酔った勢いもあってか、恐れ多くもそのレシピ伝授を申し入れました。
もともとクリーム系ソースが大好きな主人ですもの、気合いも並々のものではありません。
鶏1羽 (・・・もちろんブレスにあらず。ブロイラーです) のさばき方から習い、苦戦すること約半日。
はい、いつもの主人の妄想が始まりましたよ。
僕が全部ひとりで作ったんだ・・・と。誰の力も借りず、僕が僕ひとりだけの力で作ったんだ・・・と。
この 大ウソつきめ が。
主人待望、我が家で食べる 『鶏もも肉のクリーム煮』
付け合わせの野菜は、買い物に行く時間がなかったこともあっていつものあり合わせで。
こんがり焼き色をつけたネギ、さっと湯がいた白菜は水気をしっかり絞って軽くソースで煮込みます。
これがまた美味しい美味しい!さすが山村シェフ直伝のクリームソース。
そして、もちろんバターライスだって忘れませんよ。
- 洗ってザルにあげて1時間ほどおいたお米に、お水と少量のフォン・ブランを注ぎます。
バターとローリエを加えて炊き上げれば、鶏のクリーム煮には欠かせないバターライスの出来上がり。ホワイトソースをたっぷりからめ、付け合わせ野菜と一緒に召し上がれ。
シェフにご伝授頂いた 『鶏肉のクリーム煮 〜 ラーモニー仕立て』。忘れてなるものですか。
主人、いつかは最後の仕上げまでちゃんと自分ひとりで出来るようになって下さいよ。お願しますよ。
鶏のさばき方から始まりましたが・・・これはいくら何でも必要ないでしょう。端折ります。
あくまでも備忘録ってことでね。
- ぶつ切りにした鶏がらをフライパンで焼き、煮込み用のお鍋に移しましょう。
フライパンに残った鶏がらの旨み、これも残さず白ワインでこそげとることも忘れないで。 - もも肉の皮面を串でつつき、がっつりと両面に塩をふります。
がっつりですよ、がっつり。迷いがあってはなりません。
ちなみに、もも肉の骨先部分をちょっと切っておくと仕上がりが綺麗なのだそう。
お料理している間にお肉が縮むので、ちょこんっと骨が美味しそうにお肉の間から覗くあのプロの仕上がりが実現するのだとか。ふんふん・・・お勉強になるわ。
さっと洗ったフライパンに油をひいてしっかりと温め、表面の水気をしっかりと拭き取った鶏肉を皮面を下に並べ入れて両面こんがりと焼きましょう。
ここでのポイントは、皮面にかなりしっかりがっつりと焼き色をつけること。
焼き過ぎだろぉ・・・ってくらいがっつり焼くのがポイント。
キツネ色程度にとどめると、煮込んだ後でぼんやりとした仕上がりになってしまいます。
フライパンに接しない付け根の部分をこんがり焼くことも忘れずに。
これを、1のお鍋の鶏がらの上に並べ入れましょう。 - 2に白ワインを注いで火にかけ、アルコールをとばしてフォン・ブラン、お水、トマトジュースを注ぎ入れます。最初にもも肉にふったお塩が煮汁に溶けだしてしまうので、ここでお塩を追加してお肉にお塩をしっかりと浸透させましょう。お料理とは言い、これは化学ですね。
アクを丁寧に丁寧に取り除きながら合計30分程煮込み、鶏肉をバットに取り出します。
同時に煮汁をザルで漉し、鶏がらを取り除きましょう。 - 鶏もも肉を煮込んでいる間に、ブール・マニエを作っておきます。
室温に戻したバター・強力粉を1対1で混ぜ合わせるだけなので、とても簡単です。今回の煮込み料理だけでなく、ベシャメルソース・グラタン等々に大活躍すること間違いなし。 - 煮汁にブール・マニエを加えてとろみをつけ、更に生クリームを注ぎます。
ブール・マニエを加える時は、ダマにならないよう 熱い煮汁を少量ずつブール・マニエに加えて泡立て器でとろりとするまで素早く混ぜ合せたものを煮汁に加えるといった手順で。
本来なら、フォン・ブラン (要は鶏がらスープですね) をとる際は3時間〜4時間煮込むのが一般的なのだそう。今回は諸事情で短時間ver.となりましたが、いやいや充分美味です。
煮込み時間の少なさは、Fecule(フェキュール)でカバー。
トウモロコシのフェキュール (・・・ってことはコーンスターチのことなのかしらん)をお水で溶いて加え、良い感じのとろみをつけたら隠し味の白ワインビネガーを極少量。その後シノワで漉しましょう。 ここにもも肉を戻し入れ、軽く煮込めば出来上がり。
こうして出来上がった昨日の夕ご飯、『鶏もも肉のクリーム煮 バターライス添え』
・・・あら?白ワインを今切らしているですって、主人!なんたる失態。
お家の中をぐるりと見渡せば・・・ほらほら、棚の上にこんな素敵なものが。
ドライ・ベルモット、Noilly Prat (ノイリー・プラット)。
“舌平目のブレゼ ベルモット風味” で使ったのだもの、この類のお料理に合わないワケないでしょ?
こうして今夜も、お酒良し・料理良しの大満足なディナーとなったのでありました。めでたしめでたし。
そして本日火曜日の朝。
フォン・ブランをとった後・・・鶏がらの更にそのがら・・・えぇ、昨日料理している私の姿をぼけぇ〜っと眺める主人を叱りつけましたの。『ぼけぇ〜っとしておるでない!鶏がらの身でもとっておれ!』 と。
主人、あなたが丁寧にとった鶏がらのささやかなお肉・・・立派 (か?) なお弁当になりましたよ。
立派に、3色ご飯のセンターを務めあげましたよ。
- 3色の具の下には、フォン・ブランで炊き上げたご飯が。
手前は炒り卵。4〜5本の箸を使って、素早く細かなそぼろ状にするのがポイント。
溶き卵には、極少量の昆布茶を加えてあります。
奥の緑色は、冷凍してあった大根の抜き菜としらす干しで。
抜き菜は半解凍の状態で細かく刻み、お酒・みりんを加えて水分がなくなるまで炒りつけます。仕上げにしらす干しを加えて軽く炒り、白胡麻を散らせば出来上がり。
フォン・ブランをとった後の鶏がらは、身を丁寧に取り除いて鶏そぼろに。
お酒・みりん・ハチミツ・だし醤油・極少量のお酢を加え、4〜5本の箸で混ぜながら水分がなくなるまで炒りつけるだけ。仕上げにおろし生姜をたっぷり加えて出来上がり。
- あとは、冷凍野菜等をフォン・ブランで薄煮に。
面取りをした人参は軽くレンジ加熱し、フォン・ブランとともに中火にかけます。煮立ったら薄口醤油を加え、再度煮立ったら冷凍野菜を凍った状態のまま加えましょう。アルミホイルで落とし蓋をして充分煮汁を煮含め、焼いたネギを加えてひと煮立ちさせれば出来上がり。
カボチャはあまり煮込むと煮崩れてしまうので、その辺りは時間差で。
本日のスープは、冷凍なめこと “白菜ザワークラウト” のスープですよ。
本日のお弁当は、昨日のディナーに気合いを入れ過ぎたこともあり冷凍野菜が目立ちます。
冷凍野菜や白菜ザワークラウト等、時間のある時に作っておけばこんな時非常に助かるのです。
明日からは、主人がさばいた鶏を少しずつ消費していかねば。取りあえずは手羽先からかしら。
それにしても・・・
私、どぉも首を寝違えてしまったようで・・・く・・・首がまわりませんわ。とても痛ぉございますわ。
首の痛みに耐えつつ、髪もくるりと巻きました。こんな日に限って、歯医者の予約があるなんて。
寝相の良さを誇る私としたことが・・・寝違えなんて、小学生の時以来じゃぁないかしらん。
実は私もクリーム系に目がなくて、
鶏肉のクリーム煮は作るのも食べるのもだあい好き!なのです。
(ちなみに鶏一羽をさばくのも大好きでございます^^)
でもこんなに見目麗しいものをこしらえたことはありません。
ところで日本で、しかもオウチでコブミカンやパンダンリーフを育ててしまうなんて、
またまたしんさんには驚かされましたよ。できるものなんですね。
私、植物を育てるのが下手でなんでもすぐダメにしてしまうのです。
義父が種を蒔くだけのバジル育成鉢を買ってくれたのですが、
ちゃんと育つか半ば恐怖で。
生き物とか植物を上手に育てる人に憧れます。
今日のしんさんのお弁当は私の好きなものばかり。
なんだかお腹がすいてきました。
そろそろお昼ごはんにするとします。
久々のコメント、嬉しいなぁ^^
鶏肉のクリーム煮・・・
何なのでしょうね、この素敵な響きは。この万人をワクワクさせてしまう不思議な響きは。
さばいて楽し、作って楽し、もちろん食べて楽しい鶏肉のクリーム煮。
そうですか、梅*さんもお好きですか!ふふ、これまた何だか嬉しい^^
バジルをはじめとしたハーブ類は強いので、畑の脇っちょ等のちょっとした土地に直播き出来ると群生して毎年楽しむことが出来るのですけどね・・・植木鉢でも、意外と暖かなお部屋の中で育ててあげると年中楽しめたりもしますよ。
ポイントはお日さまの光とお水です。
美味しいジェノベーゼを想像しつつ、優しく・・・そして時には厳しく育ててあげて下さい^^
そして、我が家の “パンダンリーフケーキ” の成功を祈っていて下さい。
手探りとカンで、以前梅*さんがちらりと触れていらした緑のケーキを焼いてみせますから。
・・・昨晩、寝る直前に梅*さんのお便りを拝見して小躍りして喜んでしまいました。
その訳は・・・あ、じゃ今からそちらにお邪魔しまーす^^