週末目前の木曜日。
そして今週もパンを焼きました。
想定外の焼き上がりになることは決して珍しくはありませんが、今週は飛び抜けて特別。
笑ってしまうくらい妙ちくりんな全粒粉パンが焼き上がりましたよ。

立派過ぎる羽根を携えた全粒粉テーブルロール。
最終発酵の段階で、これはマズいとは直感致しましたが、ここまで立派な羽根に成長するとは全くの想定外。
ここまで堂々とした羽根を見ると、もしやこれは成功なのかと錯覚してしまうほど。

羽根の正体は、煮詰めに煮詰めた糖蜜。
先日、芋納豆を拵えた(☆彡 2022年10月25日)時の甘い甘いシロップです。
水飴くらいに煮詰めたこのシロップに、たっぷりのナッツと蕎麦の実、ついでにドライフィグを漬け込んでおきました。
全粒粉生地でくるりと巻いて焼いたら、糖蜜が見事なほどに流れ出て立派な羽根に。

断面には甘いナッツがぎっしり。

全粒粉生地の表面に見える黒いチロチロは、玉露の茶葉です。
茶葉の存在感を見事なほどに払拭してしまう煮詰めた糖蜜の存在感。
いつかは玉露の茶葉を活かすパンを焼きたいと思いつつ、ちょっとこの羽根でしばらく遊んでみたいとも。
週にいちど、木曜限定のパン作りは、賞味期限切れのノンアルコールビールがなくなった後もまだまだ続くのです。

◆材料(4つ分)
- 全粒粉強力粉 100g
- スキムミルク 10g
- 玉露の茶葉 3g
- てんさい糖 5g
- インスタントドライイースト 1g
- ノンアルコールビール 85g
- お塩 1g
- ココナッツオイル(液状で使用します) 10g
- 煮詰めた糖蜜に漬け込んだナッツ類 適量
- 水溶き卵黄 適量
◆作り方
- ナッツのシロップ漬けを作ります。
さつまいもを煮た糖蜜を煮詰めます。
半量程度になるまでしっかりと煮詰めましょう。
胡桃・アーモンド・カシューナッツ・蕎麦の実は予熱なしのオーブン 160℃で10分ローストします。
さいの目に切った胡桃と一緒に、煮詰めたシロップに漬け込むだけ。
ひと晩寝かせた状態で使用します。 - いつも通り、パン生地の準備も前日の夕方に済ませておきます。
全粒粉強力粉・スキムミルク・茶葉・てんさい糖・インスタントドライイーストをビニール袋に合わせ、口をしっかり持って空気を含ませるように振り混ぜます。
玉露の茶葉は安心できるものを選ぶのがよろしいかと。
計量したノンアルコールビールに、この半量を加えてしっかり混ぜ合わせます。
お塩とココナッツオイルを順に加え、その都度しっかりと混ぜ合わせましょう。 - 残った粉類に2を加え、ビニール袋の口をしっかり持って振り混ぜながらなじませます。
自然にひとつにまとまってきますので、形を軽く整えましょう。
ビニール袋内の空気を抜いて端のほうで留め、保存容器に入れてヨーグルトメーカーに。
40℃で1時間発酵を促します。 - 微かにふっくらした生地をビニール袋越しに手で圧しガス抜きをします。
再度形を整え、ビニール袋内の空気を抜いて端のほうで留め、保存容器に入れてぴったりと蓋をします。
ひと晩ゆっくりと野菜室で発酵を促しましょう。 - 今朝はここからスタートです。
先ずは生地を野菜室から出して室温に戻してあげましょう。
同時に、シロップ漬けにしたナッツ類も室温に戻しておきます。
シロップ漬けというより水飴状態でしたので、扱いやすいように。
室温に戻した生地を、ここで初めてビニール袋から出して軽くガス抜きをします。
丸め直して包丁で4等分し、断面の生地をのばすように丸め直してビニール袋に戻し、15分間のベンチタイム。 - 成形します。
ラップで挟んだ生地を楕円にのばし、更に二等辺三角形をイメージして3辺を折り込みます。
軽く平らにならしたら縦半分に折り、両手で転がしながら細長いしずく型に。
生地を出来るだけねじらないようのばしたら、シロップ漬けにしたナッツを散らして幅広の方から巻きます。
巻き終わりを閉じ、綴じ目を下にして並べましょう。
お水で湿らせたキッチンペーパーとラップをふわりとかけ、オーブンの発酵機能 40℃で45分間の最終発酵タイム。
もはや嫌な予感しか致しません。 - 被害を最小限に食い止めるため、オーブンシートの端を折り上げて水溶き卵黄をぬります。
予熱したオーブンに移し、設定温度を210℃にして12〜13分。
もう少し温度は低い方がよかったかしら。
取り敢えずオーブンシートごと網の上にズルッと移し、そのまま冷まします。
パリパリの羽根つきテーブルロールの出来上がり。

週末に向け、野菜室の空きが目立ち始めます。
生鮮食材不足で頼りになるのは冷凍食材。
生鮮食材不足で頼りになるのは冷凍食材。
冷凍しておいたひよこ豆の水煮、冷凍枝豆、ここに開封済みの蒸し大豆を合わせた3種の豆のスープ。
昨日、鶏粥用に拵えた茹でささ身の茹で汁をスープストック代わりに使います。

- さいの目に切った人参と蓮根をオリーブオイルで炒めましょう。
- 鶏ささ身の茹で汁は赤酒を使用致しました。
スープストックとして1に注ぎ、根菜がやわらかくなるまで加熱しましょう。
ひよこ豆の水煮・冷凍むき枝豆・蒸し大豆を加えてひと煮たち。 - 葛粉でとろみをつけたら、卵黄(パンの艶出しに使った残りです)をからめた茹で鶏を加えます。
再度にたったところで火を止め、スープジャーに移して黒胡椒を挽きます。
この羽根、上手く利用すればとても素敵なパンが焼き上がるとも思うのですが。


今朝の主食は、すりおろした山芋と温泉卵を添えたとろろご飯。
お魚は鮭の塩麴漬けです。

北向きの主人の仕事部屋は随分と冷え込みます。
気付けば来週の火曜日は早11月。
主人がお屠蘇用のお酒の銘柄選びに努めております。
