2018年01月10日

鮒ずしの思い出 〜 苦し紛れの鮒ずしホットサンド

タイトルの通りです。
本日のお弁当はホットサンドが主食です。
フィリングは鮒ずし。
鮒ずしにクリームチーズやアボカドを合わせ、私なりに食べやすくアレンジした苦し紛れの一品です。

好き嫌いがこれ程に顕著な食べ物もそうないのではないかしら。
滋賀県の郷土料理、鮒ずし。

お正月になれ鮓を数種取り寄せ、意外な程の食べやすさについ調子にのったのでありましょう。
滋賀県の北東部、長浜にちょっと遠出をしてお昼を頂いた帰り、駅のスーパーマーケットで見かけた少量の鮒ずしを買って帰宅致しました。

余談ではありますが、一緒に買ったマイワシが綺麗な上に驚きの低価格。
岐阜市内における2分の1程度の価格に浮かれ、つい2パックも買ってホクホク家路につきました。





そうそう、お話は鮒ずし。
珍味とは言え、伝統的なお料理を否定するのはあまりに不本意ではあります。
が、初めてどうしても食べられないお料理に出逢いました。

どうしても買いたいと言い張った責任感からなのでしょう。
半分は何とかお腹に収めた主人ではありますが、流石の主人もこの独特な風味には対応仕切れなかったようです。





だけど傷んでいる訳ではないのですもの。
この風味、そお食べ方が邪道であろうとどうにか最後まで責任をもってきっちりお片付けしたい。
そんな意味不明な意地が導いた本日のお弁当、鮒ずしとクリームチーズのホットサンド。

うん、これ、多少のクセはありますが私食べられますよ。
ちょっと酸味のあるツナサンド、そんな感じかしら。
カリッカリに焼きかためた食パンの端っこが何となく全体をやんわりとまとめています。
しっかり完食致しました。

・・・主人はどうしてもだめだったようですけどね。
ごめんね、主人。
お弁当を残す主人を初めて見ました。
これで自ら鮒ずしを買うのは今後はもう控えましょうね。
何かのご縁で出されることがあれば、くらいに止めておきましょうね。





鮒ずしを好む方からすれば言語道断な食べ方ではありましょう。
でも出来れば当方としても寄り添いたいのです。
鮒ずしの美味しさ、分かりたかったけれどこればかりは仕方がないですね。
  1. 鮒ずしは飯ごとフードプロセッサーに。
    クリームチーズ・白味噌・玉ねぎ・蜂蜜を加えて攪拌します。
    鮒ずしの食感が多少は残した方がと思ったのですが、そこが主人にはダメだったのかも。

    アボカドを加え、黒胡椒を挽きます。

    アボカドを粗くつぶすようにしながら混ぜて、フィリングの出来上がり。
    鮒ずしそのものは味見もままならなかったのですが、ここに来ると味見は平気。
    私、嫌いじゃぁありませんよ、この風味。

  2. 食パンは1辺を残して厚さを半分に切ります。
    予め室温に戻しておいた醗酵バターを内側に満遍なくぬり、1をたっぷりはさみましょう。

    ホットサンドメーカーにオーブンシートを敷いてパンを並べ、フィリングがはみ出さないようオーブンシートの4辺をしっかりと折りたたみます。

    しっかりとプレスして焼き色がつくまで焼きましょう。

  3. 焼き色がつくまで焼いたら、すぐにオーブンシートを除いて網の上で冷まします。
    そのままにしておくと、湯気でパンがべしゃべしゃになってしまいますからね。

    もちろん熱々のうちに、チーズがとろりの状態で食べても良いのでしょうが・・・
    どうかしら、鮒ずしの風味はどちらが刺激的なのかは存じません。

    今回学んだことは、鮒ずしが想像以上に手強かったということ。
    主人でも食べられないものがあったのだということ。
    これだから人生って楽しい。











お昼、主人は鮒ずしサンドをひと口食べて挫折したそうです。
ですので実質的にお昼は黒豆プリンだけということに。

可哀そうな主人。
だけど明日はきっと体重が落ちているから。
お正月にちょっとだけ増加した体重、また目標体重に近づくから。










鮒ずしと一緒に長浜で調達致しましたマイワシは今朝も食卓に。
イワシのお酢煮には自家製菊芋の甘酢漬けを添えましょう。
味噌漬け (☆彡) だけでなく、この甘酢漬けもあっさりとしてなかなかの自信作です。

今朝の主食は鶏粥です。
ささ身を茹で鶏にし、その茹で汁で押し麦入りの炊き粥を拵えます。
茹で鶏を大きくほぐしてお粥と一緒に蒸らし、梅干しを添えて出来上がり。











今回の鮒ずしの一連は実に感慨深いものがありました。
鮒ずしの出逢いともなりました、主人のお正月休みにお邪魔した長浜の備忘録をここに。





長浜に向かったのは2018年の成人の日の前々日、お正月休みも残り僅かな6日土曜日。
主人のお目当ては鳥新さんの鴨鍋。
創業は天保5年 1834年という歴史のあるお店です。

岐阜からしらさぎに乗ってすぐ。
12時過ぎの席を予約し、1時半前には長浜に到着しておりました。
乗り換えのない電車の旅、たまには電車も良いものです。

へへっ。

駅から鳥新さんまでは私の足でもものの数分。
ノスタルジックな個室です。

ひと息つくと、鮒のお造りが運ばれてきました。
お刺身、あまり得意ではないのですがこれは抵抗なく頂きました。
表面にまぶしてあるのは鮒の卵だそう。
美しいお造りです。

鴨の骨でとったスープをお鍋に注いで、いよいよ鴨鍋の始まりです。
このお鍋もまた味があって素敵。

軟骨のつみれを小さく丸めてスープに沈められ、たっぷりのお野菜が手際よく並べられていきます。
お醤油と上白糖も用意されてはおりますが、うん、これらは要りません。

ビールのグラスをお猪口に持ち替え、ここはやっぱり地元のお酒 『七本鎗 〜 しちほんやり』 を。

女将のおっしゃる通り、アクが全く出ない最後まで澄んだスープだけでお腹いっぱい堪能致しました。
スープのお代わりを申し上げたほどにね。
女将がちょっと宇野千代に似ていらっしゃると思ったのは・・・ここだけのお話に。

最後はおじやでもおうどんでもなく、やわらかなお餅。
つきたてのお餅ですって。
これも最後まで澄んだスープならではの心意気。

デザートはイチジクの寒天寄せ。
岐阜の糸寒天を使っていらっしゃるそうです。

風情のある階段と踊り場。

玄関は戌年のあしらい。

鴨が美味しかったのは言うまでもなく、鴨のお出汁が満ちたスープをまとった野菜が美味しくて。
特にセリ。
駅のスーパーでセリを買って帰りました。





雨空でなければ黒壁スクエアの辺りをお散歩したかったのですが、生憎の雨。
しっとりとぬれたお庭も美しい鳥新さん。
電車の時間も迫っておりますし、早々に長浜駅へと向かいましょう。

お昼の1時過ぎにこちらに到着し、時刻は夕方4時。
小雨模様の長浜駅は既に暗くなりかけております。
可愛らしい駅でした。

さ、帰りのしらさぎがやってきましたよ。






鳥新さんは領収証も鴨。

ちょっと自慢したくなってしまう領収証です。
特急しらさぎに乗って鴨鍋ランチ、主人、百点満点のデートでしたよ。
夏はドジョウ鍋を頂けるとか。
そこも抑えておきたいところですが、その頃にはまた主人は別のお店に狙いを定めていることでしょう。




鮒ずしの思い出はこれでおしまい。
冷蔵庫のなかで圧巻の存在感を放っておりました鮒ずしは、今日で綺麗にお片付け完了です。
またいつかご縁があれば。
今年の私のささやかな目標は、手作りのかぶら寿司です。

posted by しんさん at 16:18 | Comment(0) | 旅行とお出かけの日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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