メンバーのご夫婦宅。
広大なお庭 (お邪魔したことはありませんけどね、噂だけ) にて毎年たわわに実るミカンの木。
頂いた正真正銘の貴重な無農薬ミカンの山を前に、これは皮まで食べたいぞ・・・と。
試しに拵えたてんさい糖ver.が上出来でしたので、間髪入れず上白糖ver.も。
てんさい糖ver.はカルダモンとスターアニスで風味付け。
上白糖ver.の方は軽く茹でこぼしてからシロップを煮含ませ、ミント風味に仕上げてみました。
どちらもことこと煮詰めるなんてことは致しません。
軽く煮立ててそのまま冷ます・・・これを何度も繰り返すだけ。
ですので時間は容赦なくかかりますが、基本的には放ったらかしお料理ですので手間は要らず。
ほろ苦いミカンの皮はうんとやわらかで、しっとりシロップを含んでおります。
皮ごとスライスのミカンジャム、ちょっと自慢したくなっちゃう仕上がりですよ。
てんさい糖ver.も上白糖ver.も、茹でこぼすか否かの違いはあれど、基本的には同じ作り方。
ただ、上白糖の方が溶けやすいので、水が上がってきやすく作りやすいかと存じます。
我が家では保存のことは毛頭考えておりませんので、お砂糖の量は通常よりぐっと抑えてあります。
ですので長期保存には全く不向き。
フルーツのお砂糖煮・・・この程度の認識の方が的確かもしれません。
以下の写真は上白糖ver.のものを主に。
- ミカンは小ぶりなものを12個。
無農薬ですので、お塩をすり込む過程は省略しました。
お野菜ブラシのやわらかな方の毛で丁寧に洗い、たっぷりの熱湯にさっとくぐらせて茹でこぼしましょう。
ひとつひとつ丁寧に水気を拭き取り、ヘタの部分を丁寧に切り取ります。
茹でこぼしをしない場合は、お野菜ブラシで綺麗に洗ったミカンの水気を丁寧に拭き取り、ヘタ部分をすっきり切り落として次の過程に参ります。 - ミカンを1〜1.5cm厚さの横切りにしながら計量し、お鍋に隙間なく詰めて参りましょう。
何しろ和ミカンは皮がやわらかいので、1cm幅に切るのも至難の業。
お鍋にぎゅうぎゅう詰めのミカン、ちょっと可愛い。 - 計量したミカンの20%程度のお砂糖をミカンの上に散らします。
前述の通り保存は念頭にありませんので、通常のジャムのお砂糖よりぐっと控えめです。
時々お鍋をゆったり揺り動かし、お砂糖が満遍なく行き渡るよう手伝ってあげて下さいね。
涼しい場所で半日ほどおくと、お砂糖がとけて水が上がってきます。
ここでお好みのスパイスを散らし、中火にかけてゆっくりとお砂糖を煮溶かしましょう。
お砂糖が全部溶け切っていなくても平気です。放ったらかし料理は大らかに参りましょう。
オレンジと相性の良いスパイスはクローブだけど、ミカンはちょっと違うかしら・・・と、最初に拵えたてんさい糖ver.はカルダモンを使ってみました。縦半分に割って莢も種も加えます。
ここにスターアニスの小さな欠片をひとつ。
上白糖ver.では、素直にクローブを6粒7粒ここで散らしてみました。 - ゆっくりとお鍋を傾けながら、お砂糖を溶かします。
お砂糖がほぼ溶けたところで、ミカンの上下を入れ替えて蜂蜜を少量加えます。
蜂蜜の量は・・・ “たりらっ” と全体に回しかける感じかしら。
全体が煮立ったところで火を少し弱め、2〜3分ことこと煮て火を止めましょう。 - 火を止めたら、お鍋の蓋は使わず新聞紙等の紙蓋をした状態で粗熱を取ります。
お鍋の蓋を使うと、水蒸気がミカンに落ちてしまいますからね。
完全にお鍋が冷めたところで再度中火にかけ、煮立ったところで火をやや弱めて2〜3分キープ。ミカンの上下を入れ替えて紙豚をし、そのまま冷ます・・・これを2日間繰り返します。
『何時間おいて』 といった類の窮屈な制限は不要です。
煮て冷ます、手が空いている時にまた煮て冷ます・・・これを繰り返すだけ。
火入れを繰り返すうちにどんどん艶々になっていくミカン、愛おしくなること請け合いですよ。 - 最後に火を入れる時、お好みでハーブの類を加えます。
今回はミントを刻んで加えました。
焦がさないよう、最後はやや長めに煮て煮詰めて仕上げます。
実は、てんさい糖ver.でもタイムを枝ごと加えてはみたのですが・・・
期待した程の効果は得られず。
上白糖ver.それzとてんさい糖ver.、それぞれ瓶に移して冷蔵庫へ。
こうして丸っと2日間かけて完成致しました大胆なミカンジャム。
茹でこぼした上白糖ver.の方は、茹でこぼさずに仕上げたてんさい糖ver.比べると随分優しい仕上がりになりました。
が、どちらも出来は上々の憂いやつらであります。
クリスマスも近いことですし、ミカンのケーキなんてのも焼いてみたいもの。
頂いた無農薬ミカンたち、皮も無駄にすることなく主人と私 ふたりのお腹に納まりそうです。