2012年01月18日

柚子を無駄なく使いこなそう 〜 皮編・柚子ピールの作り方

年末になると、実家のご近所さんからバケツいっぱいの柚子を頂きます。
それらを使って 柚子練り を作ったり 柚子ご飯 を作ったり、はたまた見よう見まねで 丸柚餅子(ゆべし) なんて何ヶ月もかかるものを手掛けてみたり・・・毎年、柚子たちに心満たされております。

今シーズンは、ご近所さん+兄嫁の実家からも柚子が。柚子好きの私には、正に嬉しい悲鳴。
これらの柚子たちを無駄なく使いこなし、柚子に満たされた楽しい日々を。まずは柚子ピールから。

今シーズンの柚子作品たちは、軒並み非常に出来がよろしい。特にこの柚子ピールは上出来。
以前 夏蜜柑の皮でピール を作ったこともありましたが、断然こちらの手順がお勧め。

柚子の風味がしっかり残っているのに、苦味等は感じられない美味しいピールに仕上がりました。
工程を忘れてしまわぬうちに備忘録・・・と。






  • 柚子は小ぶりなものが12個。
    ヘタを取り除いて塩でよく揉み洗いし、表面の水気をしっかり拭き取っておきます。


  1. 柚子を縦4等分し、果肉部分と皮とを分けます。
    皮に白いワタが皮についていたって平気ですよ。

    果汁はまた別のお料理に使います。果汁を無駄にしないよう、ボールとザルを重ねた上で作業し果汁をボールに溜めておきましょう。

    果肉部分と皮とを分けた段階で皮の重さを量っておき、その7〜8割分のお砂糖を用意します。
    今回柚子皮が270グラムでしたので、お砂糖は200グラム用意しました。

  2. まずは柚子皮をたっぷりのお水と共に強火にかけ、沸騰したらそのまま強火で1〜2分煮立たせます。これをザルにあけて水を切り、たっぷりのお水に浸けて 時々お水を換えながら2〜3時間おきましょう。再度ザルにあけて水を切ったら、縦3〜4等分します。

    柚子皮とたっぷりのお水を強めの中火にかけ、煮立ったら弱火にします。中央に穴を開けたキッチンペーパーで落とし蓋をし、ことこと30分程煮てから再度ザルにあけましょう。

  3. お水 450CCを火にかけ、計量したお砂糖の1/3量を加えて煮溶かします。
    ここに下処理した2の柚子皮を加え、煮汁が柚子皮全体にからむようお鍋を優しく揺り動かしながら軽く数分煮立てて火を止めます。そのまま半日〜1日おきましょう。

    ひと晩おいたお鍋を弱めの中火にかけ、更に1/3量のお砂糖を加えます。
    ゆっくりゆっくりお鍋を傾けながらお砂糖を煮溶かし、全体が煮立ったらシロップを柚子皮になじませるようにそっとお鍋を揺り動かします。2〜3分軽く煮立たせて火を止めましょう。
    このまま半日〜1日おいて、シロップを充分なじませます。

    3度目のお砂糖を加えて参りましょう。
    お鍋を弱めの中火にかけて残りのお砂糖を加え、ゆっくり煮溶かしながら弱火で2〜3分煮立てて火を止めます。そのまま半日〜1日おいてシロップを更に更になじませましょう。

    お砂糖を3度に分けて加え、少し煮立たせては火を止めそのまま冷ます。これがポイントです。

  4. 〜 ここからは柚子皮を取り出してシロップのみを煮詰めて参ります。

    鍋から柚子皮をそっと取り出し、残ったシロップのみを中火にかけます。
    沸騰したらやや弱めの中火程度に火を弱め、シロップが2/3量程になってとろりとするまで10分ほど煮詰めましょう。
    取り出しておいた柚子皮を戻し入れ、そっとシロップを全体にからめて半日〜1日おきます。

    最後にもういちど皮を取り出し、シロップがハチミツ状になるまで煮詰めます。
    しつこいようですがもういちど柚子皮を戻し入れ、そっとからめて冷ましましょう。

  5. クッキングシートを敷いた平笊の上に柚子皮が重ならないようひろげます。
    天日で半日程、半生状態になるまで乾かしましょう。柚子皮がうっとりする程綺麗な色に。

    バッドにグラニュー糖をひろげ、柚子皮の両面に満遍なくまぶしましょう。もういちどクッキングシートを敷いた平笊に柚子皮をひろげ、お天気の良い日なら数時間干していよいよ完成です。

    お疲れさまでした。どうぞ美味しい柚子ピールをお召し上がりください。







シロップを充分に含んだ柚子皮を乾かす 5 の工程で、低温のオーブンを使うのもテです。
・・・が!
やはりこの季節特有の冷たい乾いた風とお日さまが柚子ピールの仕上げには重要だと思うのです。お天気の良い日を選び、お日さまに手伝ってもらって美味しい柚子ピールに仕上げて下さいね。

必要以上に柚子皮を茹でこぼすことなく、お砂糖を加えたら軽く煮てそのまま冷ますを繰り返す・・・ 柚子の風味を残しつつ、美味しい美味しい柚子ピールを作るポイントです。

柚子シリーズ今後もまだまだ続くのであります。


posted by しんさん at 17:23 | Comment(3) | 柚子をとことん使いましょう | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
はじめまして。
いろいろ柚子のレシピを調べて、こちらのレシピを参考にしようと思います。丁寧に書いて下さって有り難うございます!
ひとつわからない事があります。3の水450ccですが、柚子12個に対してだと思うのですが、量が違う場合の水の量を教えて頂けますか?
私も作るのを楽しみにしています。
Posted by parelli at 2015年11月24日 23:17
はじめまして、parelliさん♪

柚子の香りに心躍る季節になりましたね。
見た目も美しい柚子ピールはこの季節の醍醐味ですもの。
気に入って頂けて嬉しいです。

さて。
お水の量、初めてのお料理の場合心配ですよね。
あくまでも計算上ですと単純に、
『柚子の皮の分量(この場合ですと270g)の1.7倍弱』
といったところで450ccですよね。

なのでparelliさんがご用意された柚子の皮の分量を茹でこぼす前に量っておけば、自ずとお水の量は算出されます・・・が、きっとそんなことではないのですよね?ご心配なさっているのは。

お使いのお鍋の形・室温等の環境等々、様々な要素によってこの類のお料理は分量に差が生じるものです。

あくまでも数字は目安として捉え、その場その場で臨機応変にチャレンジしてみて下さい。
大丈夫!
焦がさなければきっと美味しい柚子ピールに仕上がりますから。

parelliさん、几帳面で細やかな女性なのでしょうね。
美しい柚子ピールは拵えている工程も楽しいものですよ^^
Posted by しんさん→parelliさんへ at 2015年11月26日 14:45
わっ! 有り難うございます!!

コメント見て下さって嬉しかったです!
そして丁寧にご回答して下さり感激です。
やっぱり...こんな丁寧なレシピを乗せて下さっているのだからきっと素敵な方なんだろうなーと想像していた通りの印象です。

フランスのコンフィチュールの本をいつも参考にしてコンフィ等を作りますが、そこに「寝かす...」事の重要さが書かれていましたので、「これは絶対!」と思いました。

無農薬ゆずを注文して数日うちには到着します。
ジンジャーシロップの後に砂糖漬けや佃煮が作れるのも素晴らしいです! 

有り難うございました!!

ご返信は不要です、お礼を申し上げたくて・・・
Posted by parelli at 2015年11月26日 18:03
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