お盆の混雑を避けるように、先週末に参りました夏の京都。
夏の京都のお目当てと申しますれば、主人も私もそこは御料理はやしさんの鱧と鮎。
入り口の生垣に埋もれております手水鉢にカエルが住み着いたとかで、林さんの夏らしいお料理に幾分甲高いカエルの鳴き声が誠に涼やかでありました。
さて。
御料理はやしさんの拵えるお料理を盗もうなどと、そんな身の程知らずなことは申しません。
しかし、デザートで頂くそれはそれは青々とした青梅煮・・・これはいつか盗んでみたい。
・・・身の程を全く弁えぬ野望でありました。
初めて林さんの青梅煮を頂き、その美しさと美味しさに放心したのは昨年の夏のこと ⇒ ☆
以来いつか作ってみたいみたいと思いつつ、今シーズン早々とそのチャンスに恵まれました。
お世話になっておりますネイリストさんが、実家で摘んだ青梅を届けてくれるという素晴らしき幸運。
早速作った青梅煮が・・・こちら ⇒ ☆
相当に手間隙かけて拵えた青梅煮ではありますが、ここまで違いがあろうとは・・・
見た目だけではありません。
食感・蜜の入れ方・・・全てが雲泥の差。
ご本人にお伺い致しましたところ、やはり銅鍋は必須だとか。
想像は致しておりましたが、それでもこれが同じ青梅煮とは・・・ただ愕然。
『来年の梅の季節にご伝授致しますよ』
林さんのそのお言葉を信じ、そしてただただすがりつく思いであります。
夏の京都と言えば、もうひとつ必ず買って帰るおやつが “甘泉堂” さんの水羊羹。
細い細い路地にある小さな小さな甘泉堂さん。
さらっとした食べ心地は、正に夏のお菓子。
余計なおしゃべりは致しません!といった佇まいの頑固気質なお婆さん。
“あのお婆さんの無愛想は万人にですから気にしないように・・・”
このお店を教えて下さった若い板前さんからの注意にも納得しつつ、その風情あるお店と水羊羹に魅かれ、夏の京都に行けば必ず立ち寄るお店のひとつとなりました。
そのお婆さんが初めて!にっこりと笑ってお声をかけて下さいました。
『まぁまぁ涼しそうなお着物で・・・』 (という内容をやんわりとした京都弁で)
嬉しくて、2日間着物で過ごしたお調子者です。
夏の京都は暑い・・・と聞きますが、いやいや思った程でもございません。
若輩者故、着物を着ていると所作に気を取られて暑さを感じない、そんなところかも知れません。
2015年、今年の夏も京都を謳歌して参りました。
林さんの青梅煮を前に、来年こそは青々とした青梅煮をとの野望は益々ふくらむばかりです。
2015年08月14日
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