何故だか我が家の畑とは反りが合わないようで、収穫に至ることなく寂しい夏を過ごすこと数回。
ですが、小規模ながら質の良いタイハーブを販売している小さなタイ料理屋さんを発見。
お店で食事をする機会は今のところなさそうですが、タイハーブの調達ルート獲得は嬉しい限り。
大好きなレモングラス。
やわらかな根元部分を刻んでチキンサラダにした後 (⇒☆) は、アイスクリームなんてどうかしら。
本来の目的は牛乳を使い切ることだったのですが、ココナッツミルクでなく牛乳を使って大正解。
レモングラスの香りに満たされた優しい甘さのアイスクリーム。
本当にうっとりしてしまいます。
株上げなしでは越冬出来ないレモングラスですから、フレッシュなレモングラスを使ったこのアイスクリームは夏限定の味。正に夏の名残のアイスクリームでございます。
卵黄と生クリームをたっぷり使ったレモングラスのアイスクリーム。
レモングラスの香りに見も心もゆだねてみて下さい。
- 先ずはレモングラスを牛乳で煮出しましょう。
レモングラスはかたい外葉部分を使います。
外葉をめくった根元の白いやわらかな部分は、サラダ・スープ・炒めもの等々食用としてお楽しみ下さい。
スパイスボール等でレモングラスの根元部分を丁寧につぶし、お鍋に移します。
上部の細い葉は、ハサミで適当に切ってお鍋に。
ひたひた量の牛乳を注ぎ、ぐらぐら煮立たせないようゆっくりと加熱し1〜2分煮出します。
火を止め、ぴったりと蓋をして蒸らしておきましょう。 - レモングラスを蒸らしている間に、他の準備に取り掛かります。
先ずは生クリーム、今回はタカナシの乳脂肪35%のものを200cc使いました。
よく冷えた状態で、とろりとするまで泡立てます。
5分立てと7分立ての中間といったところかしら。
出番まで冷蔵庫に入れておきましょう。 - 次は卵黄に参ります。
この順番でいけば、泡だて器のアタッチメントは洗う必要ありませんよ。
卵黄 2個分・ハチミツ 20g・グラニュー糖 10g
以上をボールに合わせ入れ、泡だて器でしっかり混ぜ合わせて充分に空気を含ませます。
残った卵白は冷凍しておけば、いくつか溜まった時シフォンケーキ等々楽しめますよ。 - そろそろレモングラスの蒸らしも充分な頃でしょう、1のお鍋に戻りましょう。
牛乳を計量カップに漉し注ぎます。レモングラスをスパチュラ等で少し押さえ、レモングラスの風味を存分に牛乳に移してあげて下さいね。
ここに牛乳を足して200ccにし、お鍋に移して再度ゆっくり煮立たせないよう加熱します。
パームシュガー 40gを加えて煮溶かしましょう。
パームシュガーが完全に溶けたら火を止めます。 - 3の卵黄に、4の牛乳を加えて素早く混ぜ合わせます。
牛乳の熱で卵黄がかたまってしまわないよう、糸のように細く細く牛乳を垂らしながら泡だて器で素早く混ぜ合わせましょう。
泡泡になったとて、さほど気にする必要ございません。
これを湯せんにかけながら、ゆるいカスタード状になるまで煮詰めます。
10分弱もすれば、理想的なゆるさになりますよ。 - とろりとしたところで、本音を申せばいちど裏漉しするのがお勧めですが・・・
まぁ、それは臨機応変に。面倒だからと手作りアイスクリームを倦厭するのも勿体無いもの。
カスタード状に煮詰めたアイスクリーム生地と、2の生クリームを合わせていきます。
この時重要なのが、5のアイスクリーム生地をしっかりと冷やすこと。
底に氷水を当て、スパチュラで混ぜながらしっかり冷やします。
これをとろりと泡立てた生クリームに加え、底からすくうように大きく丁寧に混ぜ合わせます。 - 生地を素早く容器に移し、冷凍庫で冷やしかためます。
表面がほぼかたまったところで一端冷凍庫内から取り出し、全体をかき混ぜて表面を平らにならしましょう。
再度表面が冷やしかたまったらかき混ぜる・・・を3〜4回繰り返し、滑らかに仕上げます。
今回ちょっと試しに愛用のフードプロセッサーを使ってみたのですが・・・
意外とこの攪拌作業が大変なんですもの。
しかし事はやってみないと分からない。
初めてこのフードプロセッサーを野次りました。この役立たず、と。
結局最後は、いつものように金のボールに移しかえての作業と相成りました。
プルースト効果という言葉もあるように、香りは人の記憶を呼び戻すもの。
レモングラスと言えば、そう正に大好きなホテル オリエンタル バンコク。
そう、このレモングラスの香りに満ちたアイスクリームを頬張りながらね。
天気予報によれば、明日は久しぶりに畑作業が出来そうです。
早くも冬野菜の準備に移る頃。
夏の名残は至るところに転がっております。