2ヵ月にいちどの頻度でお邪魔しております、三重県は桑名、多度にあります季節料理の『大和』さん。
久しぶりの外食、と申しますか、外食は今やほぼ大和さんだけとなって久しいのですが、昨日は久しぶりの外食。
春は早春、もしくは晩春の山菜。
夏ははまぐり。
秋は自然薯、そして冬はイノシシと、随分足繁く通っていたつもりでおりましたが、主人曰く6月のはまぐりは初めてだとか。
お庭は雨でしっとり。
大きなお窓から、ひんやりした気持ちの良い風が通るいつものお座敷。
お味噌が添えられたお野菜は夏の佇まい。
筍が『真竹(またけ)』になりましたよ、と若女将。
孟宗竹(もうそうちく)、淡竹(はちく)ときて今は真竹。
筍とひと口に言っても、これだけバラエティ豊かに楽しめるお店と出会えたなんて嬉しい限り。
大好きなこちらのトウモロコシの天ぷら。
お塩の加減が本当に好き。
うっとりサクサク摘まんでおりましたら、早速お待ちかねのはまぐりさんご登場ですよ。
主人、冷静な顔で何気にはまぐりを数えるの、止めてくださいね。
ちなみに20個でした。
知ってか知らずか、若女将、ちゃんと偶数個をお鍋のなかに。
幸せの口開ひとつめ。
ぷるりジワり、6月のはまぐりは身を食べる。
ここからどんどん身が肥えていき、8月にもなれば身の成長と殻の成長が追っつかなくて、ビシビシと音を立てるくらいなだそう。
そして殻も大きくなり、ぎっしりと身が詰まる頃になると、はまぐりはお出汁がぐっと濃くなるのだそうですよ。
この晩秋のはまぐりのお出汁でお酒を飲む、私の憧れです。
幸せが溢れております。
最後、主人と私ひとつずつの幸せ。
そしてお出汁は回収され、さっとお出汁で湯がいた温かなお豆腐と三つ葉。
酸味際立つポン酢でいただきます。
そしてお楽しみのシメは、はまぐりのお出汁を存分にまとったおじや。
お豆腐のポン酢を何気に残しておいて、ほんの数滴『味変』で楽しむのが私のお気に入り。
羨ましそうな主人にも少し、美味しさのお福分け。
大和さんのお漬物がまた美味しい。
デザートのわらび餅。
テーブルの向こうに写る主人、とろけるようなお顔が想像できます。
はまぐりで大盛り上がりしておりましたその最中、いよいよ東海地方の梅雨入りが宣言されました。
昨日からの雨がしとしとと降り続いております。
大和さんの畑を荒らすおサルの団体さん。
気持ちは十分わかりますが、野菜で遊ぶのは止めましょうよ。
食べる分だけにしましょうよ。
私たちが食べる野菜に影響しますからね。
次回のお邪魔は季節は薄物、猛暑の盛夏です。