先日そのイチゴ酵母を使い、ストレート法で全粒粉のパンを焼きました ⇒ 2018年05月29日
見た目は散々でしたが、味はなかなか私好み、もちろん主人もお気に入り。
そして考え方を改めました。
私の気分や都合には合わせてくれないパン生地の発酵に左右されるより、ここは開き直ろう!と。
そう決めて今朝焼き上がったのが、イチゴ酵母の中種法で焼いた全粒粉100%のこちらのパン。 クープなど見当たりませんし、ふくらみだって貧相なもの。
そもそも、イチゴ酵母を起した時点で元気のない酵母液だったのですから。
それで無理矢理中種を仕込むものですから、世間の眼鏡でしてみれば完全なゴミ箱行き失敗酵母。
ですが元気のない酵母ならば酵母なりに、冷蔵庫で時間をかけて僅かな発酵でも促し、パンを焼きたい時に焼けるよう冷蔵庫にスタンパイさせておく、これで良いのでは・・・そう開き直りました。
パン作りの知恵もない、しかも習うつもりもない見よう見まねの私ですもの。
器量の良いパンはパン屋さんで主人に買ってもらうとして、自分が納得した材料を使って自分たちが好きなパンをストレスなく楽しんでやく、これで十分。
・・・とまぁ大見得を切ってはみましたけれで、それにしても相も変わらず器量の悪い全粒粉パン。 焼く前に生地に切り込みは入れたのに、それがクープとして現れてはもらえませんでした。 だけどこれも酵母から育てた母性のようなものなのでしょうか。
器量が悪かろうが理想と異なろうが、可愛いものは可愛いものです。 僅かながらではありますが、前回よりは上達したとひとり悦に入ります。
全貌はともかく、断面はパンに見えますしね。
内側の生地はむっちりと焼き上がる今回のイチゴ酵母の全粒粉パン。
サンドウィッチにしようかとも思いましたが、天然酵母特有の白ワインのような香りを活かしてフロランタン風に。 ・・・なんて。
そんな大層なものではありませんけどね。
早々に使い切ってしまいたかったココナッツファインがあったので、蜂蜜を使った程よいヌガーにからめてフロランタンよろしく全粒粉パンの上にたっぷりと。 うん、美味しい。
見よう見まねのストレスフリーな天然酵母パン、ゆるゆると今後も続きそうです。
いちごの酵母液については前回の日記にて ⇒ 2018年05月29日
その酵母液を使って中種を仕込んでみました。
十分に分かっております、元気のない失敗天然酵母なことは。
- 出来上がった酵母液を濾して室温に戻し、酵母液 80gに強力粉タイプの全粒粉 80gを合わせて2〜3時間室温においてから冷蔵庫へ。
倍量にふくらむはずなのですが・・・ - この辺りからはもうヤケっぱち。
酵母液 40g+全粒粉 40gを1に加え、再度2〜3時間おいてから冷蔵庫へ。 - 翌日もう一度、酵母液 40g+全粒粉 40g、そして2〜3時間の室温を経て冷蔵庫。
この状態で2〜3日放置したのでしょうか。
相変わらず中種は更に元気がない様子です。
“ワインのような香りがする” と表現されておりますがワインの香りも色々で、シェリーのような香りのワインもありますし、私にはこのイチゴ酵母の中種もワインの香りに思えました。
そんな元気のない中種を使い、今朝焼いた生地を捏ねたのは5月31日木曜日の午前のお話。
そう、5日も前のお話です。
中種と合わせた生地をビニール袋に入れ、口をしばって冷蔵庫へ。
数日放ったらかしにした生地を徐に取り出して成形し、更に丸っと1日放って今朝焼き上げました。
そんなゆるい力を抜いたパン作り、私にはこれが合いそうです。
- 強力粉タイプの全粒粉 170g
粗挽きのグラハム粉 50g
塩 3g
以上をビニール袋に合わせ、口をしっかり持って空気を含ませるようにふり混ぜます。
ここに
中種 120g
麹屋さんの麹味噌 10g
お水 100t (今回は炭酸水を使っております)
を加え、袋をふりながらなじませましょう。
全体がなじんだら、様子を見ながらお水を50t追加し、優しく捏ねてベタっとした生地に。
ビニール袋内の空気を抜くように口をねじりって先端で結び、コンテナ型ジップロックに入れて冷蔵庫へ。
この状態で発酵を促します。 - 次の工程に入ったのは昨日の早朝、生地を仕込んで4日後のことです。
腐敗と発酵は紙一重、自分の嗅覚を頼りに事を進めましょう。
冷蔵庫から出して30〜1時間ほど室温においた生地を、グラハム粉の上にそっと出します。
グラハム粉が打ち粉の代わりです。
スパチュラで上下左右に折りたたみながらパンチして丸め直し、ラップをして15分ほど休ませます。その後丸め直し、きつく絞ったぬれ布巾をひろげたボールに移しましょう。
打ち粉をふったザルを使うのが一般的なのですが、丁度よい大きさのザルは毎朝使います。
これがないと日々のお料理に支障をきたすので、そこは譲れません。
ぬれ布巾+小ぶりなボールで代用します。
ボールにラップをかぶせ、取れないよう輪ゴムで補強します。
ジッパー付き保存袋にボールごと入れ、同日早朝の5時頃冷蔵庫へ。 - ここからがようやく今朝のお話。
丸っと1日冷蔵庫で発酵を促た生地ですが、発酵の影はほぼ見られません。 ボールのラップを取り、オーブンシートをかぶせてボールごと返し生地を移しましょう。
そのままオーブンシートで生地を包み、ストウブ (16cmを愛用しております) に移します。
グラハム粉を表面にふって十文字に切れ目を入れ、蓋をして250℃に予熱したオーブンへ。 - 先ずは蓋をして250℃で30分焼きましょう。
その後蓋をとり、途中様子を見ながら必要ならば温度をさげつつ15分ほど焼いて表面に焼き色をつけます。 焼き上がったらオーブンシートごとストウブから取り出し、オーブンシートをはがして網の上で冷ましましょう。 粗熱がとれたところで切り分け、仕上げに参ります。
- ココナッツファインはフライパンで乾煎りします。
うっすらと色付いたところで取り出し、刻んだドライフィグと合わせておきましょう。 - 生クリーム
無塩タイプの醗酵バター
蜂蜜
てんさい糖
お塩
以上をフライパンに合わせます。
生クリームはキューブ状に冷凍保存してあるもので十分。
そして量も適当で平気、後の工程で必要ならばてんさい糖を足す等して調節可能ですもの。
弱〜中火にかけてなじませ、ほんのり色付いてきたところに1を加えてからめます。
素早く木べらで混ぜながら煮詰め、程よく色付いたところで火を止めましょう。 - スライスしたパンの上に素早く分けながら乗せ、スプーンでさっとひろげます。
そのまま網の上で乾かせば出来上がり。
以上、長い長い備忘録でしたが、何しろ5日分のお話ですからね。
実際のところは、日々のお弁当を拵える前にほんの数分、ちょこちょこっと生地をいじるだけ。
主人もいたく気に入っております、このいい加減な自家製酵母パンはこの先も続くことでしょう。
そしてそんな天然酵母パンには、野菜たっぷりのサラダを添えましょう。
ピクルスにして冷蔵庫に保存してある自家製野菜をふんだんに使った楽ちんサラダです。
- いちばん雌花を摘花したズッキーニを、先日人参と一緒にピクルスにしました ⇒ ☆彡
良い具合に使っておりますので、輪切りにしてサラダの一員に。
薹立ちしてしまった自家製のラディッシュですが、まだまだ食べられます。
繊維を断つように輪切りにして少量のお塩をふり、軽く揉み込んでしばらくおきます。
水気をぎゅっと絞ってこれもサラダの一員に。
他には、アボカド・刻み玉ねぎ・ミニトマト・随分と前に漬け込んでおいたスライス人参とスライス大根のピクルス (☆彡)
先日仕込んだマッシュルームのオリーブオイル漬け (☆彡) はオイルごと。
全部ボールに合わせて丁寧に和えれば出来上がり。
レモン汁もお塩も、ピクルスをふんだんに使ってあるので不要です。
そして朝食。
今朝から、ヨーグルトに添えるジャムが完熟梅のジャムになりました。。 イチゴ酵母に続き、挑戦したのは梅干しとラッキョウ。
完熟梅を買ってきて、今塩漬けにして梅酢が上がるのを待っている段階です。
その際取り除いた傷付きの完熟梅。
黄色く完熟した梅は、まるで桃のような杏子のようなうっとりする香りを放ちます。
傷付きだからと言って捨てるなんて出来ません。
- 傷ついた梅を洗い、たっぷりのお水と一緒に極弱火にかけます。
ゆっくりと沸騰直前まで温めたら、煮立てないよう火を止め蓋をして完全に冷めるまでおきましょう。
梅は崩れそうなくらいにやわらかくなります。
そっと水を切ってお鍋に移し、種を取り除きましょう。
取り除いた種にお水を加え、残った果肉をしごきとってそのピュレをお鍋に戻しましょう。
てんさい糖と粗く崩したコリアンダーシードを加え、軽く煮詰めて出来上がり。
その香りにもうっとりする完熟梅、ジャムにしたその色艶にもうっとり見入っております。
いよいよ周囲が夏めいて参りました。
酵母を起すにもよい季節です。
次回の酵母は何にしようかしら。
それより梅酢はちゃんと上がってくれるのかしら。
不安と挑戦は続きます。