最高に料理が嫌いで苦手な母親が作る・・・若しくは、近所のお寿司屋さんに母が無理を言って作ってもらった太巻きに、家族5人が無言でかぶりつく夕食が、嫌いで嫌いで仕方がありませんでした。
・・・どーでもいいことにくそ (!) 真面目でしたからね、私。
さて。
月日は流れ、規則を勝手に自分に都合良くねじ曲げる図々しさを身につけた今。
食べ辛くて、量が多くて、こぼすと叱られて、完食に何十分もかかる恵方巻きはこうなりました。
我が家の恵方巻きは、昨年から具が横並びになりましたの。
桜でんぷ・高野豆腐・韓国海苔の佃煮・アボカド・自家製チンゲン菜の胡麻和え・へしこ納豆・帆立貝柱の佃煮・・・ほーら、七つ。
これで今年の無病息災は間違いなし。。。
基本我が家は “ありあわせ料理”
縁起物の恵方巻きとて、その例外ではありません。
お土産で頂いた韓国海苔、我が家では売れ行き常に低迷しておりますもの。
佃煮にして、無理無理具のひとつとしてしまいましょうね。
- 韓国海苔は軽くレンジで加熱し (燃えたり焦げたりしないよう目を離さないで) 、キッチンペーパーに挟んで油分を除きます。
これをお鍋に移してお酒・みりん・昆布出汁を加え、弱火で煮詰めます。
面取りした人参の切れっ端がありましたので、これも入れてしまいましょうね。
春の節分に恵方巻きを作るわけですが、何故だか桜でんぷだけは毎年作りたくなります。
鱈の切り身を用意すれば、簡単に優しい色合いの桜でんぷが出来ますよ。
- 詳しい作り方はこの年の日記にて ⇒ ☆
鱈の塩気によっては、お好みでお塩・白だし醤油等を足すなどして仕上げて下さい。
- 高野豆腐は、ぬるま湯で戻した後で適当な大きさに切ります。
お弁当のおかずも兼ねて、干しシイタケの戻し汁と白だし醤油をベースに、戻した干しシイタケ・面取りした人参と共にゆっくりゆっくり煮含めます。
- チンゲン菜は根元に十文字の切れ目を入れて綺麗に洗い、縦に裂いてさっと湯がきます。
醤油洗いをして食べやすく切り分け、香ばしく炒って粗擂りにした白胡麻で和えます。
へしこは糀を落としてさっと炙り、軽くほぐして納豆・ひねり胡麻と和えます。
アボカドは鰹節・極少量の白だし醤油とレモン汁を加えて和えます。
- 以上。
七つの具を酢飯の上にチマチマと並べ、無理矢理でも細巻きに仕上げます。
そこそこのご飯量で、定義だけは恵方巻き。
これくらいの量ならば、丸かじり・無言で完食双方可能です。
要は楽しんだ者勝ちってことで。
こじ付けだろうが何だろうが、恵方巻きは仕上がりました。
でもやっぱり節分と言えば、炒り大豆が欲しいところ。
そう思って引き出しを開けてみたところ、あらら・・・失態、大豆の在庫がありません。
あるのは黒豆とひたし豆。
まぁいいや、黒豆を炒ってから煮豆にしてしまいましょう、しかも昨日のイワシのお酢煮の煮汁でね。
黒豆の五目豆、これでお弁当完成と致しましょう。
- 黒豆は洗って、ひと晩たっぷりのお水に浸しておきます。
これをザルにあけ、しっかり水を切っておきましょう。
貧乏性ですので、浸け汁は後ほど使います。 - 圧力鍋で黒豆を乾煎りします。
焦がさないよう気をつけながら、皮がぱきっと裂けて口が開く程度にしっかりと。
笑い栗みたいで縁起がよろしくないですか?
お豆以外の具を加え、黒豆の戻し汁・昨日の “いわしのお酢煮の煮汁” を足してひと混ぜ。
ちなみに具は、人参・出汁をとった後の昆布・削り残しの砕いた鰹節・戻した干しシイタケ。
これで丁度五目です。 - 5分〜10分間加圧し、自然に圧が抜けるのを待ちます。
砕いた鰹節がやわらかくなっているのを確認し、ここからは加圧せずに煮詰めて参ります。
煮汁が殆どなくなるまで煮詰めれば出来上がり。
週末京都に出掛けた際、大根のすり流しを何度か頂きました。
白味噌仕立てのすり流し、主人がいたく気に入っておりましたのでお家でも。
春を想わせる新物生昆布をたっぷりと。
昆布の底には、小さな小さなサプライズ。
- 桜でんぷを作る途中、鱈の身をピューレ状にした段階で少し取り分けておきました。
これに片栗粉・極少量のお塩を加えてお団子にし、蒸して即席真薯に仕上げてお椀の底に。
後は素早く仕上げてしまいましょう。
昆布出汁を煮立て、茎部分を除いて食べやすく切ったワカメを加えます。
色がぱっと鮮やかになったところを素早く愛で、白味噌を溶き入れましょう。
たっぷりの大根おろしを加え、温める程度に加熱したら、はい出来上がり。
今まで石をも砕く丈夫な歯が自慢だった彼が、ちょっとした歯のトラブルを抱え込みました。
そんな訳で、珍しく昨日から弱気になっている主人。
最初は面白がっていた私ではありましたが、その落ち込みようといったら・・・
流石に気の毒になって参りました。
幼少の頃から歯医者さん泣かせの私から見れば、そう大したことではないのだけど。
今回は歯ですが、こうして加齢していくのだわ・・・ちょっとずつ色々なところが衰えていくのだわ・・・
そう思うと、それはそれで致し方ないこと。これもまた人の道。
そんなに悪いことではないと思うのだけどね、主人。
ふたりで加齢は楽しいわ。