外出を控えるにあたり、先ず主人と話し合ったのが『いかに我が家をより快適に改善するか』でした。
しっかりと睡眠をとり、飲酒も週2回だけですが控え、摂生に努めして免疫力を養った後、最高のトイレにリフォームしたり日本酒の揃えを再検討したり。
その結果我が家が快適過ぎて、外出しなくても存分に楽しめる環境をかためてしまいました。
そんな中、主人がふと思い出したように11月の『自然薯コース』を予約したのは、秋の深まりを食欲で感じ取ったからでしょうか。
夏のハマグリから数ヵ月ではありますが、養老山脈を間近に見ながら向かった先は三重県の多度 『大和』さんです。
大和さんの自然薯コース 2021。
ハヤトウリと菊の和え物。
何故かここ数日間、菊のお浸しを体が欲しておりました。
食べたかったものが食べたい時に食べられる、偶然と幸福感に満たされての自然薯コース、スタートです。
サクサクとろり、むかごの素揚げに、存在感ある自然薯のやまかけ。
表面さっくり、中ふんわりずっしり、程よく甘い大和さんのかば焼きのたれが大好きです。
朴葉焼き。
賑やかな食材の下には、甘過ぎない大和さん風味の赤味噌と刻んだ自然薯。
お味噌が焦げないよう、そっと、しかし確実に混ぜながらお肉の脂と絡めます。
主人の自信なさ気な手際が少々気になりつつも、基本的には『先ずは自分』とばかり火加減に集中します。
緊張感をほぐす葛切りの酢の物。
大和さんのこれを頂く度に自宅でもと思うのですが、まだ試したことはありません。
そうこうしておりますうちに、朴葉の上から艶やか熱々のお味噌がかぐわしい香りで誘惑します。
とろろご飯も運ばれてきましたよ。
大和さんのお漬物、これも楽しみのひとつ。
『ご飯のお代りしてくださいね』
大和さんのお言葉に甘えたいところではありますが、残念ながらそれが叶いそうにない満腹感。
ご飯を心なしか早めに運んでくださった気がするのは、私たちがこっそりこうしていることも大和さんにはお見通しなのかしら。
朴葉に残ったお味噌をご飯で絡めとります。
昨年、私がこうしているのを見て相当羨ましかったのでしょう。
主人、一年越しのお味噌ご飯を頬張っておりました。
デザートの桃源餅。
大和さんの食事は食後感が本当に心地よい。
内側から浄化された気すら致します。
お味噌の焦げる香ばしい香りが残るお部屋で、12月のしし鍋の予約を済ませてお暇致します。
帰宅途中の堤防一本道、車の窓を少し開けるとひんやりとした空気が流れる11月初旬。
時間はまだ6時前だというのに、すっかり暗くなって体感的には9時頃、我が家では就寝時間なイメージです。
大和さんでお腹いっぱい頂いた後。
翌日、文化の日の祝日で激増した主人の体重を労わりながら、明日のお昼ご飯を考えましょうか。