2019年04月09日

訳あってひとり京都 俵屋旅館 〜 楓の間 二日目の朝

ほんの数週間前の電話で、桜満開の土日に京都俵屋旅館に宿泊とは幸運でしかありませんでした。
いつも通り主人の運転でゆっくりと岐阜を発ち、ほんのちょっと寄り道をして知った和菓子屋さんでお抹茶を頂きながらお茶の先生を紹介して頂いた後、ゆったりと京都へ向かう予定でした、当初は。

ところがぎっちょん、急にわたしひとりだけの上洛と相成りまして心配気なのは私でなく主人。
名古屋まで出てひかりに乗るのは心配だからと、岐阜羽島駅から地味にこだま利用の上洛です。

新幹線に乗ったら連絡するんだよ、自分のことで精一杯な筈な主人が念押しします。
大丈夫。
早めに京都駅に着いた後、タクシーでちょっと寄り道してから無事京都俵屋さんに着きました。

チェックインまで近所をお散歩して迷子になるも、鳩居堂で道案内を乞い大事に至らず。
湯船と一体化するほどの長湯を楽しんだ後はカラカラ下駄をならしてバーに行き、夕食の時間に遅刻する程バーテンダーさんと話し込んだ後の夕食は2合の日本酒と共に美味しく完食。
心地良い俵屋さんのお布団でぐっすり就寝致しました。





そしてひとりの京都俵屋旅館、楓の間で迎えた二日目の朝。
昨日に引き続き今日も快晴です。
お庭の楓の木が大きく揺れているのは、丸っと太ったスズメらが賑やかに枝をしならせているから。

数週間前に宿泊したばかりだというのにまた今回お世話になったのは、お世話になった方にどうしても主人とふたりお礼を言いたかったから。
心機一転の道を選んだ彼女に、主人が選んだ贈り物はカリフォルニアのワイン。





2017年の秋。
カリフォルニアの大規模な山火事でワイナリーをなくしたオーナーから主人にメールが届きました。
全焼してしまったワイナリーを片付ける為に、全焼は免れたワインを安く買ってくれないか、と。
当時は地下の物置が彼のワインで埋まるほどだったのですが、時は流れそのオーナーも心機一転。
なんと新しいワイナリーを逞しく再開し、貪欲に今もワイナリーを続けていらっしゃいます。

主人が彼女のはなむけに選んだワインは、そんな心機一転が詰まったカリフォルニアワイン。
何があっても大丈夫、そんな主人からのメッセージなのでしょう。
えっちらおっちら岐阜から主人の思いの詰まった重いワインをバッグにからげ、京都の人混みの中を縫うように俵屋さんまで到着した私を主人はきっと誇りに思うことでしょう。





ちなみにね、今回宿泊した楓の間のお庭にひろがる楓。
ちょうど今の時期、よく見ると赤い小さなツプツプ・・・これね、楓の花なのです。
そして楓の花言葉は 『美しい変化』 『大切な思い出』
今の彼女にぴったりな花言葉なのではないかしら。





さて。
本当ならば主人とふたりでお礼を言うはずだったのですが、訳あってお礼は私ひとりで。
そしてどんな時でもお腹はすきます。
俵屋さんの宿泊で夕食と睡眠が終わった今、何が楽しみかってそれは朝食でしかありません。

前回の宿泊では、ちょっと冒険して鯵とハタハタをお願い致しました。
そしてまたぐじに戻り、これはもう変わることはないでしょう。

前回、主人と母 3人で鷹の間に宿泊した際。

まだ少々緊張気味の母を和ませるかのように、主人がおじゃこの小さな器を手にとったかと思うと・・・
『僕、じゃこご飯にしますよ』
それを見た母、それはまぁ嬉しそうに自分もおじゃこを全部ご飯にのせてかっ込んでおりました。
その後よほどそれが美味しかったのか、母はおじゃこ3種を10セット購入致しておりました。

そんな主人の優しさを思い出して今朝は私も。





そんなおじゃこご飯をお口に頬張っていると、主人から画像つきのメッセージが。

同じ時刻、岐阜と京都、夫と妻の朝食内容がこうも違って良いのでしょうか。
もちろんこの画像を見て大笑いしたのは言うまでもありません。
そして豪華な食事の画像を送信したのも、これまた言うまでもないことでしょう。





大笑いしたところで、そろそろ俵屋さんひとり旅も終盤です。
ひとり俵屋、これお勧め。
俵屋さんの旅を締めくくるのは、いつもの 『いちにのぉさんっ』 のかけ声も可愛らしい入口での記念写真。






ひとり楓の間での宿泊。
初日、京都駅に着いた後より道に向かったのは、何年も前O奥さまとその大おくさまにお連れ頂いた呉服のゑり善さんでした。
前々から欲しいと思っておりましたレースの塵除けの生地を見たくて、ひとり緊張しながら店内へ。

物腰柔らかな若社長が見せて下さったのは、モミジのレース生地。
当初は初夏らしい色に染めて頂くつもりでおりましたが、結局はボルドーレッドの塵除けを作って頂く運びと相成りました。





思えば、O奥さまにご同行頂いた時も初めての夏着物が欲しくて、だったものね。
初めての塵除け、ゑり善さんはどう仕立てて下さるのかしら。
楓の間に宿泊してモミジの塵除け、そして大切なあの方の今にぴったりな楓の花言葉 『美しい変化』

塵除けのことは、主人にはしばらく内緒にするつもりでおりました。
事が落ち着いたら折を見て話そう、と。





ひとり旅の報告をする私に、主人が尋ねました。
『で、ゑり善に寄って何を買ったの?』
ストレート過ぎて秘密にすることなどとてもとても・・・





すると主人からも白状することがある、と。
京都土産の小さな鯖寿司、多過ぎて食べられずに捨てたのかしら、と思いきや。

『ちょうどその日の夕食がさぁ、メンチカツだったんだ。
どぅちゃん (私のことです) も見てないし、ソースたっぷりかけて食べたらさぁ、辛いんだよ。
ご飯食べるじゃん。
かろうじて1/4残したよ、ヤバかったよ、鯖寿司全部平らげたあとにさぁ・・・』





夏に行く俵屋さんはふたり一緒です。

posted by しんさん at 16:45 | Comment(0) | 京都 俵屋さん | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする