噂に聞いてはおりましたが、帯状疱疹というものは本当に長引くもののようです。
遡ること5ヶ月弱、思い出深い熱海の蓬莱とその別館 ヴィラ・デル・ソルの最後の宿泊客となるべく参加した大千秋楽 (☆彡) の正に当日主人が発症。
その1週間後に控えた京都俵屋旅館宿泊 (☆彡) も叶わず即人生初の入院を余儀なくされ、未だに外来診療が続いております。
ですが不幸中の幸いと申しますか、良い先生に担当して頂いたおかげで診療時間を随分と優遇して頂いている様子。
いつもより30分早く出勤し、今日も病院に寄ってから職場に向かうようです。
たかが30分、されど30分、主人の外来診療の日はお弁当もさっと手早く準備して気分良く見送りたいものです。
週末、多めに拵えておいたキーマカレーをピタパンにたっぷり詰めて。
外来診療は多少なりとも憂鬱なもの、せめて主人の大好物カレーでお昼は和んでもらいたいものね。
ピタパンはもちろん全粒粉100%。
『死以外は何でも癒せる』などと素晴らしい肩書を持ったスパイス、『ニゲラ(カロンジとかブラックシードとか色々な呼び方をされているようです)』を全粒粉生地に混ぜ込みました。
闘病生活を送る(大袈裟ね、とても)今の主人にはぴったりなのではないかしら。
生地は前日のうちに用意しておき、野菜室でゆっくりじっくり醗酵させるいつものスタイル。
2次発酵不要のピタパンですので、朝はちょっと生地を休ませてから高温でさっと焼くだけ。
カレーは既に数日前から冷蔵庫でスタンバイしていますからね。
今朝はいつもと比べ物にならないくらい時間に余裕がありました。
色合いは地味な全粒粉のピタパンサンド、ですがきっと主人を和ませてくれることでしょう。
30分早い出勤に主人は恐縮しきりですが、私は意外と楽しんでいますよ。
ちょっと忙しいこのスリルが良いのです。
◆材料(小ぶりなピタパン2枚分)
- 全粒粉強力粉 120g
- お塩 小さじ1/2
- インスタントドライイースト 1g
- カロンジ 小さじ1
- 湯冷まし 110g
- オリーブオイル 5g
◆作り方
- 強力粉〜カロンジまでの粉類を全てビニール袋に合わせ、空気を含ませるようにふり混ぜましょう。
- 湯冷ましを40℃程度に冷ましておき、1の半量程度を先ずは加えてよく混ぜ合わせます。
しっかり混ざったところで、残りの粉類を加えてよく混ぜましょう。 - 何となくひとつにまとまったところで、オリーブオイルを加えます。
指先を使い、端を内側に押し込むようにしながらオリーブオイルを生地になじませましょう。
スパチュラでひとつにまとめてビニール袋に移し、1時間ほど室内におきます。
ややふっくらと醗酵が進んだところで野菜室に移してゆっくりと醗酵を促します。
結局、昨日朝の片付けが終わって生地を捏ね、午前中の11時頃から翌朝の4時までずっと野菜室でした。 - 今朝はここからスタートです。
先ずは何はともあれ生地を室温に戻し、2等分して断面を包み込むようにしながら丸めましょう。
20分ほどベンチタイムを設けます。
相当に頼りない生地ではありますが、全粒粉強力粉でしっかり打ち粉をして作業します。 - ベンチタイムの間に天板ごとオーブンを250℃に予熱しておきましょう。
しっかり打ち粉をし、優しくめん棒を転がして生地を丸くのばします。
上面だけに霧吹きでお水をシュッとひと吹きし、出来るだけ高温に予熱したオーブンへ素早く移しましょう。
我が家の電気オーブンは250℃が最高温度、5〜8分焼きます。
焼き上がったら網の上で粗熱をとり、半分に切って袋状に開いておきましょう。
カレーは週末のお昼にしたもの。
多めに拵え、今日の為に残しておきました。
多めに拵え、今日の為に残しておきました。
- カルダモン・黒胡椒・クローブは予めつぶしておきます。
クミン・カスリメティ・ブラウンマスタードと合わせて圧力鍋に移し、オリーブオイルを注いで焦がさないよう加熱し香りをオイルに移します。 - 香りが十分に立ってきたところで、みじん切りにしたニンニク・生姜・生唐辛子を加えましょう。
ジュッという効果音と共に一気に香りが華やぎます。
次いで刻んだ玉ねぎも加えてなじませます。
ターメリックパウダーをここで加えてしっかりと油になじませましょう。 - ひよこ豆は予めお水に浸して戻しておきます。
浸け水少量と共に圧力鍋に移し、ざく切りにしたトマトも加えて5分加圧しましょう。
その間ベジミートをぬるま湯に浸しておき、5分経ったところでザルに移して水を切っておきます。 - 圧力鍋の圧が抜けたら蓋をあけ、水を切ったベジミートを加えます。
鶏挽肉も加えてひと煮立ちさせたら、ほぐしたマイタケを加えます。
マイタケに火が通ったところで、グリーンコリアンダーパウダー・ガラムマサラ・カイエンヌペッパー・お塩を加えましょう。
しっかりとお塩を効かせるのがポイントです。
ひと煮立ちさせれば出来上がり。
袋状に開いたピタパンの内側に薄く醗酵バターをぬり、カレーをたっぷり詰めれば出来上がり。
ピタパンサンドに添えるお菜は、困った時のジャーサラダ。
自家製ズッキーニや自家製ビーツのピクルス、昨日のサンドウィッチのフィリングにもした酒粕レーズン(☆彡) 、市販のプロセスチーズやオリーブ、そして予熱なしのオーブン 160℃で10分ローストした胡桃とアーモンド、これらを順にメイソンジャーに詰め込むだけ。
小ぶりなメイソンジャーは意外と量が入らない、そこが反って重宝するのです。
我が家の朝食は他と比較して相当なボリュームでしょう。
実際、旅行等で宿泊した旅館でもこれ程までにお腹いっぱいになることはありませんもの。
時々、朝から少し残そうかと思う程のボリュームです。
ですがそれもあって、夜の食事は大抵が蒟蒻麺で軽く済ませます。
朝はガツンとお腹いっぱい、お昼は野菜中心に程々、そして夜は炭水化物は控えて量も控えめ。
就寝時、主人のお腹がグーグーと騒々しいこともざらです。
その分朝食が楽しみなのですけどね。
昨日の炊き粥に続き、今朝は主人の大好物、鶏粥です。
真夏の暑さも一段落、これからはお粥の頻度がまた返り咲きしそうです。
先程主人からメッセージが届きました。
帯状疱疹による外来診療はこれでおしまい、完治宣言を受諾したそうです。
長い長い闘病生活でした。
週末はちょっと良い赤ワインですね。