いつ頃から何がきっかけだったかは今や定かではありませんが、あからさまな主人の健康意識の高まりには少々戸惑うこともございます。
が、そこは私の性分、順応性の高さは自負致しておりますので、主人の健康意識にも難なく順応。
主人が全粒粉とくるのであれば、私はインスタントドライイーストを使わず天然酵母と参りましょう。
先ずは農協朝市で見つけた小さなお買い得品のいちご。
いちごで天然酵母を起し、早速焼いてみましたよ、全粒粉100%の健康意識向上パン。
色々な情報があり過ぎて、この人はこう言う、いやいやあの人はそれではダメだと断言している。
一体全体どれを試せば良いのやら。
なので開き直りました。
良いんです、材料が分かっているだけで。
ふくらみが貧相だろうが黒焦げだろうが、材料を把握している、これこそが私のささやかな健康意識。
ヨーグルトメーカーを使って起こしたイチゴの天然酵母で中種を仕込み、その残った酵母液を使って、いわゆるストレート法で焼き上げた初めてのいちご酵母の全粒粉パン。
胡桃・ドライフィグ・クリームチーズに蜂蜜と黒胡椒を合わせ、いちご酵母パンに合わせてみました。
今までにない程パンの生地はむっちりしていて、そして表面はざっくり、私の大好きなタイプです。
実を申しますと、このいちご天然酵母、最初から全くこれっぽっちも期待致しておりませんでした。
天然酵母はとてもデリケートなので、ヨーグルトメーカーを納豆作りに使っている場合、同じヨーグルトメーカーで酵母を起すのは無理です、とのご意見を拝見致しました。
・・・毎週末、1週間分の納豆をヨーグルトメーカーで仕込む我が家でもの、期待は出来ません。
確かに、出来上がったイチゴ酵母は聞くほどの元気もなく、中種の発酵も今一歩といったところ。
そんなイチゴ酵母を使ったパンですので、膨らみは悪いし出来栄えなどとてもとても。
ですが元気のない酵母でも、しっかり発酵時間をとればどうにか期待に沿ってくれるようです。
それなら改善の余地は十分ありですものね。
底は真っ黒焦げでふくらみは貧相ですが、いちごから育てた天然酵母を使って焼いた全粒粉パン。
何とかな子ほど可愛いいの心情ではありませんが、やっぱり可愛いものなのです。
その時はせめてもう少し火加減を抑えてね。
真っ黒焦げだけは回避したいものです。
ヨーグルトメーカーで起したイチゴ酵母ですが、今頃の気温ならば必要なかったかも。
あくまでも
- いちご 100gはさっと洗い、ヘタを取っておきましょう。
消毒した瓶に湯冷まし 200t・てんさい糖 20gを合わせ、てんさい糖をしっかり溶かしたところにいちごを加え、ぴったりと蓋をします。
ヨーグルトメーカーを28℃ / 99時間でセットし、いちごの発酵具合を見ます。
1日に数回、瓶をよくふってから蓋を開けて空気を入れ替えます。
私のヨーグルトメーカーは最長で99時間なので、その後3時間延長して合計102時間。
約4日とちょっとかけて出来たのが今回のいちご酵母。
蓋を開ける度、甘いいちごの香りに心は踊ります。
ですが、やはりちょっと急ぎ過ぎたかも。
次回はもう少し時間をかけて酵母液を育てることにします。
さて。
少々の中途半端な感じを残しながらも完成したと思われたイチゴ酵母。
これを全粒粉と合わせて中種を仕込みましたが、はてさて、残ったいちごと酵母液はどうしたものか。
そこで中種を使うのに先駆け、残ったいちごと酵母液を使ってストレート法でパンを仕込みます。
天然酵母は醗酵に時間がかかるとのことですので、生地は前日に捏ねておきました。
- 残ったいちご酵母液は、いちごと合わせて144g。室温に戻しておきます。
元気のない酵母液でしたので、念のためにインスタントドライイーストをほんのひとつまみにも満たない量加えてからフォークでいちごを潰しておきます。 - 強力粉タイプの全粒粉 150g
粗挽きのグラハム粉 30g
てんさい糖 20g
お塩 5g
以上をビニール袋に合わせ、口をしっかり持って空気を含ませるようにふり混ぜます。
ここに1の酵母液を加え、袋をふるようにしながらなじませましょう。
僅かながらではありますが加えたインスタントドライイースト、塩は全体が少しなんでから加えたほうが良かったのかもしれませんね。
発酵が心配でしたので、もうひとつ素人ながらの考えでお味噌を混ぜてみました。
麹の強い麹屋さんのお味噌 10gを加えて生地を捏ねます。
全体にまだ粉っぽさが残る程度でボールに移し、ラップをしてボールごとジッパー付きの保存袋に入れて室温に置きましょう。 - 1時間ほどおいたところで、聞きかじった “パンチ” とやらを施します。
前日はこんな状態で、ボールにラップをして保存袋に入れて室温においておきました。 - そして翌朝、今朝の状態です。
酵母ってすごい。 - そっと生地をオーブンシートの上に移し、ゆるゆるな生地ながらも丸め直します。
ふわりとラップをし、15分間のベンチタイムを設けましょう。
その後再び丸め直し、オーブンシートごとストウブ (16cmを愛用) に移しましょう。
蓋をし、室温で発酵させます。
ですが、ここでの発酵が不足していたのかもしれません。
1時間おいたのですが、生地がふくらんでいる気配はしません。
ですが主人のお弁当が無しになってしまってはよろしくありませんからね。
1時間後、発酵不足だとは知りながら、表面にグラハム粉をふって焼きに入りました。 - 250℃に予熱したオーブンに蓋をした状態でストウブごと移し、先ずは25分間焼きます。
その後蓋をとって更に15分、合計40分間焼いたのが・・・
どう見ても焼き過ぎですね、これは。
もはやパンなのか武器なのかカーリングなのかと言ったところ、がっかり落胆致します。
ですが、網の上に放置して粗熱をとった後切ってみましたら・・・
これっぽっちも自慢出来る焼き上がりではありませんが、一筋の希望の光。
出来はよろしくありませんが、私、好きです、このパンの風味。
本当に順応性が高いこと。
- 室温に戻したクリームチーズ
ざっくり砕いてから乾煎りし、冷ましておいた胡桃
刻んだドライフィグ
少量の蜂蜜・挽きたて黒胡椒・極々少量の乾燥ラベンダー
以上をよく混ぜ合わせ、スライスしたパンにたっぷりと盛りましょう。
サンドウィッチのように2枚合わせ、2枚セットにしてお弁当に。
食べる時はサンドウィッチとしてではなく、パンをはがしてオープンサンドスタイルがお勧め。
主役はパン、改善点は盛り沢山ですが、いちご酵母チャレンジは実りあるものとなりました。
お弁当には簡単なスープを添えましょうか。
そろそろ冷たいスープが嬉しい頃合いです。
冷凍食材や常備菜を使ったトマトと豆乳のスープ、バーミックスで攪拌するだけの簡単スープです。
- 辛みの少ない新玉ねぎはたっぷり薄切りに。
ざく切りトマト、冷凍保存してあったバジルペースト、豆乳、レモン汁を合わせ、バーミックスでピュレ状に攪拌します。
豆乳でのばし、お浸しにしたグリーンピース(☆彡) ・スナックエンドウを刻んで加えます。
パクチー醤油 (☆彡) で味付けをして器に盛り、焼きびたしにしたそら豆 (☆彡) を飾り黒胡椒を挽いて出来上がり。
朝食の主食に冷たい麺が登場する季節となりました。
たっぷりの大根おろしをお出汁でのばし、麺つゆをちろり。
冷水でしめたうどんをたっぷり盛って、刻んだ新玉ねぎの葉っぱとひねり胡麻、つるつるっとね。
同じヨーグルトメーカーに潜んでいるであろう納豆菌に拒まれることもなく、健気に発酵してくれました。
次回はビンももう少し適したものを使って、何より慌てず発酵のタイミングを見極めないと。
おっと。
取り敢えず予約してある歯医者さんの定期健診に行く準備をしないと。
間もなく帰宅する主人と入れ替えに。
車一台の生活はなかなか快適です。