気のせいでしょうか、最近全くの赤の他人も含め人が優しくなったような気が致します。
不要不急の外出は致しておりませんが、それでも時には食材調達のためスーパーを利用します。
一昨日、予期せず主人が職場の方から朝掘りの筍と立派なフキを頂いて帰宅致しました。
これは貴重な晩春の味とばかりに私の実家と主人の実家、まるで、そう、“かさ地蔵”よろしくそれぞれの実家の玄関の前に筍とフキのお福分け。
私の実家ではインターフォンのカメラ越し、スマホ愛用者の義母はライフ360でお福分けの到着を確認して各々家庭の味に。
これはこれで楽しい“かさ地蔵的コミュニケーション”、とばかりに心満たされての帰宅でありました。
あ、いえいえ、本題は人が優しくなった気がする、ってお話。
道中、車ですれ違うマスク姿の人たち。
家族連れもあればおひとり、カップル等様々ですが、ちょっと道を譲ったりの日常行為に対しても穏やかな笑みを返してくれる確率高し。
マスク越しの微笑みですが、『ありがとね』の気持ちが車中からとは言え明らかに伝わってきます。
そしてその傾向は主人にも。
お隣のお庭の桜が散ったと思ったら、今度は色とりどりのツツジが満開。
主人と窓を開けてツツジに和んでおりましたその時、主人が言いました。
お隣のお庭の桜が散ったと思ったら、今度は色とりどりのツツジが満開。
主人と窓を開けてツツジに和んでおりましたその時、主人が言いました。
『これだけお世話になっているんだからさぁ、もう少し仲良しだったらワインの1本でもお届けしたいよね、いつも綺麗なお花をありがとうございます、って』
ほら、やっぱり。
こんなこと言う人じゃなかったもの。
人が優しくなっている、これ、気のせいじゃぁないってば。
で、
昭和の日を翌日に控えた先日火曜日。
主人がその重さにヨレヨレになりながら帰宅した立派な朝掘り筍、そしてフキ。
筍の重みで破れた紙袋を見ても、主人が相当苦労して運んでくれたことが分かります。
筍の重みで破れた紙袋を見ても、主人が相当苦労して運んでくれたことが分かります。
それ程に立派な筍、そして初めてみるフキの全貌、フキってこんなに長いのねと感心致しました。
前述の通りかさ地蔵スタイルでお福分けを果たした後、私も早速これら晩春の食材に挑みました。

エグみが少ない筍なので糠がなければお米で大丈夫、とのアドバイスをあっさり聞き流して少量残っておりました重曹で筍を下茹で。
だって主人が選んでくれる我が家のお米、高価なんですもの。
つい貧乏性の血が騒いでしまいました。
びっくるするような色に茹で上がりましたが、不思議なほどエグみは感じられず大成功。
少々の変色はこの際ですもの、許容範囲と致します。
もちろん春にいちどは食べたい筍ご飯に。

生憎油揚げはありませんでしたが、マイタケの軸部分をたっぷり一緒に炊き込みました。
お出汁で炊いた筍ご飯、それぞれの実家でもきっと食卓に上っていることでありましょう。
お出汁で炊いた筍ご飯、それぞれの実家でもきっと食卓に上っていることでありましょう。

お弁当用には小さなお結びさんに。
薄焼き卵で巻いてちょっと遊んでしまいました。
薄焼き卵で巻いてちょっと遊んでしまいました。
穂先部分を山葵風味のお醤油味で炒りつけてちょこんとトッピング。

初めての食材、フキは葉っぱと茎部分に分けて。
お鍋に入る大きさに切り分け、たっぷりのお塩で板摺りした後、お塩を流さずそのまま熱湯の中へ。
食感が残る程度に茹でて冷水にとって皮をむき、時々お水をかえながらひと晩冷蔵庫でアク抜きをします。
そして翌朝、フキの変色にがっくりと項垂れます。
食感が残る程度に茹でて冷水にとって皮をむき、時々お水をかえながらひと晩冷蔵庫でアク抜きをします。
そして翌朝、フキの変色にがっくりと項垂れます。
どうも茹で方が足りないとアクが抜け切らず変色の原因になるのだとか。
お鍋の直径より少々長かったものね、フキ。
変色の原因はここだ。
それでも致命的でもあるまいと、変色の激しい部分を選ってきんぴらに。
綺麗な部分は食べやすい長さに切って冷凍保存。
綺麗な部分は食べやすい長さに切って冷凍保存。
フキの葉っぱはお塩を加えた熱湯でさっと茹で、冷水にとって色止めをします。
時々お水をかえながらひと晩かけてアクを抜き、半量はきつく絞って冷凍保存。
時々お水をかえながらひと晩かけてアクを抜き、半量はきつく絞って冷凍保存。
半量はフキの葉味噌、そして胡麻油で炒めてピリ辛風味の佃煮にしてみましたよ。
胡桃入りのフキの葉味噌がお気に入り。
茹でてアク抜きをしたフキの葉っぱを刻んで更に絞り、刻んだ胡桃と一緒に乾煎りします。

一旦取り出し、お好みのお味噌・お酒・みりん・お砂糖・酒粕を合わせてぽってりするまで煮詰めましょう。
ここに乾煎りしたフキを戻し入れ、軽く加熱してなじませれば出来上がり。

一旦取り出し、お好みのお味噌・お酒・みりん・お砂糖・酒粕を合わせてぽってりするまで煮詰めましょう。
ここに乾煎りしたフキを戻し入れ、軽く加熱してなじませれば出来上がり。
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木の芽でもあればもう少し彩り良くも仕上がったのでしょうが。
ま、自由にお買物が出来る状況下であったとしても、私のことですからわざわざ木の芽など買わないでしょうしね。
旧畑の山椒の木、今頃傍若無人に我が物顔で枝を四方八方にのばしていることでありましょう。

薄焼き卵に使った溶き卵をちょっとお菜に拝借、お豆腐のハンバーグを添えましょう。
木綿豆腐と乾燥ひじきを合わせ、木綿豆腐の水気をひじきに吸収させます。
溶き卵や玉ねぎ、面取り人参の切れ端やアボカド等々を足してまとめ、胡麻油で両面こんがり焼きましょう。
練り山葵・お醤油・みりん・お酒を足してジュッとまわしかけ、さっと絡めて出来上がり。
今後、我が家の山葵はチューブを卒業して粉山葵となります。
木綿豆腐と乾燥ひじきを合わせ、木綿豆腐の水気をひじきに吸収させます。
溶き卵や玉ねぎ、面取り人参の切れ端やアボカド等々を足してまとめ、胡麻油で両面こんがり焼きましょう。
練り山葵・お醤油・みりん・お酒を足してジュッとまわしかけ、さっと絡めて出来上がり。
今後、我が家の山葵はチューブを卒業して粉山葵となります。


今日からしばらく、朝食の納豆に添えるのはフキの葉の佃煮。
ちょっと濃いめに味付けをしたフキの葉が納豆のタレ代わりです。
ちょっと濃いめに味付けをしたフキの葉が納豆のタレ代わりです。

初めての食材に失敗はつきもの。
実はこのフキの葉佃煮、まるできしめんのように長いのです。
大きなフキの葉っぱですもの、大根や蕪の葉っぱのつもりで切っていては当然こうなります。
朝、納豆を食べながら長い長いフキの葉っぱの佃煮にひと笑い。
沢山いただいた筍、昨日はさっとソテーしてアンチョビソースを添えてロゼのお供に致しました。
週末はパスタにするつもり。
週末はパスタにするつもり。
ですが足の早い筍ですもの、一部は保存食にと企んでおります。
頭の良い人は本当にご賢明でいらっしゃる。
素敵な筍の保存方法を見つけました。
干し筍、しかも一旦冷凍してから干すという画期的な方法で。
素敵な筍の保存方法を見つけました。
干し筍、しかも一旦冷凍してから干すという画期的な方法で。
今、我が家のベランダでは主人のウルトラライトダウンと筍が干されています。
