春らしい陽気がぐっと際立った昨日、3月8日。
久しぶりの外食は三重県は桑名、多度にあります心落ち着く季節料理のお店『大和さん』
イノシシより、ハマグリより、もちろん鯉より自然薯より、1年でいちばん私が楽しみにしております早春の山菜を頂きに。
春の山菜とは言え、早い時期と深まった時期では全く種類も味も食感も異なる多種多様な春の山菜。
ちょこっと地面から頭を出したやわらかな筍、そしてその時期の筍で炊く筍ご飯。
この味に出会える期間は極々短期、早春の味に包まれて参りましたよ。
頻繁に通っては有難みも薄れてしまう、そんな主人の意向で春の山菜は年にいちど。
早春か晩春か、年代わりです。
早春か晩春か、年代わりです。
今年は嬉しい早春の山菜、揚げ物の藪椿(やぶつばき)が鮮やかです。
今年は藪椿の開花が極僅かだったそう。
貴重な藪椿の天ぷら、再来年まで画像を眺めて楽しみにしております。
春と秋、何故だかふと季節限定で袖を通したくなる古い古い母親の着物。
何年振りでしょうか、ちょうどこの日が『ミモザの日』であることを思い出して引っ張り出してみましたよ。
暖かい日で羽織もコートも要らないくらいの陽気。
手に抱えておりますのは・・・
・・・バゲットです。
大和さんにお邪魔するときは、ちょっと遠回りをして寄る小さなパン屋さん。
事前に電話をして、お気に入りのバゲットを数本焼いて頂きます。
お店に入った途端、ご挨拶より先に聞いたご主人のお言葉は、
『旅行行きたいですよねぇ』
フランス旅行のお話で主人と小さく盛り上がっておりました。
今回の大和さんは初めて椅子席が設えてありました。
あら、これもなかなか快適。
むかごのかるかん、蕗味噌の田楽、紫キャベツとこごみの炒め物。
山ウドは不知火と合わせていらっしゃいました。
原木椎茸とタンポポ。
そしてこちらで初めて知った『スイバ』
初めて知ったと書きましたが、スイバ、私、多分知っております。
幼少の頃、近所の川の堤防に生えていたあの赤いツプツプのお花、アレかも。
ちぎって茎を吸うと、酸っぱいアレ、かも。
トマトが妙になじんでおります卵焼き。
何故?なぜ美味しいの?
私、トマトと焼き卵の組み合わせはあまり好きではないのですが、これ、美味しい。
のびると筍のぬた。
のびるの辛みにキリリと目が覚めます。
干し筍とクレソン、ワラビ、筍の姫皮、心が躍りっぱなし。
うるいと筍、セリ、はまぐり。
私でなくとも踊ります。
はまぐりが口を開きましたよ。
私たちはだんまりで頂きましょう。
お味噌を挟んだフキノトウ、ホクホクあまい百合根にキクイモ。
今年は数少ない藪椿。
お待ちかねの早春の筍ご飯も並びました。
お鍋のおつゆをお吸い物代わりに。
まだまだ明るい夕方の刻、ネコたちの行動開始時刻なのでしょうか。
ネコが何匹か庭を横切っていきました。
蓬団子にホッとひと息。
もちろん筍ご飯は詰めて頂きましたよ。
筍ご飯のお代りまで果たした主人。
当然翌日、今朝の体重は激増しておりましたがそれもほんの一時のこと。
昨日はまだ明るいうちに帰宅し、ゆっくりお風呂に浸かって、早春の味に包まれたまま就寝致しました。
今日のお昼はオートミールでとろみをつけた具沢山スープ。
キャベツにキノコ類、人参にアサリ、オーツミルクに仕上げのあおさ。
バゲットのパン屋さんはカヌレも美味しいのです。
今日のお昼に。
昨日あれだけしっかりお腹が満たされたというのに、今朝はいつも通りお腹が空きました。
心ばかりではありますが、ご飯の量を減らしてみたり、お魚を小ぶりなイワシにしたりと体重対策。
お味噌汁がこれではあまり効果は期待出来ませんけどね。
次回は初夏のはまぐりです。