今宵のレストランは、予約が困難なことでも有名なBangkok's Gaggan、ガガンです。
ちょっと早めの6時からの予約だそうで、いつもより早く身支度を整えてホテルのロビーへ。
夕日が差し込むオリエンタル バンコクのロビー。
この時間にこうしてロビーにいることって、そういえば初めてなのではないかしら。

このユルい空気、伝わるかしら。
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そうです。
今宵のディナーはガガンなのです。
エル・ブジを崇拝し、Progressive Indian Cuisineを掲げるガガン。
Asia’s 50 Best Restaurantsで2014年、2015年、2016年と3年連続1位に選ばれたガガンです。
予約が困難なことでも有名なガガンですが、主人が予約をしたのはほんの1週間前。
先ずはメールで。
当然 『無理』 とのこと。
その後、何とかならないかと電話をしたり、メールをしたりと、駄々をこねたのかどんな手を使ったのかは定かではありませんが、結果 『 squeeze in 』 とのお返事を勝ち取った模様。
今回の旅は何かと幸運に恵まれております。
さて。
タクシーで乗り付けたガガンは、真っ白なコロニアル風の洒落た一軒家。
食事は18時からと21時から (だったかな?) の完全2部制とのことで、入れ替え制が苦手な私は少々緊張気味。
皆さま既にお揃いのようで、通された席はいちばん奥。
テーブルの上には何やら可愛らしいイラストがずらりと一列に並んだ紙が。
・・・何ですか?
ABCの練習帳のようなこの紙は?

今宵のメニューが絵で記されているの。
ですのでしっかり25個の品目がびっしりと並んでおります。
そう、ガガンって25皿が提供されるんですよ。
主人にそれを聞いた時の私の心情・・・25皿?無理ですから、私、絶対無理ですから。
ですが食事はスタートします。
25皿、行きますよ。
相当長いですよ。
最初のイラストはレモン。
はてさて、これの一体どこがレモン?


・・・ん?確かにレモン、そしてスパイス、でもこの液体は・・・何だかとても馴染みがあるのだけど・・・
ニヤっと笑ってホールスタッフの男性が答えます、 『コーラだよ』
そうそう、テーブルの上に置いてあったメニュー。
これ、薄紙になっていて、食事が終了した際には文字の入ったメニューが配られます。
重ねて、 “答え合わせ” をお楽しみ下さいといった流れ。
ちなみに最初のこのメニュー、答えは “A (Spice) + B (Citrus) = (C) Cola” とありました。
さ、25皿ですからね、無駄話していては最後までたどり着きません。
ふた皿目の絵は、なにやら爆発した絵が。

エル・ブジ、いえ、ガガンの有名どころが早くもご登場。
コリアンダールーツを大胆にあしらった3皿目。
もぉこれ以降はほぼ画像だけで。

面白いのはクッキーはしっかり茄子の味、チリボンボンは本当にフィリングがチリ。


カトラリーは途中まで登場致しません。


炭を混ぜ込んだ生地の中身は、熱々のクリームソース。
これが妙に美味しくて、ちょっと不思議な感覚です。


そうそう、ガガンの予約を取れたのも当然ラッキーでしたが、更にラッキーなことが通された席。
すぐ横がすりガラスになっていて、ワンツースリーでさっと透明なガラスに早変わり。
そう、厨房が丸見えなんです。
このトウモロコシ、役目はただのお皿。
厨房にこのトウモロコシがずらりと並んでいるのを見て、ポップコーンでも作るのかと思っておりましたらこんな佇まいで登場致しました。

オレンジ風味の生地に、ヤギのチーズがサンドしてあります。
イラストはもちろんオレンジ。
テーブルの真横では、ガラス一枚を隔てて皆さま忙しそうに働いていらっしゃいます。
オープンキッチンとはよく聞きますが、これはもう立派なパフォーマンス。

いけない、いけない、無駄話をしていては。
イラストは日本酒・・・かな?

イラストはソフトクリーム。
ウニのアイスクリーム仕立てとても申しましょうか。
日本からはるばるやってきたウニです。

『後でお寿司が登場するからね』 と。
イラストはまさにお寿司、答えはずばり “CHU TORO” でした。

赤身のタコス。

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ここまでずっとカトラリーなしです。
ちょっとここでお茶を一服、そんなところかしら。
ガラガラと茶道セットが運び込まれてきましたよ。


鉄瓶から熱々のスープを注いで手慣れた動作でお茶 (?) を点てて勧めて下さいます。
・・・答えはトマト抹茶。


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さ、一服ついたところでまたお料理の再開です。
ガガンさん、どうやら相当な日本ファンらしくて、お次は “とんかつ” です。

ここら辺りからインド料理の雰囲気がそこかしこに感じられるお料理になってきます。
インド料理風に脇役をかためたホタテの貝柱。


鳥かごに入ったこちらは?
ウズラのタンドリーチキンといったところかしら。
イラストは可愛らしい小鳥。


数皿前からきな臭さを感じておりましたら・・・
香ばしいを通り越して、これは完全に火事一歩手前。
Cedarwoodに包んだシーバスを大胆に焼いた男らしいお料理。
杉板焼きといったところかしら。
流石にカトラリーが登場。



ラム肉のホットドッグ。
可愛い。

メニューのイラストは “カニ” です。
ん?茶碗蒸し?
ちょっとかための卵の下には、カニの身をたっぷり使ったカレーが潜んでおりました。


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今回、幸運にも予約が出来たガガン。
ですが最も幸運だったのは通されたテーブル。
すりガラスのすぐ横のこのテーブル、 『VIP CHEFDINNING−Dine In』 という特別な席だそう。
食事の後、厨房に案内されてスタッフの方々と記念写真を撮れるのもこの席だけの特典。

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楽しかったお料理も残すところデザートの3皿となりました。
イラストはそれぞれチーズ、蝶々、イチゴ。
蝶々はクレープ生地で。
イチゴは日本から取り寄せたものですって。
厨房の至るところに見える日本語で表記された食材の木箱、ちょっと嬉しいものです。
イチゴはガガンさん得意のDewdrop (露の玉) を大胆にあしらったミルフィーユに。




厨房も一段落。
この後すりガラスに戻ります。
21時からのパフォーマンスを前に、嵐の前の静けさといった雰囲気。

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こうして25皿を見事に完食した私たち。
驚いたのは、他の皆様、普通にワインをボトルでオーダーして楽しんでいらっしゃったってこと。
私たちにとってはワインを欲する気になるお料理ではないのだけど。
皆さまお心がひろくていらっしゃる。
結局ワインはグラスで2、3杯楽しんで、後はパフォーマンスを大いに堪能致しました。
もちろんお店を去る前に、入口に飾ってありました Asia’s 50 Best Restaurants 3連覇の記念トロフィーの前で記念写真。

ご本人がいらっしゃらなかったのは少々残念ではありますが、主人が抑えてくれたあのテーブル。
本当にガガンさんのパフォーマンスを楽しんだ、バンコク最後の夜にふさわしいディナーでした。
普段でしたら行かないだろうこの類のお料理ですが、うん、楽しかった。
また行くかと聞かれたら・・・うーん、VIPテーブルならね。
オリエンタルホテルに戻って、バンブーバーで軽く一杯。

たまにはエル・ブジ系のお料理も楽しいものです。
そう言う私、相当強い応用力の持ち主なのでありましょう。
えぇ、私、大抵のことは受け入れて楽しむ自信がございますから。
・・・そろそろお料理のアップがしとうございます。
オリエンタル ホテルの備忘録は明日あたりでおしまいと致しましょう。

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