何の目的で訪れたかは忘れてしまいましたが、主人と富山の八尾までドライブしたことがあります。
お昼にお蕎麦を食べてひと息ついた頃、 “桂樹舎和紙文庫 (けいじゅしゃわしぶんこ)” なる八尾和紙の博物館といった施設を覗きました。
そこで食べた “葛切り” が抜群に美味しかったこと、主人も私も鮮明に記憶致しております。
先日、ちょっと質の良い品物が置いてあることで有名なスーパーマーケットで購入致しました葛切り。
これが残念なことに相当期待外れな味でありました。
そうそう、いつぞや主人に買ってもらった吉野の本葛粉が沢山あったじゃない・・・ ・・・という訳で、朝から拵えてみましたよ、葛切り。
意外と簡単なのと、なによりその風味・食感にびっくり、美味しい。
こんなに簡単に、そしてこんなに美味しい葛切りが出来るなんて。
2016年夏、我が家は葛切りに凝ることと致しましょう。
とても分かりやすい動画で説明されているこちらを参考に致しました。 奈良県は吉野山、葛屋 中井春風堂さんの動画です。
家庭では動画のような器具はありませんので、フライパンでお湯を沸かして進めて参ります。
やっとこは必需品、捨てないでおいてよかった。
以下の分量で、約130×180のバットにひとつ分です。
- 本葛粉 40g
お水 100t (100g)
をボールに合わせ、泡だて器で優しく混ぜ合わせます。
このまま10分程おき (この間にお湯を沸かしておきます)、再度底からしっかり混ぜましょう。
目の細かいザルで濾しながらバットに流し入れます。
葛粉が沈殿するので、すぐ次の工程に参ります。 - フライパンにたっぷりのお湯が沸いたのを確認し、ぐらぐら煮立たせないよう弱火にします。
やっとこでバットの端をしっかりと持ち、バットの中にお湯が入らないよう気をつけながらゆらゆらと葛粉水の表面がかたまるまで優しく揺り動かします。
ちょっと紙すきの作業に似た動作で、なかなか楽しいですよ。 - 葛粉水の表面がかたまって揺れなくなったら (ものの数分といったところ) 、バットごと熱湯の中に沈めます。
葛粉水が透明になったら、バットごと氷水に移しましょう。 - バットの周囲をパレットナイフ等でくるりと一周し、固まった葛を氷水の中で取り出します。
湿らせたまな板の上に移し、包丁で切ってクラッシュドアイスを盛った器に移しましょう。 黒蜜・和三盆・黒きな粉で召し上がれ。
もっちりとした自家製葛切り、あぁどうしましょう、もうお外では食べられませんわ。
記念すべき、お手製葛切りの第一号でございます。 途中、まだ葛がかたまっていない状態でバットの中にお湯が入ってしまって焦りましたが、何とか力技でねじ伏せて大参事は免れました。
ややぼってりと仕上がってしまった第一号作品は、サラダ仕立てにしてお弁当に致しましょう。
- 塩茹でにして小口に切ったオクラ
ミニトマト
薄切りにして塩もみにした白ゴーヤ
千切りにしてからお水にさらし、水気をしっかりとしぼった青紫蘇とミョウガ
そして出来立ての葛切り
以上を全てボールに合わせ、葛切り同士がくっつかないよう我が家では珍しくツナ缶を。
ツナ缶だけでは心配なので、ココナッツオイルも加えましょうか。
粗く刻んだアーモンド・自家製ピクルスのピクルス液を加えて和えれば出来上がり。 自家製葛切りのくずきりサラダ、うんと冷やして召し上がれ。
オクラや白ゴーヤの端っこ、ちょっと見た目に問題ありの自家製ミニトマト等々。
くずきりサラダに使うにはちょっと器量の悪い野菜は、ガスパチョ風のスープにしてしまいましょう。
ガスパチョには確かピーマンも入っていますものね?
だったら、トマトの色を損なわない白ゴーヤ、ピーマンのような苦みもあるし最適な食材なのでは。
- トマト
白ゴーヤやオクラ (オクラは塩茹でしてあります) の端っこ部分。
はじけてしまったりした器量の悪いミニトマト
トムヤムペースト (タイ料理のトムヤムクンに使うペーストです)
レモン汁
風味づけ程度、極少量のおろしにんにく
牛乳
白胡麻だれ
ココナッツオイル
少量のお塩とナンプラー
以上を合わせ、バーミックスで攪拌するだけです。
器に盛り、ミックスハーブとオリーブオイルを散らして出来上がり。
冷やして召し上がれ。
くず野菜のガスパチョ風、朝食用には香酢を散らして。
え?葛切り?もちろん朝の主食ですよ。
あら、だって葛粉って炭水化物でしょ?主食と見なして構わないものね。 葛切り、カロリー的にダイエット効果は望めないようではありますが、お気に入りです。
今年の夏は葛粉の消費量がぐんと上昇しそう。
いえいえ、冬に葛湯をフーフーしながら・・・ってのも楽しそう。
いずれにせよ、蕎麦粉の次は葛粉ブーム到来の予感。
さ、今夜は浴衣でお出かけです。
主人の帰宅が早ければお風呂に入ってベビーパウダーをはたきたい気分。
夏真っ盛りです。