの茎もやわらかなハマダイコン。
人さまが拵えてくれる卵焼きって、何故にこうワクワクするのでしょう。
トマトとギョウジャニンニクの卵焼きと、筍のから揚げ。
コゴミが登場すると盛り上がります。
ノビルとのコラボレーション。
昨年の筍を干して、存在感ある山三つ葉との組み合わせ。
大和さんのお料理は真似したくなるものばかり。
小さなお鍋からはみ出しそうな緑鮮やかなクレソン。
そしてお待ちかね、仲春の筍ご飯。
毎年、早春・晩春かを真剣に悩むこの大和さんの春の山菜づくし。
ですが、今年は一気に暖かくなったりと気候が気まぐれで、晩春の山菜が早春を追い越してしまったとか。
10年にいちどくらいあるんです、コロコロ笑う大和さん。
季節の見込み外れを直に受けるであろうのに、何処か肝が据わっていらっしゃる、余裕さえ感じられる、素敵な女性です。
最後の天ぷらは、タラの芽、ゆり根、そして私が大好きな蓬とお餅のサクサク天ぷら。
蓬の風味が格別なのです。
最後はいつものカボスゼリーですっきり。
クレソンと豚肉のお鍋でお部屋が一気に暖まり、窓を開けたその香りに誘われたのでしょうか。
お庭に艶やかなクロねこさんが。
大和さんのお庭をネコが通ると、何か良いことがあると信じでおります。
そしてそのネコと目が合えばなおさら良いことがある、と。
そして翌日、本日は水曜日です。
大和さんに持たせて頂いた筍ご飯は、随分とカサ増しをされてお弁当箱に詰められました。
そしてもちろん、朝食は筍ご飯。
レンジでチンでは風情がないと、きちんと蒸して温めました。
筍ご飯のお供は、木の芽味噌で漬けた鮭の西京漬け。
ぴったりな選択だと悦に入ってのいただきますでした。
そして朝の小さなおやつはバクラヴァ。
そう、大きな川を挟んで右に行けば大和さん、左に行けばトルコのお菓子バクラヴァのお店。
どうやら主人、大和さんにお邪魔するのにまた胸躍る付加価値を見つけてしまったようです。