昨年の夏、長い夏休みを利用してやってきた主人の甥っ子ふたり。
お料理上手な末っ子くんに、本場アメリカのブラウニーのレシピをご伝授頂きました。
その時に使用した『オールパーパスフラワー』
日本ではこれが『中力粉』に該当するのだと、この機会があって初めて知りました。
それから幾度か焼いた中力粉のブラウニーですが、開封済みの中力粉もそろそろお片付けする頃合い、と言うより遅いくらい。
そして『お焼き』を思いつきました。
シンプルに中力粉と極少量のお塩、熱湯で捏ねた生地で、具をたっぷりと包みます。
タイトルの『お片付けおやき』の由来は、中力粉のお片付けだけに止まらず。
フィリングにした切り干し大根やひじきの煮物。
実は今週の作り置き料理の中のひとつ、『煮なます』のリメイクなので命名『お片付けお焼き』
私の貧乏性を理解しております主人は、この味、相当お気に召したご様子ですよ。
◆材料(4つ分)
- 中力粉 100g
- お塩 1g
- 熱湯 65g
- お好みのフィリング
◆作り方
- 生地は笑ってしまう程シンプル、そして簡単。
ですが、もう少し水分を増やしてやわらかな仕上がりにしても良かったかも。
ボールに中力粉とお塩を合わせ、菜箸でよく混ぜ合わせておきます。
ここに熱湯を加えますが、いきなり分量の熱湯を加えるのではなく、先ずは粉の半量程度くらいから様子を見ながら少しずつ。
熱湯を加えたら、菜箸でよく混ぜ合わせます。
馴染んだら少しずつ熱湯を追加しながら、全体が大ぶりなごろッとしたそぼろ状になるまで菜箸で混ぜます。
菜箸で混ぜ辛くなったら、その頃には生地も人肌程度に冷めています。
手を使って滑らかに捏ねましょう。
捏ねあがった生地にラップをし、30分〜1時間ほど室温で寝かせます。
30分のつもりでしたが、何やかやで結局1時間休ませました。 - 生地を休ませている間にフィリングの準備。
前述の通り、『煮なます』のリメイクです。
リメイクとは言っても具はありません、煮汁だけですけどね。
とことん貧乏性なのです。
煮なますの煮汁に細切りにした人参を合わせて加熱します。
お醤油やオイスターソースを適量足しながら加熱し、人参が十分にやわらかくなったところで、少量のお水を揉み込んで半戻しにした切り干し大根・戻した乾燥ひじき・粗く砕いた胡桃を加えましょう。
煮汁がなくなるまで煮詰めたところで、火を止めて冷まします。
わさび菜をざく切りにして軽くお塩を揉み込み、しっかりと絞ってここに加えます。 - 休ませてもっちりとなった生地を包丁で4等分します。
打ち粉なしでも扱いやすい素直な生地です。
それぞれ丸めてから、手のひらで平らにのばします。
中心部分を厚めに、縁を薄くのばすのがたっぷり具を包むコツ。
しっかり具を包んだら、綴じ目を下にして極々薄く胡麻油をすり込んだフライパンに並べましょう。
具が余ると思っていたのですが、極少量残っただけでした。
中力粉の生地、懐が深い。 - 綴じ目側に綺麗な焼き色がついたら裏返し、両面に綺麗な焼き色をつけます。
火加減は弱めの中火といったところでしょうか。
綺麗な焼き色が両面についたら、もう一度綴じ目を下にしてお水を鍋肌から注いでぴったりと蓋をし、しばらく蒸し焼きにしましょう。
はい、艶々のお焼きの出来上がり。
焼き立てを頬張りたいところですが、それは主人がリタイヤしてからのお楽しみ。
私にとって、フライパンでお料理をすると言うのは大変に難易度の高いこと。
フライパンって大きいもの、小さなシンクで洗うの手間じゃない?というのが私の心情。
それに加えてフライパン用の大きな蓋まで使うとなると、出来るだけ他の調理器具は使いたくないと色々頭をひねります。
そこでお焼きに添える副菜は、副菜というよりデザートですが、フライパンと蓋の双方を使ったプリンとなる訳です。
卵をしっかりと使用したどこか懐かしいプリン。
表面の泡泡は、卵液を混ぜた時の雑な作業の現れです。
肌理そのものはとても繊細な滑らかなプリンに蒸し上がっております。
- 先ずはカラメル。
てんさい糖 20g・お水 5gを小鍋に合わせて加熱します。
程よく色づいてきたところで火から離し、色止めのお水を極少量加えてなじませます。
100mlのプリンカップに分け入れておきます。 - 全卵 1個・てんさい糖 20g・バニラビーンズペースト 適量
以上をよく混ぜ合わせておきます。 - カラメルを作った小鍋でアーモンドミルク 150gを人肌に温めます。
少しずつ1に加えて泡だて器で混ぜ合わせましょう。
『そっと』混ぜ合わせるべきでした。
漉しながらカラメルの上にそっと注ぎますが、スプーンですくい切れない程の泡が目立ちます。 - フライパンにお湯を沸かし、アルミホイルで一つずつ蓋をしたプリンカップを並べます。
ぴったりと蓋をし、最初の1〜2分は強火で。
その後蓋を少しずらし、極々弱火で合計30分。
表面の凸凹を隠すべく、晩白柚の砂糖煮を添えてみました。
おやきって意外と簡単に出来ることが判明致しました。
今後、リメイク料理として活躍の場がひろがる予感、しめしめなレシピです。
金曜日の朝の主食は伊勢うどん、お魚は市販の煮魚と決まっております。
伊勢うどんは週間ルーティーン通り、ですが今朝のお魚はイワシのみりん漬け。
真っ黒こげにも見えますが、赤酒をふって焼いたことによるカラメル化です。
いや、少し焼き過ぎたのは事実でしょうか。
今朝のこのイワシのみりん漬け、近所のマックスバリュで購入したもの。
見た目よりぐっと味付けは控えめで、イワシの存在感が顕著。
また見かけたら迷うことなくお家に連れて帰りましょう、そしてちょっと多めに。
・・・こんなことを夫婦ふたりでやるものだから、冷凍庫がいくつあっても足りないのです。
極少量残った『おやきの具』は納豆に添えて。
これで煮なますは完全お片付け完了です。
ラベル:おやき