幼少の頃から、食べ物で遊ぶなと厳しく躾けられて参りましたので、本人遊んでいるつもりは毛頭ございません。いたって真面目に真っ向からお米に挑んでおります。
“卵かけご飯” を提案すれば、主人はすぐに飛びつき在庫のお米は即座に片付くことでありましょう。
ですがその結果主人の体重が増加しては本末転倒も甚だしい、却下却下。
ですので遊んでいるつもりではありませんが、お米・・・しかも、炊かずに何か面白いお料理は・・・ 春ですものね、お米から作る “お花見団子” なんてどうかしら。
いえいえ、遊んでなんておりませんよ、大真面目に取り組んだ結果の “お花見団子” ですよ。
もち米でも、米粉からでも、炊いたお米からでもなく、生のお米から拵えるお米の三色お花見団子。
実はこれがとんだ大失敗。
今朝はこまごまと出かける用事が目白押しだと言うのに、本日のお米の実験は不手際極まりなし。
とんとん拍子に事が進んで子天狗になったのも前半のみで、後は迫る時間との闘い。
そして最後は力技、何とかお花見団子の姿にねじ伏せて予定時刻に間に合ったという情けなさ。 綺麗でしょ?お花見団子らしいでしょ?
ですが、もうすでにこの時点でしくじりの前兆は始まっていたのであります。
しめしめ何とかなったぞと胸をなでおろす私、この後更に動揺する羽目に陥るとは・・・おぉ怖っ。
でも、失敗は失敗でそれも認めた上での備忘録ですものね。
春はまだまだこれから。
次回のお花見団子はきっとうまくいくはずですもの。
あくまでも、失敗を繰り返さない為の備忘録です。
以下の分量でお花見団子 4つ分。
- お米は1合。
いつも通りに洗い、たっぷりのお水に一晩浸しておきます。
地元サッカーチーム協賛のお米です。
チームカラーでもあるグリーンのお米が混じっておりますがお気になさらず。
これをザルにあけて水を切り、熱湯 大さじ2・お砂糖 大さじ1と共にフードプロセッサーへ。
周囲についたお米の粒を丁寧に寄せながら、とろりとした水飴状になるまで攪拌しましょう。
- きつく絞ったぬれ布巾 (蒸し布) ザルにひろげ、1を流して包みます。
べたべたしたものだと思いきや、意外と身離れの良い扱いやすい生地です。
スパチュラをお水で湿らせながら作業しましょう。
充分に蒸気の上がった蒸し器にザルごと移し、最初は強火で。
その後、蒸し器内の温度が落ち着いたら強火寄りの中火にし、計25分ほど蒸しましょう。 - さてさて、ここからが “しくじり備忘録” です。
蒸し上がった生地をボールに移し、すりこ木で搗いてもっちりと仕上げましょう。
3等分してひとつは緑 (もちろんヨモギ粉なんて使いません、在庫の青汁パウダーです)・ひとつは白味噌を加えて白・ひとつは水で溶いた食紅でピンクに仕上げて出来上がり。
・・・こうなる予定でおりましたのに、蒸し上がったお米の生地はまるでプラスチックのよう。
すりこ木で搗くなんて無理無理、人の常識を超えた食材を蒸し上げた敗北感にただ呆然。
仕方がないので、せっかく洗ったフードプロセッサーに再度頼ることと相成りました。
酒粕・牛乳を加えてひたすら攪拌します。
プラスチック破片のようなお米生地を無理無理まとめて着色し、一口サイズに丸めます。 - 以上で出来上がりとすれば、まだマシだったのでございましょう。
私、3色のお団子にせっかく納まった生地を再度蒸し直してしまいました。
10分間ほど蒸して蓋を開けた時のあの絶望感・・・下の写真は蒸す前のお米生地たちです 蒸されてほぼ一つのかたまりと化したお米生地。
手で触れられる程に冷めたところで、何となく残っておりました残像を頼りに丸め直しました。
それが次の写真、所々プラスチック破片のようなお米生地が残っております。 やけっぱちで串にさしてみました。 そして開き直って主人のお弁当に持たせるべく包装してみました。
一応はお花見団子らしい佇まいにねじ込み事なきを得ましたが、不本意ったらありゃしない。
ちなみにかたくはないですよ、お昼になってももちもちとした食感は健在でした。
しくじり備忘録、いかがでしたでしょうか。 失敗したお団子の為だけに蒸し器を棚から出したかと思うと、情けなさも倍増致します。
本日は蒸し器を使い倒して満足することで、自己否定をゆるりと回避致しましょう。
- 鶏むね肉は全体を突いてから観音開きにし、お砂糖・お塩の順にすり込みます。
本日は北海道土産でいただいた “ハスカップ塩” を使用。
耐熱ボールに胸肉を入れて蒸気の上がった蒸し器で15分程。
胸肉を蒸す前にズッキーニやブロッコリー等も時間差で蒸しておきます。
人参は千切りにして塩をふり、しんなりしたら適度に絞っておきます。
鶏の蒸し汁・オリーブオイル・レモン汁等で調理し、容器の底に。
後は順に野菜を詰めて、ルッコラーで覆って蓋をして出来上がり。
生米料理実験室大失敗のおかげで、朝食作りに費やす時間が大幅に減少致しました。
ですが蕎麦がきならば大丈夫、ちょちょいのちょいで食卓へ。 今朝は大根おろしも鰹節も刻みネギも省略されてしまいましたが、蕎麦がきに主人はご機嫌。
生米料理の実験室はまだまだ続きます。
・・・これってやっぱり食べ物で遊んでいることになるのかしら。
生前の父親がこれを知ろうものなら・・・おぉ、今朝の蒸し器の蓋を開けた時と同じくらいの恐怖だわ。